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お気に入りの音楽や活字。その中に秘められた想いと、世の中の事、セールスの事をリンクさせて紹介していきます。

命を叩く!

2013-10-18 | Yukio Mishima
さらさら読める本が良いな~と三島の中から目に留まったのが「命売ります」1968年週刊プレイボ―イの5月21日~10月8日まで連載し12月25日に集英社より単行本刊行。現在はちくま文庫で読む事ができます。
68年当時、、楯の会の費用捻出のために、、、このような娯楽作品をそれも売れっ子三島が週刊プレイボーイに連載する・・・というね。。68年か・・・4月に霞ヶ関ビルが完成し初の超高層ビルが誕生して、、東大紛争のきっかけが東大医学部学生自治会インターン制に代る登録医制度導入に反対し無期限のストに入り、、、日大では使途不明金が20億円が発表され日大紛争の発端になります。。 そんな学生運動がどんどん盛り上がり、、自民党佐藤栄作(今の安倍ちゃんの叔父さん)が内閣総理大臣でね。国民総生産が西ドイツを抜いて世界第二位になります。対米貿易収支も黒字で日米経済摩擦が起き始めます。そして三島がノーベル文学賞!かと・・決まったのは川端康成でした。メキシコオリンピックが開催され日本は金メダル11個獲得するんですね~ そして12月10日が三億円事件ですね。。 こんな時代背景。。。三島はどんな思いで世の中を感じ、、、弱体化する日本がどんどん許せなくなるのか、、自分自身を許せなくなるのか・・・・ 大きな転換期はこの頃でしょうね。。。そんな時期に書かれた作品「命売ります」 まさにこの作品から2年後1970年11月25日三島は自らの命を自分手で終演させることになります。。。

この作品のあらすじは自殺に失敗した男(山田羽仁男)が新聞の文字がゴキブリに見えはじめ、、このままではいけないと「命売ります」と新聞の求人欄に広告を出します・・・そして奇天烈な依頼主が次から次へとあらわれ、、、しかしそれは裏でつながっている。。ACSっていう組織が登場してね~ もう、、、どんどん読めちゃいますよ。吸血鬼の女性も素敵だしね。 こんな娯楽作品を書きながらも、、命を見つめ・・命を感じ、、それを重くならずにサラサラとお茶漬けでもすするかのように書き上げる三島のセンスは素敵ですね。。。 登場人物のキャラもいいし、、、命売る・・といいながら、、必ず命が助かる主人公が再度命を見つめ生とは・・・提起していく。。

命という字は「令」と「口」で出来てますね。「令」=儀礼用の冠を着けて、ひざまづいて神の啓示を待つ人の姿を表しています。「口」はもともと祝詞を収める器のカタチからきている説があるそうで、、神を祭る儀礼は一番盛んに行われた殷の時代に成立したようですね。違う分解をすると「人」「一」「叩」で「命」の字が出来ていますね。。人は一回叩かれるくらいの大変な目に遭いながら成長すると、、、解釈しています。 または自分の魂を「叩く」ことが命を生かす!と。。。

せっかくいただいた「命」ですからね・・・ 常に「叩き」続けなくっちゃと思います。たった一回の命だからね~ ダラダラしてる暇はないし、、常に突き進まないとね~ もったいない! 生きたくても生きることができない人だった沢山いる! だからこそ、、与えられた命は精一杯使わえていただだきます~ 命売るなんてできないね~ この小説の中の内容はドキドキすることばかりなので、、体験してみたいとも思うけど、、命は大切にしたいしめいっぱい叩き続けるよ! まだまだやらなくちゃいけない事たくさんあるから。。。

今、、今日に。。感謝! 


↓こちらちくま文庫の表紙

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