ハグハグの日々 Ⅳ  ~ 南日本海人、ライダー変身

ご訪問有難うございます。南日本海人、夏山裕のブログです。家族を愛し、人生に感謝して、日々をハグしながら送っています。

南日本海人、ぴょん吉の底力を知る

2008年03月01日 | わが町の景色
 久しぶりに打ち合わせと称して(本当に打ち合わせたこともあったのだが)、一〇ほど歳の違う友人とよく知っているジャズバー(というよりジャズ風居酒屋? カフェ&ジャズキッチンというらしい)に行った。いつものカウンターの隅っこに年下の友人と座って、いろいろと話し始めた。しばらくして、私より一〇歳年上のマスターが出勤してきて、カウンターの前の方に立った。
 ちょうど一〇歳違いずつで、三人が居合わせたということで、話題が、知力と体力と気力のバランスが、歳をとるとどうなるかという話になった。歳をとると、頭だけが先行し、体力とモチベーションがついていかないという意見で私とマスターが一致した。格好で言えば、前のめりで足と腰が後からついていくという形で、うまくいかないということである。
 マスターより二〇若く、私より一〇若いY君が、その話に入ってきて、やはり、モチベーション、言い替えれば欲望が大事であるという話になった。欲望があれば、頭と体力はついてくるという若さの主張をした。下半身の腰の部分が前に出て、頭と足はあとからついてくるという格好である。そのパターンはひらがなの「く」の字であり、歳をとると反対の逆「く」の字になるんだなあと、その話で盛り上がっていると、そのうちマスターが、その格好はどこかで見たことがあるぞと言った。
 欲望にひっぱられる「く」の字姿のアナロジーである。「あれだ、あのTシャツにカエルのついているやつ…」。「ど根性ガエル!」と私は気づいて叫んだ。
 昔懐かしのアニメ、『ど根性ガエル』に出てくる、Tシャツに一体化したカエルのぴょん吉にヒロシがシャツごと引っ張られていく姿である。この場合、欲望というか、色気がぴょん吉である。確かにそれはぴったりだということで、皆でげらげら大笑いしていた。
 そうこうしているうちに、友人のY君のまた年下の友人のS君という男がやってきた。私との打ち合わせの後、Y君はS君と打ち合わせる予定であったのだ。S君はY君よりも、7歳年下であるという。二〇代、三〇代、四〇代、五〇代とそろって今日はとても年齢の縦型の人が集まる日だなあと思っていると、美人のウェイトレスKさんが時間でひけて、交代にアルバイトのTちゃんという女の子が入ってきた。訊いてみると一九歳だという! 五人目である。
 一〇代から五〇代までの人間が一人ずつ集まるということは、ありそうでない、かなり稀なことだと思われる。しかも、関係ないが、その一九歳の女の子は、かなり可愛い子であった。
 しばらく話をした後、Y君とK君は、それじゃあ、と店を出て行った。私も、用件は済んだので、またねということで、カウンターに残り、マスターともう少し大人の話を少ししようかなあと思っていた。ところが、一〇分ほどたったころ、Y君とS君がなんと「ただいま」と帰ってきた。どうやら、Tちゃんが目当てであるらしい。私とマスターは、これぞ下半身の力、ぴょん吉のなせる現象だ、と笑った。三〇分ぐらいいただろうか、Y君とS君はしめし合わせて、それじゃそろそろ、と店を出て行った。
 私は、マスターと若いということは面白いという話をしながら飲んでいた。すると、どうだろう、二〇分ぐらいして、やつらがまた「ただいま」と帰ってきたではないか! 私たちはふき出してしまった。
 恐るべし、ぴょん吉の力! 色気というものは、一度出た客を二度も呼び返す力を持っているのである。まあ、女の子も確かに可愛らしかったが、二人のぴょん吉のあからさまな行動形態に、年寄り二人はあきれつつも笑ったのであった。
 まあ、しかし、そのあたりで、どうも私がいるとまずいんだろうと雰囲気を読んだので、マスターに「じゃ、そろそろ帰ろう」と言って、気を利かせて店を出た次第である。
 酔った足で帰りながら、ほんとうにあれこそ、「く」の字のぴょん吉の典型であったなあ、と一人にやにや笑ったものである。

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