Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

仕方ないんだけど

2014年04月29日 | 大学
 本日、世の中は「昭和の日」なる国民の休日であるようだが、わが職場は通常授業である。しかも朝一限から、三限を除き、すべて授業で埋まっている。なんということだ!
 大学は15回の授業、1回の試験、つまりすべての授業回数が試験を含め16回になるように調整する。ほぼ日本中の大学がそのようにしているはずだ。前期の開始や終わりの時期をずらしたり、あるいは休日に授業を入れたりして調整しなくてはならなくなった。
 まあ、規則だから仕方がないとはいえ、なんだか切ない…。でも学生も当たり前のように大学に来て授業を受けるあたりが「今どき」らしい。やっぱり教員と同じように「規則だから仕方ない」んだけど。今年は今日、大学に行ったところで明日から金曜日まで休みはないから関係ないか、って感じかしらね。
 さてさて、こんなブログ書いてる場合じゃない。朝一の授業の準備しなくちゃ…。

ヤシ油

2014年04月29日 | ワヤン上演
 すでに一昨日のことになりますが、名古屋で本火を使ったワヤンを上演しました。バリではヤシ油を使って火をつけます。なぜかといえば、それが油として最も流通しているからであり、最も手にはいりやすいからでしょう。日本でヤシ油は日常的には手に入りにくいものです。いわゆる植物性油というのはコーン油とか菜種油がふつうなので、それでも火がつきますし、やったことはありませんが普通にワヤンのランプとして問題なく使えると思います。以前は日本もそうして火を灯していたわけですから。
 しかしやはり本火で上演することはほとんどないので、オリジナルに近い形でやりたいというものです。なぜなら、ヤシ油が熱で帰化し燃えるときに出る「油の香り」です。これはほかの油にはない独特なものであり、やはりワヤンの上演の場にそれが香るだけで、ダランも演奏者もそこにインドネシアを感じ、なんだか「夢うつつ」になってワヤンの世界に没頭できるからです。
 今回はなんでも手に入るamazonで、ヤシ油を手にいれました。なんと販売元はコーヒーや輸入食材販売で全国展開するKARDIでした。ちなみに浜松の市野の店頭にも三本売っていました。1リットルが1,000円なので結構お高い贅沢品!「これ燃やしちゃうの?」と言われそうですが、「そうなんです」燃やしちゃうんです。ということで今回はフィリッピン産の写真のヤシ油にたいへんお世話になりました。この油の欠点は、すぐ固まってしまうこと。なのでこうして使う前は湯煎しなくてはなりません。インドネシアと違い、日本ではいろいろ面倒なんですが、やはりワヤンにはヤシ油が一番です!

ミーゴレン vs 焼きそばパン

2014年04月25日 | 家・わたくしごと
フェイスブックで話題になっていた日清のミーゴレンを買ってみた。スーパーで税抜113円。高いか安いかわからない。ついでにコンビニで焼きそばパンを買う。126円也。価格では日本の焼きそばの方が高いぞ。
 何アホなことやってんの?
 いいじゃないですか。私の研究室で食べるささやかなランチですぜ。普通ならカップラーメン一つで十分なところを、今回はカロリー超過を承知で、戦わせちゃおうという一人遊び企画。ついでに家から持参したインドネシアのインスタントコーヒーと研究室常備の日本のインスタントコーヒーも勝負させることに決定。明らかに砂糖、粉のミルクが入っている点でインドネシアの方が粉のかさが多い。
 まあコーヒーは番外編なので今回は触れず、肝心のミーゴレンに話を進めよう。フェイスブックで友人が「チアンジュルの朝食よりはマシ」と書いていたが、いやいや、ある意味、同格である。「食べられないことはない!」というより、私は「好き」である。インドネシアでもよく焼きそばのカップラーメンを買って、パンにはさんで食べるからね。
 しかし、パンに挟む「焼きそば」としては、明らかに日本の焼きそばパンの方が旨い。このカップのミーゴレン、あえていえば、ご飯のおかずに最適かもしれない。ところで、どっちが勝ったって?まあ、みんなも一度、やってみるといいよ。
 

birthday cake

2014年04月24日 | 大学
 昨日は大学で顧問をしている吹奏楽の公認クラブと演奏を教えているガムランの非公認グループの合同新歓コンサートがあった。踊りはなかったが、学生だけで長いギラッ、プトゥリ・チュニンアユ、マルガパティを演奏することができた。ギラ、マルガパティは二人とも太鼓は学生。一年の間でよくここまで成長したものである。
 その後、吹奏楽は「飲み会」、なぜかガムランは片づけをしたあと「お菓子会」ということで大学内に集まったのだが、なんとそれが4月生まれのガムランメンバー4名の誕生会だったのである。全く知らず、かなりびっくり。しかも、なんとケーキが
 キルフェボンのイチゴタルトのホール! 
 これは、浜松に住んでいる者にとっては憧れのケーキなのである。私の住まいのまん前にこのケーキ屋があるが、とにかく高級すぎてピースで買うのが精いっぱい。それがホールだよ、ホール。初めて目の前でみるキルフェボンのホールケーキ。
 やばーい!
 これが最も適切な表現である。なんだか沖縄のガムランで毎月行われるメンバーの誕生会を思い出した。あのシフォンケーキも懐かしい。歳をとるのも悪くないか、そんな気分にさせてもらった時間…。

進化するアボガドジュース

2014年04月23日 | 浜松・静岡
 先週土曜日、グンデルのトークコンサートの会場Cafe Campurの階下にあるインドネシア料理屋 Ani & Ivanで食事をした。この店、メダンの料理だが、インドネシア料理屋として味も値段も一押しである。店名にあるようにインドネシア人ご夫婦(メダン出身)が経営しているお店で、店の内装もインドネシアの店そのものである。東京のおしゃれなインドネシア料理屋さんとは一線を画している。
 さて、この店のすごいところは、アルコール類を一切出さないところにある。店の人々が皆イスラムを信仰している理由からで、とにかく徹底している。このこだわりが好きであり、その分、食事をゆっくり楽しめるし、味わうこともできる。
 この店、インドネシアの食堂ならばどこにでもあるアボガドジュースがある。先日も表参道のバリ料理屋でアボガドジュースを味わったばかりだが、Ani & Ivanのアボガドジュースもかなりレベルが高く、しかも飲むごとに外見も味もグレードアップしているのである。今回のアボガドジュース、チョコレートソースがなんと美しく飾られていることか!とにかく浜松に降り立った際には一度、この店を訪れてメダンの辛いインドネシア料理をじっくり味わうべきである。私が行くのはたいてい土日であるが、日本人のお客がいるのを見たことがほとんどなく、たいていはインドネシア人が食事をしている。つまりこの店は在浜松インドネシア人行きつけのお店なわけ。美味しいわけだね。

ぐるっと回って再びグンデル…

2014年04月21日 | 家・わたくしごと
 ワヤンの上演回数が増えれば増えるほど、グンデル・ワヤンを演奏する機会が減っていった。当たり前である。ダランが演奏できがない。喜ばしいことじゃないか。一座にグンデル奏者はちゃんといて、上演したいときにワヤンが上演できる幸せ。
 ところで、私のバリの出発点はグンデル・ワヤンである。1983年の3月にバリで始めたグンデル・ワヤン。まだ日本に演奏できる人は誰もいなかった。日本で学生たちが最初にグンデルを演奏したのはその年の11月。全部、録音が残っている。今から31年のことだ。要は、グンデル・ワヤンが当たり前だが好きなのである。沖縄の大学に赴任したときも最初に教えたのはグンデル・ワヤンだった。そして浜松でも昨年から教え始めた。
 先週の土曜日、バリでグンデルを学び始めた学生とカフェでトークコンサートを開いた。久しぶりにグンデルをたくさん演奏した。いっぱい間違えた。でも、それはそれで楽しかった。もうとっくに亡くなってしまった先生たちのことを思い出した。なんであんなに一生懸命、教えてくれたのだろう。なんであんなに本気になって教えてくれたんだろう?たぶんあの時、僕もまた本気にグンデルに向かっていたからだろう。グンデルとワヤンのことだけ考えていた頃だから。いつも真剣勝負。そんなLATIHANこそがグンデルの稽古にはよく似合うものだ。

なぜ僕は買ってしまうのだろう?

2014年04月17日 | 家・わたくしごと
 どうして飲み会が終わると甘いものが欲しくなるのか?普通は「閉めにラーメン」なんていうが、僕はまるっきりそんなものは欲しくない。たいていはホイップクリーム満載のロールケーキとか、チョコがかかったドーナツとか、そんなものが無性に食べたくなるのである。でもね、やっぱり気になるのは体重で、「どうしよう」と悩んで店の前を何度も往復してしまうのだ。
 昨晩は大船渡でお世話になった方がわざわざ報告会を浜松に聞きにきてくださり、その歓迎もかねて学生たちいきつけの飲み屋で「乾杯」だった。すっかりいい気持ちで客人を皆でホテルに送り、一人になった帰り道、「あの病気」が発祥してしまったのだった。
 ミスドの前なんて通らなければよかったんだよ。人気の7種が税込み100円でなければよかったんだよ。ぼくはミスドの前を不審者のように数度往復して、結局、誘惑に負けてドーナツを二個買ってしまったのだった。
「なぜ僕は買ってしまうのだろう?」
 何度この言葉を夜中の街で呟いたことであろう。しかしぼくは20年以上もの間、この問いに正確に答えることができないのだ。要は自分に勝てない弱い奴ってことなのか?でも、もう一つ食べちゃいましたけどねーーものすごく美味しかったのだがーー。

ありがとう

2014年04月16日 | 家・わたくしごと
 ガムランを演奏する沖縄の教え子らしき人から荷物の不在通知が届いていた。でも、なぜ彼女から荷物が送られてきたのかがすぐ理解できなかった。不在通知には送り主の名前だけで住所が書いていないので、「もしかしたら同性同名の知らない人からの荷物じゃないかしら?」と思ったほどである。
 日曜日に郵便局に取りに行くと確かに沖縄からである。しかも結構な重さだ。手ぶらでバイクに乗っていったものだから、さてどうやって持って帰ろうと悩んだほどだ。なんとか家に持ち帰って開けてみたら、これまたびっくり。なんと誕生日に送ってきてくれた「沖縄の味詰め合わせ」だった。
 私のダランの師はいつもこういった。「重要なのはINGAT(思い出す、記憶している)していることだ」
 言葉にしなくても、行為にあらわさなくても、INGATしていること、もちろん言葉もなく、行為として表現しなければ相手には伝わらない。しかし師は「それでもいいのだ」という。相手に伝えられないこと、表現できないことだってあるはずだ。できないこともあるだろう。でも記憶の中で、心の中で呟くことはできるもの。こうして沖縄の味を送ってくれたわけだから行為として表現したくれたわけだが、それでも私の誕生日を覚えていてくれていたことに心から感謝したい。

素敵なカフェ

2014年04月15日 | 大学
 大学の2階に作られている「出会いの広場」に学生たちが期間限定でカフェを開いている。私の4年のゼミ生はとにかくコーヒー好き。コーヒーの豆や入れ方にものすごくごたわるのだが彼女が中心の一人となって朝早くからカフェが開店しているのである。このカフェの建物も学生たちの作品らしい。ところでこのカフェ、一切価格がない。つまり「無料」なわけだが、いわゆる「気持ち」を瓶の中にチャリンといれるだけである。
 この写真の時間、8時40分、いったい何時から開いているんだい?君たち、授業だったらちゃんと1限の9時に来れるのかい?と笑って言っていまいたいくらいだが、それはそれでいいじゃないか。とにかく真っ青な空のもと、まだ授業の始まっていない大学の中庭でギターを弾いたり、友達と立ち話をしたり、思い思いの時間の過ごし方。いいな、いいな。学生に戻りたい…。
 みんなキラキラ輝いていて、眩しいくらいだよ。今日は3限を除いてすべて授業があったけれど、そんな気持ちいのいい外でのモーニングコーヒーのおかげでがんばれた気がする。期間限定なんていわないで、いつもここに建っていればいいのにな。えらーいみなさーん、これが名実ともに「出会い」なんじゃないかな?今の「出会いの広場」って名前負けしてませんか?

浜松祭りの季節です

2014年04月14日 | 浜松・静岡
 また今年も浜松祭りの季節がやってまいりました。特に参加するわけではありませんが、この季節になるとなぜか「ちむ(心)ワサワサー」になります。祭りは5月3日から5日ですが、すでに各地(いわゆる集落、バンジャール)では、会所開きが行われたり、もう練習やさまざまな行事が始まっている所もあります。
 私の住む地域の集落はすでに会所開きも終わり、本時は初子の凧の糸目をつける儀礼がおこなわれる日のようでした。メンバーは法被を着て、にぎやかな太鼓と喇叭を吹き鳴らし、初子の誕生した家へ凧を持って向かいます。
 久しぶりに浜松祭りの喇叭の旋律を聞くと、なんだかいてもたってもいられないような感覚に陥り、本日は感動のあまり涙を流すほどでした。これを見ると早く浜松祭りが来ないかなと思う一方で、すぐにでもバリに行きたくなってしまいます。大きな凧を担いでブレガンジュルを演奏しながら道路を我が物顔で占拠して行進していくバリの若者たちの姿が目に浮かびます。