武 順子(Take Junko) ひとり語りのひとりごと

わがままな朗読家の我がままなひとりごと。「縁側の猫を枕に日向ぼこ」…猫が好き。詩を書く人でもあります。

読むにふさわしくない作品などない、と思いたい

2011年04月18日 15時58分33秒 | Weblog
今週末のライブで、斎藤隆介の「八郎」を、読む。
この話は、去年から読み始めている。
このイベントは、震災前に決まっていたものである。

どうしようかと迷った。

しかし敢えて、読むことにした。

心を込めて、読ませていただくことにした。

内容は…ぜひ手にとって、読んでみてください。


小田急線本厚木駅の発車のベルが、ポップス調の音楽になっていた。いつからなのだろう…。気付かなかった。


音楽と語りのおも茶箱(おもちゃばこ)

オカリナ&ギターちくりん&響と 朗読ねこまくら
春のgood Lunchに 3人がぎゅうっと詰まった‘おもちゃ箱’が届きます!!


―語りとギターによる斎藤隆介の世界―
『プロローグとしての花さき山』『八郎』

―オカリナとギターのコラボレーション―
「シューベルトのアヴェマリア」
「アルハンブラの思い出」
「歩いていこう(オリジナル曲)」などなど

出演:ちくりん(竹林康子)響(岩佐明宏)ねこまくら(武 順子)
 
 4月22日(金)2時開演
於:good Lunch
1500円茶菓付


ご予約お問い合わせは…
 good Lunch046-242-8203
武  090-6013-2470
竹林 090-4715-8327
メール:chikurin@heart.ocn.ne.jp
nekomeme@docomo.ne.jp

住所:厚木市三田775-7
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

被災地の海は、静かで…

2011年04月07日 00時55分14秒 | Weblog
激励コンサートに参加した。
当初朗読をする予定でいたが、時間配分の関係で割愛された。

ほんとうに情けないのだけれども、ホッとした。

ぎりぎりまで演目を迷った。もう現場の様子で決めるしかないなと思い、いくつかの本を持参した。

斎藤隆介の作品集も持っていった。千葉県の作家でもある。
「ソメコとオニ」を読もうかと思った。時間的にも短くて、これならきっと笑ってもらえる。
でも…。
昔話百選から楽しい話を読もうか。
でも…。
いっそのことラブユーフォーエバーを語ろうか。
でも…。

何を選んでも、「でも…」と思ってしまう。


結局私は、司会進行を引き受け走り回っていた。音楽に合わせて、手をたたき、歌もうたった。若いころを思い出し、ちょっとだけ胸がきゅんとなった。


避難所には、被災者が数人いるだけだった。それに加えて30人くらいのデイサービスのお年寄りがいた。避難所へというよりもむしろ、デイサービスへの慰問のようであった。

さて終演後、被災者の男性と男性に付き添っているボランティアの女性と話をした。

被災者は津波で奥さんを失った。お二人には子どもがいない。
「なんで自分だけ生き残った…」。男性が後追いをする心配があるのでボランティアが付きっきりで看ているとのことだった。
「天涯孤独」と男性は言う。天涯まで孤独、と言う。静かに、ほほ笑みながら。


こうやって文字にすると、なんだか軽くなってしまう。
書きたいことは山ほどあるのに、書いてしまうのが怖い。



最後に、手を握り締めた。男性の手は、食後だというのに、冷たかった。




慰問を終えた後、旭市の海岸に行った。

海は静かだった。様々なものを呑みこんでなお、静かだった。
老紳士も静かだった。愛する者もすべてを失って…静かだった。


「生きていてよかった」を言える日がきますように。心から、祈る。

与えられて在るいのち。大切に。大切に。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

激励コンサート参加のこと

2011年04月03日 12時21分50秒 | Weblog
明日、千葉県旭市にある保健センターでの激励コンサートに参加します。

避難所のみなさんに、ほんの少しでも楽しんでいただきたい、ほんの瞬間でも、顔をほころばせていただけたら、との思いから、参加を決めました。

私一人じゃ、なにもできないから、みなさんについていこうと思いました。

それにしても…

朗読で、おなかはいっぱいになりません。
歌や音楽のように、すうっと体に沁みていくこともできません。

実は何を読んだらいいのかも、よくわかっていません。

言葉を言葉だけで伝えるとき、言葉は救いにもなれば凶器にもなりうるのです。

「言葉に乗せた思い」が、避難所で大変な生活をしていらっしゃる方々にどんなふうに届くのだろうか。

軽々しい考えで行動してはいないか。

でも、テレビ画面に向かって、がんばれと叫んでいても、思いは伝わらない。

一緒に行く仲間が、きっと助けてくれる。

自問しながら、明日朝出発します。





以下、応援団長近野十志夫さんのミクシイ日記から


激励マイミクであり、同人仲間であるの黒☆太さんからの提案で動き始めました。津波被災地としては最も東京に近いところです(被害の様子は、黒☆太さんが撮ってきた写真を末尾に掲載します)。今日、黒☆太さんが旭市へ行って相談してとりまとめてきた、激励コンサートの内容をお知らせします。

   ■会場(避難所)=飯岡保健センター(旭市横根3520)
    http://f22.aaa.livedoor.jp/~machispa/html_chb_s/iioka_yokone.htm
   ■時間=AM10:30~12:00
(電話連絡だけなので、確認不足のことがあるかもしれません。追って追記します)

■参加ミュージシャン■
 Tommy Gさん(SAX)
 関将さん(ギター)
 山本竹勇さん(津軽三味線)
■参加詩人■
 黒鉄太郎
 都月次郎
■参加女優■
 武 順子
■参加マンガ家■
 中島昌利
■応援■
 近野十志夫
 石橋みき

【経過】
「私たちにできること」、黒☆太さんの頭の中では、音楽や詩の朗読で励ませるのではないかと! そして思い切って避難所に連絡を取ってみたところ、激励慰問大歓迎と聞き、話は始まりました。

音楽の力は欠かせないと思い、緊急に「こころの温泉」仲間であるSaxのTommy Gさんに相談したところ、快諾をいただきました。そして津軽三味線の山本竹勇さんも。加えてギターの関将さん。すばらしい! ミュージシャンの皆様、ありがとうございます。

同じように、何かできることと考えている方、同行希望はありませんでしょうか。場所は旭市、銚子から少々南です。車利用では、黒☆太さんの車1台、4~5人ということになりますが、何せ、10時半開催ということになりますので、同乗の場合は朝8時大網駅ということになるようです。電車の場合は総武本線飯岡駅。これからあらためて検討しますので、ご連絡ください。なお、音楽の方はそれぞれの車ということになるかと思います。

ちなみに、福祉センターは国道126東金街道沿い、その10km弱手前にある「カインズホームスーパーセンター旭飯岡店」(〒289-2714 千葉県旭市三川字犬林 セの4334-1)は駐車場が広いので、車での待ち合わせ場所としては便利だそうです。(総武本線飯岡駅近く)


黒☆太さんは、こんなことを仲間の通信に書いていましたので、ご紹介しておきます。ここから実行へと移ったわけです。
-------------------------------------------
とても海を見たくなりました。越してきて22年、そんな気持ちを持ったこと無かったのですが、九十九里の浜を午前9時ごろ見てきました。人は誰もいませんでした。こちらに漂流物があるのではないか、そんなことを思っていました。

その後、一人で自宅から約90キロの旭市に行ってきました。津波で何人か流されたところです。そこは去年、バイトしていた障害者施設があるので心配でした。途中、海際の家の周りに、濡れた布団やら本箱のようなものが詰まれているところがあり、被害にあったことがわかりました。
九十九里ビーチラインも旭市に近づくほど道路は地割れや波を打っていたりで、けっこう大変でした。施設は大丈夫でした。施設といってもグループホームなので一戸建ての普通の2階家ですが。海から500メートルほどのところです。車は雨と祭日ということもあってほとんど走ってない状況。気分は、本当にブルーです。ニュース見るたびに涙流して、歳なのですかねー。
しかし、瓦礫の一つでもと、ボランティア行きたいなあ。
-------------------------------------------

コンサート
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする