Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

矢が蓮の花に?

2009年05月20日 | 家・わたくしごと
 スタソマ物語では、仏の化身とされるアスティナ国王スタソマに、どんなものが矢を放っても、それはスタソマに届く前に地面に落ちてしまったり、時には蓮の花に変わってしまったりする。
 さて、ワヤンで矢を蓮の花にするにはどうすればいいのか?バリで私が二人にダランに尋ねたところ、どちらも「矢が蓮になったと言えばいい」の一言だった。要するに、観客の聴覚に訴えるだけで、視覚的に矢は蓮に変わらないのである。
 しかし、そこは日本。そして私のワヤンを支え、上演中、私の左右に座る友人の一人は、「バリのやり方ではつまらない」ということで、土曜日の練習に、矢が蓮になるという「スタソマ特製の矢」を試作してきてくれたのだった。それが写真の二本。すごい!すごすぎる!ほんとうに矢の先が蓮の花になったり、矢全体が花になったりするのだ。山形のワヤンでは試作品ではなく、本番用のこの矢を使う予定である。はっきり言って、今回のワヤンの最大の見せ場は、この矢のシーンかもしれないぞ!
 えっ?いつ出るかって?最初か最後かを教えてくれ?いやいや、そんなこと教えられませんよ。最初からじっくり楽しんでくださいな。

久しぶりのメンバーで練習

2009年05月20日 | 東京
 先週の土曜日、東京の仲間と私がガムランで繋がれる大切な場所、音工場OMORIで久しぶりの練習があった。やっぱり、ガムラン・スタジオにはただ顔を出すばかりでなく、そこで仲間の一人として練習させてもらえるというのが嬉しい。
 7月中旬、一年ぶりに山形県の小玉川を訪れてワヤン公演がある。今回は、初めてスタソマ物語の全編を上演する。バリでもほとんど知る人はいない珍しい話。仏教と深く関わりのある内容で、もともと魅かれていた内容だった。ヒンドゥーの話はストーリーとしては面白いが、精神的な部分でどこか共有できていない気がする。
 全体構成をパソコンで入力したペーパーを用意していたのだが、羽田に行く機内でそれを見ながらいろいろ組み立てを考えているうちに、別の構想が浮かんで結局、ペーパーはゴミと化した。しかし、その組み立てはまだボンヤリしたままで、結局、スタジオに行く前の街歩きでもいい案は思い浮かばず。ところが練習のとき、皆に投げかけているうちに「これだ!」という流れを思いついた。あっという間の2時間半・・・。