さて、北朝鮮、旅の話。
北京経由で平壌→鶴岡温泉→南浦→沙里院→開城→平壌→北京→成田というルートで、4泊+車中1泊の旅である。北朝鮮内では常にガイド兼通訳二人と運転手が同行。
旅行中、無神経な私は、「ただのおばちゃんの戯言」と、いろんなことを発言してきた。向こうの国の人たちに、私の姿はどのように映ったのであろうか。私個人が日本の傲慢なばあさん、と思われるのはかまわない。しかし、旅先では、おばさんであろうがなんだろうが、日本人の代表だ。軽率な発言をたくさんしてきたようで、いろんな人に迷惑をかけていたらどうしようと、心配でならない。…と、これは帰国後の感想。
私の見聞きし触れたことの、ほんの一部をご紹介します。確かに見かけ倒しのものは多いと思いましたが、それぞれの「人」は、みな同じ。よく笑います。時には作業をサボっている子どもの姿も見かけました。パレードの厳しい練習風景も見ました。みな同じ人間。素直な気持ちで交流し合えば、いさかいの気持ちも薄れるのに…。
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空路北京へ。北京から国際列車で、25時間ほどかけて平壌に入った。写真は北京の国際飯店にて。このあと北京駅まで歩き、駅前の吉野家でキノコ丼を食べ、出発時間ぎりぎりに列車に飛び乗った! 列車の中は、ずっとキムチのにおいがしていた。国境の街新義州でスマホは封印されてしまったが、荷物検査は、思ったほど厳密ではなかった。
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平壌の地下鉄。この写真を撮るとき、私の後ろには偉いかたのブロンズ像があった。近寄ってはならないところに走って近づいてしまい、駅員さんやガイドさんなどが必死の形相で追いかけてきて叱られた。ブロンズ像に触れていたら…と思うと、怖かった。
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平壌の街角、緑色の壁の本屋さんへ行ったが、お休み!残念!! ガイドさんと楽しく。
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河畔でぼんやりと座っていたおじいさんと。写真を撮っても良いかと聞いたら照れて立ち上がってしまったので、それではツーショットで!と…ハイ、キムチ!
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平壌市内中学校で音楽による歓迎セレモニー。この琴の演奏が、圧巻だった。どれもこれもプロ級!しかし終演後の中学生たちは、とても素直な、普通の子どもたちだった。あの笑顔は演技、と確信。シンクロナイズドスイミングの笑顔と同じなのかも…なんて。
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ハマグリのガソリン焼。うま味が凝縮されて、最高の味だった。ここでしか食べられないものである。食事のたびに、観光客は贅沢させていただいて、申し訳ないような気持ちになった。焼酎もなかなかの味で、ついつい飲み過ぎた!
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いくつもの農村を車で通り過ぎる。自転車に乗る人!人! ただひたすらに歩く人!人! 写真に収めることができなかったが、藁を積んだ牛車や物資と人をありったけ積んだトラックなどもたくさん見た。
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開城にある民族旅館。この一帯がすべて旅館である。一棟に3部屋の、コテージのような施設。風情あるたたずまいに紅葉が美しかった。泊まった晩、ずっと停電であった。電気おんどるも灯りもシャワーも使えず、暗くて寒い夜を経験。暗闇の中、帰国したらもう一度斉藤隆介の『寒い母』を読もうと考えた。
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通りの中央に食堂棟がある。ここで食事。サムゲタンをオプションで注文。鶏の頭まで丸一匹が、器に入っている。おいしいのだけれど、食べるのが、辛かった。
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開城の南大門。工事中だったが、ここに上って、しばし人の流れを眺めていた。交差点のロータリー中央に位置する。
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板門店にて。向こう側は韓国。工事中らしく、青い建物まで降りることができなかった。案内してくれた兵隊さん達は、とても穏やかで、舘ひろし似竹ノ内豊似等ハンサム揃いだった。
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高麗博物館にあった狛犬?メスの龍。
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勾玉をくわえたオスの龍。
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平壌から高麗航空で北京へ。機内食のハンバーグ。たぶん鶏肉バーグ。意外においしかった!真っ赤な制服の乗務員の女性も、やはりとびきりに美しかった。
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成田に向けて全日空機からの夕日。無事帰国して、よかった^^)
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むこうの女性は、みな美しいです。しかも、どんなに貧しそうなお年寄りでも、白髪をむき出しにしている人はいませんでした。ただ一人だけ、つむじのあたりだけ白くなっているお婆さんを見かけましたので、きっと皆、嗜みとして染髪しているのかもしれません。若い女性はもちろん私と同年配の女性たちも、実に上手に化粧をしています。髪にはパーマもあてています。
美容に興味のない自分が少しだけ恥ずかしい気持ちになりましたし(もちろん私はすっぴんで通しましたが^^)、白髪でいることが女としてはしたないことのようにも感じました。女らしさや嫋やかさは、もしかしたら潤いのある文化のため必要不可欠かもしれないなどとも、考えました。
女は女らしく、男は男らしく・・・。今の日本では失われてしまっているものを目の当たりにして、近代文学を朗読するときの女と男のありかたを学ぶことができたような気がします。って・・・そこへたどり着くの!?