今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

3匹揃ってネコ散歩 ~ハナたちの思い出~

2018年05月04日 | (故)ハナ
敬愛する作家、庄司薫さんのエッセイに「ぼくが猫語を話せるわけ」というのがあります。
犬派だった作者がどうやって猫に馴染んだのか。その猫とは実は妻である中村紘子さんが連れて来た「タンク」だったと後でわかるのですが、猫との触れ合いの描写はさほど多くはないけど、何とも微笑ましくて愛読した本のひとつでした。実際自分が猫と暮らし始めたときにリードで散歩したり、テツとの対話を試みたのもこの本の影響だったのかもしれない。

今でこそテンちゃんとの散歩は日課だし、ニャーも1日4時間くらいは外だけど、当時(20年近く前)は猫と散歩なんてまったくの常識外。行き交う人に振り返られて気恥ずかしい限りでした。しかも一度に3匹。ニャンコが3匹揃えばどうなるか・・・。

ちなみに、ニャンコはリードのこなし方が上手です。わが家にはワンコもいたけどリードの扱いは猫たちの方がうまかった。一説によると、猫の知能は犬に勝るとも劣らないらしい。なのにどうしてニャンコのリード散歩は難しいのか。しかも複数になったときはその差が歴然。3匹整然と散歩するご近所のワンちゃんたちと比べて、わが家の3匹ときたらもう絶望的に支離滅裂なのでした。

               
                   幼いくものリード初体験
                   (左からハナ、テツ、くも)

そうなんです。一言で言うと猫は協調性がないのです。ハナ、テツ、くもの3匹にリードをつけて玄関から出る。すると、3匹が同じ方向に歩き出すなんてことはまずない。好き勝手に行こうとするかその場にじっとして動かないか。とにかく他の2匹やましてや保護者に合わせようなんて気は毛頭なく、自分の気分が最優先なんです。結局手がつけられなくなって、門を出るまでには普通に散歩したいという気持ちが頓挫する。

そもそも彼らにとって散歩なんてどうでもいいのだ。彼らは道路を歩こうなんて思わない。わが家の周辺は生垣で統一されているので、ともすればその隙間から他所の敷地に入ろうとするわけです。で、回数を重ねているうちに興味のあるお宅が3匹とも同じであることに気がついた。

               
           ハナは傘立てに繋がれて場所移動していました

それで、1匹ずつ順番に移動して同じお宅を渡り歩くことにしたのです。リードをそれぞれのお宅の生垣に掛け替えていく。こっちは行ったり来たりで面倒くさいけど、それだと他の2匹が移動している間に自分の時間を過ごせる。ただ、この方法の問題点は、生垣の前で屈んでもぞもぞと怪しげに見えちゃうこと。勝手に他所の生垣を拝借していたわけですが、小さな町内で、自分は町会長やったりと結構知られていたので、行き交う人にも中の人にも軽い挨拶で済ませていた。

でも夜はダメだったな。まさに不審者そのものになっちゃって。 当時は出張が多く猫たちと過ごす時間も限られていたけど、この猫散歩だけは、最後の最後まで自分の役割だったのでした。

               
                     テツ(左)とハナ
               外に出たときはハナが断然強かった



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