南日本海人、静かな夏の午後

　昨日は卓球の試合だった。子供二人が準優勝ということで喜んだ。もちろん、一〇〇点ではないが、人生というもの、そう簡単に一〇〇点の瞬間は来ないのは知っている。二人とも、後で決勝で戦った相手の子と仲良く話しをしていたようで、それがスポーツのいいところかなあと感じて、親は満足した。
　はたまた、今日は今日で、朝から下の子のソフトボールの試合であった。こちらの方は半分は親睦のような行事であり、子供たちが楽しくはつらつとプレーしているのを眺めて、静かな充実を味わった。
　そのように、昨日に引き続き今日もこれらの行事で、親もいろいろとお世話で肉体的には疲労したが、精神的にはとても安らげた。平和で幸せなことだ。
　今日の行事も昼過ぎに終わり、子どもたちは打ち上げのボウリングに行った。子供は元気だ。一方の、くたくたの親は、家に帰り、静かに休養をとろうと、横になった。
　一時間ほど寝て、目がさめ、寝ているだけというのも芸がないし、もったいないなと、ビデオを見た。『マトリックスレボリューション』。何度も見ているので、ストーリイは熟知している。最初の地下鉄のシーンが好きなので、それだけ見ようとしたのだが、そのまま、最後まで見てしまった。
　ビデオの中では、壮絶なアクションシーンと虚構の世界が展開されて、終わった。現実に戻ると、外は激しかった日差しも曇ってやわらぎ、穏やかな夏の夕暮れが近づいていた。
　風も温度が下がり、過ごしやすくなっている。小さな庭の木々を眺めると、植物も一息ついているようだ。
　これは貴重な時間なのであろう。人生の一瞬の味わい。心地よい虚脱感、平安な夕方である。
　感謝。