南日本海人、タコライスで笑う

　私がタコライスのことを知ったのはごく最近である。食べたことはまだない。先日、テレビでタコライスのことが出たので、ためしに家人に聞いてみた。
「タコライスって、何か知ってるよね？」
「ええ？　たこがご飯に混ぜてあるの？」
　案の定、爆笑である。私も初めてきいたときはそう思った。まさかタコスライスの縮まったものだとは。第一、タコスというものを食べたことがない。というか、実物を見たことがない。タコと言えば、私たちが想像するのはタコヤキである。
タコライスの名前を聞いた印象では、たこのスライスしたものの炒めたやつが、ご飯に乗っているのかな、ご飯はもしかしたらチャーハンみたいになっているのかな、と想像していたものである。
　だいたいが、この南日本海地方の田舎では、タコライスなどほとんどレストランやお店のメニューにはないのである。どこかで一軒だけ見た記憶があるが、どこか思い出せない。
　最近思うに、未経験のことがあるということは良いことである。タコライス、一度食べてみたいものである。