のびたとブレイク

生き生きと第三の人生を歩んでいます
うたごえ ウォーキング 川柳 ベランダ栽培など楽しんでいます

垂乳根(たらちね)の母を想わす老木が ほおづき市を見守りぬ

2016年07月12日 09時07分50秒 | ボランティア

たらちね 何か郷愁を呼ぶ言葉ではある 短歌などにはあったことを想い出す

ほおづき市の賑わいを真近に  浅草寺の裏手に周ると そこは静けさの内にある

何本かのイチョウの樹があるが 戦災をも生きぬき 緑の葉を茂らせている

 

イチョウは火伏せの樹として知られ 実際に火災をこの樹によって防御が出来る

関東大震災 東京大空襲では眼の前の隅田川には多くの犠牲者が浮かんだ

助かった方たちは  浅草寺の境内で身を寄せ合っていたが この樹がどんなに励ましたか

 

見上げると緑の間に イチョウの実が梅の実くらいに沢山生っていた

 

そのうちの一本に 思わず眼が留まる 何の表示も無いがじっと見つめる

これが たらちね の語源になるのかとしばし思う 短歌では有名な枕言葉ではある

枕言葉 特に意味も無いが リズムを整えるもので これは そのうち特に印象に強い

 

 

私は俳句も短歌も川柳にも 全く向いて居ないしセンスが無い

それでも他人の作品には いつも感銘を受けるし さすがだなぁと思うばかりだ

家に帰って 気になる たらちね をネットで調べ 少しは知識の補充を試みる

 

たらちね 母の垂れた乳 そんなに軽いものではない

子どもを慈しみ わが命を削っても育て守り抜いた 母の老いた姿である

万葉の時代から使われていた枕言葉の一首 作者不明

 

たらちねの 母が呼ぶ名を申さめど 道行く人誰と知りてか

 

斎藤茂吉さんの歌

のど赤き 玄鳥(つばくらめ)ふたつ 屋梁(はり)にいて たらちねの母は死にたまふなり

死に近き 母に添寝のしんしんと 遠田のかわづ 天に聞こゆる

我が母よ 死にたまひゆく 我が母よ 我を生まし 乳足(ちた)たらいし母よ

 

長塚節さんの歌

たらちねの 母が吊りたる青蚊帳を すかしといねつ たるみたれとも

作者は病床にいて 老母が吊ってくれた蚊帳のたるみを見て感謝で爽やかに寝られる

 

 

どの歌を見ても 情景に胸を打たれ 涙腺が緩んで来るのを覚える

写真の垂乳根は イチョウだけでなく老木に出てくる現象で 気根とも言うが理由は不解明

昔の人は 特に乳の出ない方は お参りしてお願をしたと各地に伝説がある

 

あとは 浅草寺の界隈 少しだけ写真で紹介します

 

大きな蝶が舞っていた

市川団十郎の碑 名場面 しばらく

はとぽっぽの歌碑 以前はどこの寺や神社でも鳩がいっぱいいた

境内の銭塚地蔵尊 

境内のお稲荷さん 参道に手ぬぐいの幟が奉納されている

戦前から続く花やしき 遊園地である

一瞬にして上下する 悲鳴が聴こえてくる

 

今日から3日間 音楽ボランティアの連続となる

中には 私の母の記憶と重なるような高齢の女性も見える

私の元気なうちに 皆さんに笑顔と元気と小さな幸せのおすそわけをして行こう

 

 

  最後までお読みくださいまして有難うございました m(_ _)m

 

ブログランキングに参加しています

ご支援に下のボタンをクリックして頂ければ励みになります 

にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ

にほんブログ村

コメントは伝言コーナーへもどうぞ!

(メルアドは入力しなくてもOKです)

コメント (10)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 浴衣が似合う浅草寺のほおづき市 | トップ | ほたるの宿は川端やなぎ~こ... »

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます (kao)
2016-07-12 09:36:18
のびたさんの記事を拝見すると
元気になります。
たらちねそんな意味が
あったのですね。
感慨深いものを感じます。
今日も素敵な記事ありがとうございました。
返信する
こんにちは (かりん)
2016-07-12 14:49:12
昨年行った時に、このイチョウの木は目にとまりました。
イチョウの木をご覧になって、たらちねの母を想うのびたさんの感性、ジーンとしました。

音楽ボランティアを通して、みなさんにお元気と喜びを、
そしてのびたさんもご一緒にお幸せな気持ちに、あり
がたいことですね。
返信する
のびたさんへ (まりも)
2016-07-12 17:25:50
イチョウの木に そんな意味が有るなんて知りませんでした
もう 銀杏が青々と付いているのですね
母親は そうして自分を犠牲にして子供を育てて 守って来たのですね
何だか この木も愛おしくなりました
返信する
kaoさんへ (のびた)
2016-07-12 19:47:49

この樹を見て 垂乳根 そして母乳の出ない方が こうした老木に願を掛けること すぐ連想してしまいました
短歌の方は わずかしか記憶に残っていなくて ネットで再勉強でした
垂乳根の歌に寄せて母への想いが一様に感じるものなのでしょう
いつも あたたかなコメント感謝です
返信する
かりんさんへ (のびた)
2016-07-12 19:53:32

この樹はご覧になりましたか?
珍しい気根に驚いたでしょう
あの形から 垂乳根を想い出しました
今日も行って来ました 大勢の方が歌を楽しんで素敵な笑顔を浮かべていました
返信する
まりもさんへ (のびた)
2016-07-12 20:00:05

イチョウの木には多くありますが まれには他の老木にもあるようです
他の樹には もうイチョウの実が生っていました
母親の愛は 自身を犠牲にしてでも子を守る尊いものですね
返信する
こんばんは (延岡の山歩人K)
2016-07-12 20:57:38
たらちね
意味 語源について 以前一度調べた記憶が有りますが
内容はすっかり忘れていました
改めて知る事が出来ました。
今度は 忘れない様に・・・します(^^)/

返信する
こんばんは (macaron)
2016-07-12 22:12:07
ほんとですね! 蝶がとまっているのはアガパンサスですね♪
いやいや、お花のことより蝶を撮るのはムズカシイのに。。 ナイスです~^^
垂乳根、初めて見ました。気根とも言うのですね
わたしの大好きな落羽松(ラクウショウ:別名 沼杉)にも気根があります。

小さな幸せのおすそわけ、いつもありがとうございます(*^-^*)
返信する
延岡の山歩人Kさんへ (のびた)
2016-07-12 22:45:18

私もこの老木を見て すぐ垂乳根を連想しましたが 万葉から始まる短歌については 改めて知るところでした
返信する
macaronさんへ (のびた)
2016-07-12 22:49:41

浅草寺の裏手にありました
偶然に黒い蝶が舞いながら止まりました
一瞬ですぐ飛んで行きます
たらちね 異様な感じでしょう?ここから連想が始まりです
施設の皆さんの笑顔 私へのお礼のようにも見えました
返信する

コメントを投稿

ボランティア」カテゴリの最新記事