南日本海人、散歩する

　昨日は、午後、心身共に疲れていたが、そのまま寝てしまう（昼寝）気分にならなかったので、まずは前から気になっていた庭のサツキとツツジの伸びすぎた枝葉を刈り込んだ。ついでに隣にあったサンゴジュも高さが前から気になっていたので、選定した。ほんとうは、高さを切りつめたいところなのだが、ろうそくのように枝はが上部に集中しているため、高さを詰めると、葉がほとんどなくなってしまう可能性があり、玉を小さくするだけにとどめた。
　植木をいじった後は、我が家の犬を連れて散歩に出た。何も考えずにぶらぶらと歩いてみたい気分であったので、犬の散歩は持ってこいであった。
　犬をつないでいる裏に行くと、犬は気配を察してか、尻尾をものすごい勢いでふり、大興奮であった。はやる犬の首輪を散歩用の綱に付けかえると、大喜びの犬に引っ張られながら、外へ出た。このぶんなら、いぬぞりでもいけるかもしれないとその時思った。
　いつものコースから回り始めたが、私が犬のなすがままであったので、距離が大幅に拡大した。途中、犬が枯草のところで、フンフンと嗅ぎながら、右往左往し始めたので、これはするな、と思ったら、やはり大の方を用足した。もちろん、その用意をしていた私は、トイレットペーパーと、ティッシュで、その六切れほどのモノをつかんで処理しようとした。ところが、やはりぼーっとしていたのか、ペーパーの切れ目から、モノを触ってしまった。
　「あ、きたねっ」一瞬思ったが、犬の糞など大した問題ではない。「さわっちゃった、さわっちゃった」と自分をごまかしつつ、いったん家に戻って手を洗った。
　それからまた再び出発して、いつもより、三倍から四倍ぐらいの長いコースを散歩した。暑くもなく、寒くもなく、ちょうどいい散歩日和で、犬とともに、何も考えずにゆっくり歩いた。
　ＪＲの敷地が散歩コースにあり、いつもより深く（？）に入ってみると、新しいものを発見した。スモモの木である。私の好きな木（実）である。それまで気がつかなかったが、葉の形で、これは、と気づいた。調べてみると、栄養不足の実がちらほらと、枝についていた。
　－こんなところのスモモの木があるとは知らなかったなあ。しかし毛虫が一杯ついているなあ。うちのも気をつけよう。
　それから後も、犬に連れられて、ゆっくりと近所を歩いた。三〇分以上も散歩したかもしれない。犬は喜んだ。
　私も、歩いて、少し気が晴れたような気がした。

　もうすぐ梅雨入りである。今年の梅雨は雨が多いだろうか？