有津港には大きくて新しい船が停泊していたが何の用途の船か分からない。
何かを運ぶ船だとは分かるが何かを収納する施設の横にずらりと大きなクサリが設置されているのがなんの用途のものか知りたいが人はいない。
薄暗くなったのでプラプラ帰り始めるとたくさんの荷物を持ったオジサンががよたよたとやってくる。
船員だと直感。
”あの船の人ですか?”と声をかけるとそうだと答えが返ってきた。
”聞きたいことがあるのですかが”と言って妹のきんかんと荷物を持ってあげて引き返す。
クサリはふたを開けるためのチェーンだった。
疑問が解けるのは気持ちがいい。
荷物を船まで届けて帰ろうとすると”入ってこいよと”誘われる。
船にも興味がある。
オジサンは84歳。
船は2年前以前の船を売って新造したそうだ。
その時息子さんを船長にして経営を任せ孫2人とオジサンの4人で操業している。
神戸で油粕を積み鹿児島の畜産農家に届けるが実家のある有津で法事があるため停泊していた。
操縦室は電気が消えていたので写真が写らないと言うといろんなスイッチやボタンを操作し始めたが電機はつかない。
走り始めると困るからとやめてもらった。
作るのに3億5千万、権利を買うのに1億数千万とか大変なお金を積んでの新造船らしく船内の居住区間は立派だ。
台所は大きな冷蔵庫や冷凍庫炊事場には乾燥機。
大きなテーブルが置かれた部屋やベットのある船員室やお風呂。
船が揺れても平気な食器棚には感心した。
いろんな職業につきながら船主になり今は息子と孫二人との船員暮らし。
幸せそうに語っていたが3年前に奥さんを亡くされたそうだ。
30分ほどの見学だったがまったく知らない世界を少し知ることができおじさんも思わずいろんな話ができお互いいい時間だったと思う。
野外教室の楽しい”おまけ”がまた増えた。
港に置いてあったバイクのバンバーがおしゃれなので写した。
朝5時出航なので船に泊まると言っていたおじさんがなぜか一緒に船を出た。
オジサンが乗ってきていたバイクも同じデザインのバンバーだった。
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