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武 順子(Take Junko) ひとり語りのひとりごと

わがままな朗読家の我がままなひとりごと。「縁側の猫を枕に日向ぼこ」…猫が好き。詩を書く人でもあります。

呼吸を操るって難しい

2022年05月18日 22時35分33秒 | Weblog

朗読をする際、一番重要で一番難しいことが

「呼吸」と思われます

間の取り方だって

呼吸ひとつで死に間になっちゃう

時間の経過も場所の移動も

息遣い次第

 

私を含めて

長年お付き合いのある生徒さんたちも

ともに年を重ね

だんだん

文節ごとに息継ぎをしたくなる

疲れてしまったりもする

息継ぎしつつも文がつながるように

ぶちぶちと途切れないように読むためには

どうしたらいいのか

自分ができたとしても伝えることの困難

 

生きている限り呼吸は欠かせないのに

うまく扱うことは難しい

息遣いひとつで

よくもなり悪くもなって

ちょこっと集中力が途切れた途端に

がらがらがらと崩れてしまって

一筋縄ではいかない

 

朗読してるって言ったって

別にプロになるわけじゃないし

でも

できそうもないようなことを

できるようになったら

嬉しいものです

 

あとちょっとのコツで

もっとなだらかに読めるはず

 

どうやったら長い一文を

まるで息継ぎしていないように読むことができるか

工夫してほしいなと思う

お手伝いをしながら

うまく伝えることができずもどかしい

 

ちょっとしたコツ

 

いっぽうで

この「ちょっとした」ことを

もう何十年もかけて

試行錯誤しつつ格闘している私

できないうちに体力がなくなってきて

悩ましい

 

若いころにはすんなり読めていたはずの長文

長文を制覇できたときの嬉しさが

朗読を続ける喜びでもあった

これからは

さてどのようになっていくのやら

お仲間とともに

考えていこうと思います

 

 

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歳を重ねることと朗読について

2022年04月13日 11時04分20秒 | Weblog

あっという間に4月も半ば

みなさま、お変わりありませんか?

 

私はといえば

ほんとうにボチッボチッ と

朗読を続けております

 

今週の金曜日

4月15日に

地元の文化ホールロビーで

朗読会があります

朗読の仲間たちとともに

「金曜午後の朗読会」

と銘打って

お近くのかたたちに

楽しんでいただいてます

 

今回の作品は

山川方夫『歪んだ窓』

宮沢賢治『おきなぐさ』

太宰治『葉桜と魔笛』

 

私は太宰を読みます

コロナでなかなか思うように朗読会ができず

まずは地元で読んじゃうぞ と

春になるとどうしても

太宰を読みたくなりますので

 

でね

稽古に励んでいるわけですが

最近

とても当たり前のことだけれど

気付かなかったことに気付いてしまいました

 

読み手はどんどん

年取っていくけれど

作品は老いない

ということ

 

今までは

歳を重ねると読みも深くなり・・・

なんてすっとぼけたことを書いていた自分が

恥ずかしくなっております

 

実際には

精神的にはちっとも

歳を重ねることに相応しくなっていない

肉体の衰えと精神のバランスの

速度が違い過ぎて

 

たくさんの経験を活かすことすら

ちっともできない

そして

作品と私の距離が

どんどん離れていくばかりで

 

太宰は

老婦人が語る、なんてこと書いているけれど

そもそも彼は40年も生きていないのだ

老婦人だって計算したら

40代なかば?

どのような設定で

どのような気持ちで読めばいいのか

 

いや

ただ素直に読めばいいのさ

そうはわかっているのだけれど

一旦考え始めると

止まらなくなってしまう私の習性

 

溜息

 

今朝の稽古で観念した

なるようになるさ

 

Que sera, sera
Whatever will be, will be
The future's not ours to see
Que sera, sera
What will be, will be
Que Sera, Sera

 

若いころの読み方をそのまま

歳を重ねているのに

若い時の読み方を追いかけてしまう

それって気持ち悪い

じゃあどうしたらいいのか

 

完璧だね と

お世辞に言われたことがあるんですけれど

笑っちゃいました

だって

完璧などあるわけもなく

どこかの一瞬で

作品と読み手が一致することは

確かにあると思うけれど

それは後につながらない

そういう意味で

録音って

貴重なんだろうなあ

ほとんどの録音を

なくしてしまっている私には

なにも残っていないし

録音は嫌いだ

 

すぐに消えちゃう

だからライブが好き

色即是空

今を生きる

 

さて

明後日の朗読会

好きなようにやろう

 

読み手が楽しくなきゃ

お客様は楽しくなれないんだからね

遊んじゃお

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さて新年も朗読も遊んじゃおう という話

2022年01月01日 16時21分21秒 | Weblog

新しい年になりました

みなさまにとっても

この年が素敵な年になりますように

コロナ禍に

地元での朗読会は

細々とですが始めています

オンラインでの朗読も

昨年は何度かさせていただきました

やっぱり朗読って楽しい

人の朗読を聴くのも大好きだけれど

聴けば聴くほど

自分でも読みたくなるのです

 

さて

私もどんどん年を取っていきます

歳を重ねることが

作品に深みを出してくれるので

それは嬉しいことですが

しばらく声を出さずにいると

どんどん呼吸が浅くなっていくようで

それが怖くて

普段から姿勢や発声に気遣っているけれど

なめとこ山の熊のような

長い作品の時には緊張しました

マイクを使わないので

お客様の人数で声の出し方も変わります

たくさんのお客様に声を届けようとすると

かえって呼吸が浅くなってしまいそうで怖いのです

 

さてさてそんな私ですが

朗読への妙ちくりんな欲が最近なくなってきたことで

ひとつだけ

いいことを見つけたんです

遊べるようになったこと

こうすべき

こう読むべき

という縛りから放たれたことで

ちょっとだけ自由を手に入れたような気がしている

なめとこ山の小十郎も

ずいぶん遊べるようになった気がして嬉しい

 

まっとうな解釈から外れないかぎり

どんな風に読もうが自由

うわっへっただねえ

なんて言われても

ま いっか

その読み方はどうかと思うけど

いい話だね

と言われたら

ばんばんざい

 

もうあとどのくらい読めるのだろうかと思ったとき

他人からの評価に

振り回されるよりも

ワタクシ流でいっちゃえ

それがかえって清々しいかもしれない

 

さぁがんばるぞっ

 

という新年の抱負でございました

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なめとこ山の熊のことならおもしろい

2021年10月04日 16時43分19秒 | Weblog

お久しぶりです

みなさま、元気でお過ごしですか?

 

コロナ禍で

朗読する人たちは

とても大変な思いをされていると思います

それでも

オンライン朗読会で

遠くの人たちと交流できたり

悪いことばかりじゃないね

と思う今日この頃

オンラインでは

長いものや重いものは

向かないような気がしていますので

短いものを

何度かやらせていただきました

 

でもね

 

10月になるとなぜか読みたくなるものがあります

『なめとこ山の熊』

何度も何度も朗読会にかけていますが

どうしても納得のいくようにできない

長いのでオンラインでできない

 

以前読んでいた時には

聴き手の皆さんからも

いろんな反応をいただきました

稽古を重ねて

自分では変えたつもりでいても

実はちっとも変化していないようだったり

いつの間にか方向性が

間違ってしまっていたり

 

最近つくづく思うのは

朗読や語りって

人間性がだだもれになるってこと

邪念や自意識が

全部ばれてしまうってこと

その時々の生き方で

解釈や読み方も変わってしまう

なにしろ声と息だけですからね

 

必死に訴えるものを持っている

人や作品の語りは

心を打つ

 

私たちは

技術をひけらかすために朗読するんじゃありません

聴いてくださるかたの

心のどこかに

そっと

言葉を景色を置くことができたら

と願いながら

朗読するんだと

思うのです

さて

どこまでできるかは

本番までわかりませんが

10月8日に

『なめとこ山の熊』を

読ませていただきます

仲間とともに開催する朗読会です

(チラシはアップの写真が載っているので公開できないのです)

 

ああ

何年ぶりに読むのだろうか

先日稽古してみたら

まるで読めませんでした

あんなにたくさん読んだのになあと情けない気持ちになりました

でも

初心に帰って

新しい心で読めたら

新しい表現ができるかもしれない

 

小十郎は

ぐずぐずと理屈を考えるような人じゃなかった

私の苦手な

飄々とした語りに近づけたら

嬉しいな

 

なめとこ山の熊のことならおもしろい

ってね

 

千葉県印西市にある

印西市文化ホール ホワイエでの

ロビーコンサートvol.1

午後2時開演

「金曜日の朗読会」

無料です💖

不定期ですがこれから

いろいろな形で開催していきます

 

上の画像

よく見ると透明の衝立があります

朗読会のために

手作りしました

なぁんて

クリップで留めただけの簡易的なもの

釘やのこぎりは使えない(涙)

またいつか

お会いできる日がありますように

 

つれづれなるままに書いた日記

読んでくださって

ありがとうございます

 

追記

画像をきれいに乗せる方法がわかりましたので

最後に

 

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朗読したいぞっ 春よ来い

2021年01月25日 11時08分59秒 | Weblog

前回のブログで

春よ来い

朗読会を開催するぞという意思表明をしました

したつもりでいます^^;

この朗読会では太宰治を読む予定にしていますが

少し前から

宮沢賢治が読みたくて

うずうずしているのです

資料に目を通してみたり

ピアノで賢治にかかわる曲を弾いてみたり

また

定期的な賢治を読む会を

なんてことを考えつつ

ブログに書いてしまったら

実行しなきゃいけない

ぼちぼち

場所を探したり

形を考えたり

まだまだ冷たい水面下での足掻きを

始めております

なにせ

拠点探しほど難しいものはなくて

私は私で

人とのコミュニケーション下手という

朗読するものにとって

もっとも大切な壁を

とうとう乗り越えることができなくて

一方通行のブログに四の五の書いてはいても

面と向かうと意気地がないので

もうそんな自分のダメなところを

取り繕うことなどせずに

それでも聴いてくださる人が

いてくださるのなら

こっそりと

読み続けたいと

考えておりますの

 

早く

早く

春よ来い

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