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国に賠償命令! 自衛隊の【国民監視】は違法 【情報収集】は人格権侵害

2012-04-03 | 原発利益共同体 ・ 軍事体制
 自衛隊の国民監視は違法

“情報収集は人格権侵害”

  仙台地裁判決 国に賠償命令


  差し止めは却下   
    赤旗日刊紙2012・3・27・28


 イラクへの自衛隊派兵に反対する集会参加などの活動自衛隊情報保全隊に監視されたとして107人の市民が監視行為の差し止めを求めた訴訟の判決が26日、仙台地方裁判所でありました。

畑一郎裁判長は、 「違法な情報収集」だと認め、原告のうち5人に対して「人格権侵害」を認定し、1人5万~10万円、計30万円の賠償を国に命じました。監視活動の差し止め請求は却下しました。情報保全隊による監視活動をめぐる判決は全国で初めてです。


 訴訟で被告の国側は、自衛隊が作成したとする内部文書への認否を明らかにしてきませんでしたが、
畑裁判長は「真の原本が存在し、かつ、これらが情報保全隊によって作成されたことが認められる」と明確に認定
しました。

 判決は「自己の個人情報をコントロールするという法的保護に値する利益、すなわち人格権が侵害された」と指摘。その上で5人の原告について、陸自情報保全隊が「氏名、職業に加え、所属政党など思想信条に直結する個人情報を収集している」として、情報収集は違法と断じました。

 一方、監視活動の差し止めについては、「対象を具体的に特定していない」と述べ、却下しました。


 訴訟で市民側は、情報保全隊が自衛隊のイラク派兵に反対する集会やデモの参加者を撮影するなど、違法に情報を収集したと主張。日常的に監視活動が行われ、表現の自由やプライバシー権が侵害されたと訴えていました。

 情報保全隊による国民監視の実態は、2007年6月、日本共産党の志位和夫委員長が同隊の内部文書を公表。違憲・違法な活動を告発して明らかになりました。

監視活動ただちにやめよ

市田書記局長が会見


 日本共産党の市田忠義書記局長は26日の記者会見で、陸上自衛隊・情報保全隊による国民監視活動は違法だとした仙台地裁判決について、「当然の判決であり、自衛隊は違憲・違法の監視活動をただちにやめるべきだ」と述べました。

 市田氏は、情報保全隊の国民監視活動は、2007年6月に志位和夫委員長が公表した同隊の内部文書で明らかになったものだと指摘。憲法で保障された国民の自由な言論や活動に圧力をかけ、脅し、萎縮させようとするものだと追及してきたことを紹介しました。

 その上で、こうした活動を知った多くの国民から「戦前の憲兵隊や特高警察の再来だ」と批判が起こったことを指摘し、「こうした活動を『人格権を侵害した』として賠償を命じたのは当然だ」と述べ、国民の人権を踏みにじる違法な監視活動をただちにやめるべきだと強調しました。

 情報保全隊 主な任務を防衛秘密の保護と漏えい防止とする防衛大臣直轄の情報部隊。社会保障や春闘など、国民のあらゆる運動を監視し、参加した人たちの名前や写真撮影など、プライバシー侵害をし、違憲・違法な活動を行っていることが判明しました。
その後、陸海空の3自衛隊にあった情報保全隊は09年に「自衛隊情報保全隊」に統合され、10年には、民主党政権のもとで増員されました。


闇の監視部隊、断罪に反響
 
自衛隊による個人情報収集は「人格権の侵害」―。情報保全隊の国民監視を違法だとする判決が26日、仙台地裁で出されました。
日本共産党の告発により違憲・違法な情報収集が2007年に明らかになって5年。闇の監視部隊の活動が、司法からも断罪されたことは、大きな反響をよんでいます。

 自衛隊の国民監視を違法だと認定した判決結果を新聞各紙は大きく報じました。全国紙では、「毎日」(26日付夕刊)は1面トップで「集会監視は『人格権侵害』」と報じ、「朝日」(27日付)も1面や社会面トップで「陸自の個人情報収集『違法』」と詳しく報道しました。

 平和運動などを監視された市民らが提訴した仙台地裁のある宮城県の「河北新報」も1面トップで扱いました。解説記事では「個人識別番号法案」など国が「以前にも増して個人情報の管理を進め」ていると指摘。今回の判決が「現在の政治状況の中で、特に重要な視点を提示している」と評価しています。

 自衛隊関係者も今回の判決に注目しています。「個人情報収集を違法だとした判決は、本当に痛いところを突いている」というのは情報活動に詳しい自衛隊元幹部。「情報保全隊が市民を調べる場合に重要なのは、どれだけ詳しく個人情報を集まることができるかだ。とくに対象者のプライバシーに関わるような情報が取れれば内部で評価される。それを違法だとされると重要情報ほど違法性が高くなる」

 地方の基地で情報保全隊員と親しかったという自衛隊OBもこう証言します。
 「情報保全隊の隊員は、私服で市民集会などを偵察に行くのが主な仕事。場合によっては、狙った監視対象者の名前や住所をつかむために尾行もしていた。まさに個人情報収集こそが任務だ」


 一方で判決は、監視活動の差し止め請求については、「対象を具体的に特定していない」として却下しました。また訴えた原告107人のうち賠償を認めたのは5人だけで、多くの原告については、個人情報の収集を認定しませんでした。原告側は控訴する方針です。

 自衛隊が市民をスパイすることが許される道理はどこにもありません。いまこそ違憲・違法な国民監視活動を世論の力で止めさせる絶好の機会です。


原告団長の後藤東陽さん  悪しき流れに一石

 まず第一に「よかった」というのが感想です。ただ、私たち、憲法9条を守る運動をやっている者としては、国民監視は憲法にも反するという一言が欲しかった。悪しき流れに一石投じることができたと思っています。

 戦争への道は、石が坂を転がるように、加速しながら、ほっといても走り出すものです。加速した石を食い止めるのは、並大抵のことではできません。命がけです。


 私は憲兵隊が怖くて、物が言えない時代に育ちました。その危険を知っている者からすると、自衛隊の国民監視は、石が転がるきっかけのような気がしてなりません。これを放っておいて、「自衛隊の批判をする人が監視されるのは当たり前」という世の中になるのが怖い。

 裁判は今後も続くと思いますが、長く、最後まであきらめず、たたかい続けたいと思っています。そうすることで、この危険性がわかる人を一人でも多く増やしたい。

小林武・沖縄大客員教授(憲法学) 人格権の侵害 認めた意義大

 判決は、情報保全隊の内部文書に記載された氏名や職業、所属政党などは「思想信条に直結する個人情報」だとし、これを収集することは、自己の情報を管理するという個人情報コントロール権に反し人格権を侵害していると違法性を認めた。この点は、たいへん意義が大きい。

 反面、判決は憲法論に踏み込んでいない。萎縮効果が大きい言論・表現活動への侵害をはじめ、思想・信条、結社、信教の自由、平和的生存権など、極めて広範な憲法上の権利の侵害を認めるに至らなかったことは残念だ。その点が、差し止め請求の棄却につながったのではないかと思われる。

 旧日本軍の憲兵隊にみるように、国民の情報を収集し本格的に監視するにいたったことは「通常の軍隊」への変容を示す一つの指標だ。自衛隊の違憲性はより明確になっている。控訴審では、違憲な軍による憲法上の権利の侵害という、国民監視の二重の違憲性を明確にすることが望まれる。

 国民監視に加え、沖縄防衛局長が2月の宜野湾市長選で職員の親族を対象に選挙講演するなど、自衛隊が国民生活への権力的介入を強めているのは許されないことだ。今回の判決で自らの行動を反省して、これらの活動をただちにやめるべきだ。


梅ちゃん先生 堀北真希インタビュー、女医になる権利獲得への女性のあゆみ・歴史

2012-04-03 | 各界インタビュー(新聞赤旗等より)
 NHK連続テレビ小説 『梅ちゃん先生』  ヒロイン役 堀北真希さんインタビュー


 戦後復興期の東京・蒲田を舞台に、医師になる女性の成長を描くNHKの朝ドラ『梅ちゃん先生』(脚本・尾崎将也)がスタートしています。
 堀北真希さんがヒロイン・下村梅子を演じます。

 あらすじ
 大学病院の医師である父が、戦災孤児を救う姿を目の当たりにした梅子は、医師という職業に強い憧れを抱く。
 梅子たちは学徒動員にかり出されてまともに勉強できなかった。医学専門学校に入学すること自体困難な中、梅子は兄姉や友達に勉強を教えてもらうなど助けられながら医師となって診療所を開き、地域医療に生きる。
 
 インタビューより↓

 繊細な感情を表現したい

 家族やご近所の人たちとの日常の中で影響を受け、梅子がちょっとずつ成長していく姿が丁寧に描かれていきます。
 末っ子で誰かに甘えながら生きているところから、自分の意思で夢に向かっていく成長の過程で、梅子らしさを残しながら、喜怒哀楽では表現できないような繊細な感情も大切に表現したいです。

 梅子と違って私は次のことを考えて行動するタイプなんですね。だから、台詞だけじゃなく、ちょっとした動きでも梅子を常に意識して、”素”の自分が出ないように気をつけています。

 自分の道を見つける力

 終戦直後のがれきだらけの景色が再現されたオープンセット(茨城県高荻)での撮影は、梅ちゃん自身の明るさとつながらなくて戸惑いました。

 戦争が終わっても、食糧難で配給でしか食べ物が手に入らない時代。大切な人と別れなければならなかったり、人に会うことさえできなかったり・・・。世の中の出来事に振り回されながら生きています。

 生きていくことで精一杯だから、毎日どうやって生きていこうかとばかり考えてしまう。そういう時代に梅ちゃんが生きているんだということを忘れないで演じようと、強く感じました。

 『梅ちゃん先生』を見てもらえれば、元気な一日の始まりが迎えられると思います。

 
 

 ー女医のあゆみ 女性たちが門戸を開かせたー

 江戸時代から”産婆”は女性の職業で産科の医者もいたが、明治になると、医者になるには専門学校を卒業するか、もしくは資格試験に合格することが必要となった。女性は受験すらかなわず、女医への門戸は閉ざされていた。

 明治に入り1870年代から複数の女性が東京府や埼玉県、政府に対し、開業試験受験の請願。
 1884年(明治17年)に女性の医術開業試験の受験が認められ、翌年、資格を得た荻野吟子が女医第一号となった。

 門戸を開かせた済生学舎が途中女子学生の新入学を拒否したことなどから、吉岡弥生は1900年、東京女医学校(現・東京女子医科大学)を創立。
1915年には、産婆や看護婦の資格を取って働いていた田口安起が試験に合格し、神奈川県小田原市で女医として初めて開業した。

 こうして女性医師は増えていったが、公立の病院は、まだ女性を介補人(助手)としてしか採用しなかった。

 終戦後の1945年、「女子教育刷新要綱」が閣議決定され、「男女の相互尊重を基本方針」として女性に対して高等教育機関を解放すること、また女子中等学校の教育内容を男子中等学校と同程度として、大学における男女共学が実施されることになった。

 1947年施行の現憲法で男女平等がうたわれ、教育基本法にも誰もが等しく教育を受ける権利が保障された。

 1952年、東邦大学医学部が新制男女共学となり、東京女子医科大学が唯一の女子医大となった。
 長く閉ざされていた女医への門戸が大きく開かれた。


 参考 『日本女医史 追補』『日本女医会百年史』、『絵本日本女性史3 近代・現代』

     (--新婦人しんぶん 2012年4月5日号より)



 マルクスの解明した、人類社会の発展の法則によると、男女平等がどれだけ進んでいるかによって、その社会の発展度が図れるそうです。
 まぁ、そういわれなくても、どの国でもだんだんと民主主義が確立されると同時に男女平等に近づいていきますからにゃ。

 日本の民主主義は、せっかく築いてきたものがどんどんまた崩されていきますが・・・。



追記:8月14日(火)の梅ちゃん先生を見ましたら、

『蟹工船』の話が出ました。梅子の実家の隣(梅子の嫁ぎ先)の工場に田舎から集団就職してきた真面目な子(光男)が、梅子の父・建造(高橋克己)の書斎から『蟹工船』を借りて読んでいると建造に報告した場面。

「労働者の過酷さは今も同じだ、隣のバカ親父は労働者の権利なんか考えておらんだろうが」
「違います、親父さんは僕を一からいい職人に、自分の子と同じように育て上げてくださるつもりで、こったらありがたいこと・・」

とかいうやりとり。 
その前に、早く役に立たないと悪いと思って勝手に工場の技術を練習していた光男に、親父(片岡鶴太郎)が、
「何やってんだ。お前を一から育てるつもりで雇ったんだから」と言い、
梅子も「時間をかけることって大事なことだと思うのよ」と言う場面があり、おっ、脚本家の言いたいことが盛り込まれてる場面かにゃぁ?と思って注目した矢先でした。

 ちなみに、脚本家は、「結婚できない男」等コミカルな空気感で人気の尾崎将也氏。

朝ドラはほとんどほのぼのしてる場面が多いけど、前作にしても、このご時勢、さすがに、何らか訴えたいところも脚本家に見られます。前回も今回も、日本共産党にまつわる脚本ですが。^-^♪


今回のエピソードでは労働者は誰もがどこかできちんと育てられなければ”即戦力”などにはならないのであって、その環境を整えさせない国の教育・労働政策、企業の責任放棄、財界が煽る過剰な”自己責任”論等、社会の矛盾に一石を投じる意味と、人情の大切さを親しみやすく描いた・・のだと受け取りました。

 
 今日14日(火)の23時のBS再放送か、
 土曜日午前中にも、その週一週間分の再放送が、BSでありますので、18日(土)にチェックしてみてくださいにゃ。

『少年と自転車』予告編

2012-04-03 | 動画 ・ 文化芸能
『少年と自転車』予告編



第64回カンヌ国際映画祭グランプリ作品、ようやく公開 「少年と自転車」

 第64回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督の最新作「少年と自転車」がようやく日本で公開される。それもミニシアター系でだ。このこと自体が日本映画界の現状をよくあらわしている。

 父親に捨てられ、ホーム(児童養護施設)に預けられた少年シリルは、誰の言うことも聞かず必死になって父親の行方を捜し求める。

 父と住んでいた団地を捜しまわり、ホームの先生から逃げて走り込んだ診療所で女性にしがみつきながら「パパが買ってくれた自転車があるはずだ」と叫ぶ。

 シリルにしがみつかれた女性、美容師のサマンサは後日、自転車を探し出し買い戻してくれた。シリルはサマンサに週末だけ里親になることを頼みこみ、自転車に乗って父親の行方を捜し始める。

 が、シリルは自転車を売ったのが父親だったことを知ることになる。そしてシリルはようやく父親と再会するが、父親から「重荷なんだ。会いたくない」と突き放される。しかし父親も決して悪人ではなく、自分が生きるだけで精一杯の弱い人間だ。

 美容院で何度注意されても水を流しっぱなしにするシリル。その痛々しさと絶望が見るものの胸に迫る。

 サマンサは、そんなシリルに真摯に向き合い、自然体で毅然とした愛情を傾ける。恋人から「僕をとるか、少年をとるか」と性急な選択を迫られても、ごくあっさりと少年を選択する。その当然のごとき決断にどきんとする。
 シリルはそんなサマンサによってようやく生きる場所を見つけるのだが―。

 少年シリルは、何かを見つけようとするかのようにやみくもに自転車で走り回る。怒りと悲しみをまき散らすような夜の街の疾走、サマンサとの光に満ちた川辺の並走。
監督の一人ジャン=ピエールは言う。「彼はいつも自転車に乗っている。つなぎとめるものが何もない彼は、そうと知らずに愛を求めているのです」

 この映画は、監督が2003年に来日した際に聞いた「施設に預けられた少年が、親が迎えに来てくれるのをいつも屋根に登って待っていた」という話に着想を得て作られたそうだが、人間の真実と希望、人が繋がることの意味を一瞬の無駄もなく描いた、まぎれもない名作になっている。こういう映画こそ、映画ファンにもっともっと観てもらいたい。

1時間27分。3月31日より東京・Bunkamura ル・シネマ他にて順次公開される。

(たかはし・くにお/映演労連フリーユニオン委員長)

映画『少年と自転車』オフィシャルサイト
http://www.bitters.co.jp/jitensha/