Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

服の市場

2016年12月30日 | 

 ソウルの東大門付近は服を商う市場がたくさんあり、私が入った市場は長さ500メートルの3階建てで、小さなお店が通路を挟んで両側にあり、とにかくとんでもない数のお店が入っていました。こうした市場はバリにもありますが、これだけの数のお店が一か所に集まっている場所はあったかな。
 私がこの市場で興味を持ったのは、その色ごとにお店が分かれているエリアがあることです。インドネシアならば一つのエリアに衣装ならなんでも売っています。色ごとに分かれるなんてことはありえません。しかし韓国では紫系、赤系などなどそんな色だけを売っているお店が数多くあります。これには驚きでした。
 この写真のお店、確かにある一定の色のカテゴリーのものだけが集められています。なんだか見るだけでも美しい!ショッキングピンクと赤だけの衣装を扱っているお店もありましたが、さすがにブログでは遠慮しました。機能性なのか、国民性なのかよくわかりませんが、私には新しい発見でした。


ノンバーバル劇ナンタ

2016年12月27日 | 

 明洞のことを何度か書いたのだが、実は明洞に行った理由は今回のゼミ旅行の目的の一つ、明洞ナンタ劇場を訪れて国際的に有名な韓国のノンバーバル劇「ナンタ Nanta」(言語を伴わない劇)を鑑賞することだった。
 ナンタは1997年に初演され、その後世界各地で公演、今では韓国国内に複数の専用劇場がある。韓国にとどまらずバンコクにも2013年に専用劇場がつくられた。それほどまでにこの劇は韓国の人々とどまらず、世界的にも愛される劇といっても過言ではない。演劇でありながら、言語が介在しないため、セリフによる言葉の壁が最初から存在しない。それでは意味がわからないのではないか、と思うが、「ホテルの厨房」を舞台に展開するシェフたちの物語は、言葉なしでも誰もが理解できる演出になっている。しかも、韓国独特のチャンダンとよばれるリズム体系が多用され、韓国の伝統音楽の要素がその中にうまく埋め込まれている。
 実は私は二度ほどこの劇を日本公演で鑑賞したことがある。それから10年以上の月日が経過していることから、演出はだいぶ進化していたように思う。韓国の人々が楽しむだけでなく、言葉がないことから韓国を訪れる韓国客にとっても大人気のイベントである。しかも専用劇場で日に数回の公演が行われ、写真のように明洞の劇場では9チームが交互に上演しているようだ。韓国客向け、と考えてはいけない。韓国の人々のみならず、外国人にも受け入れられるほど秀逸な内容なのである。


東大門デザインプラザ(DDP)

2016年12月25日 | 

 ソウルの東大門の近くに2014年3月に誕生した巨大な文化施設が、東大門デザインプラザ(DDP)である。このデザインは、日本の国立競技場のデザインで話題になった故ザハ氏によるもので、その曲線美、機能性、なかなか見ごたえのある建築だ。もしも日本の国立競技場がザハ氏案のままで進んでいれば、この東大門デザインプラザとともに東アジアの二大ザハ・デザインの建物となっていただろう。
 この一見、宇宙基地のような建築物だが、アート、観光、憩いという三つのキーワードから楽しめるようになっている。博物館、イベントホール(この日は終日DJイベントだった)、デザイン・ラボ、デザイナーショップなどなど。また家族連れ、デートなどでも楽しめるような仕掛けや施設が充実している。私たちのような観光客も楽しめるわけで、かなりコンセプトが明確なのだ。今回、ここでは博物館で世界的に有名な韓国のアーティスト、ナム・ジュン・ぺク(パイク)のインスタレーションの特別展をじっくりと鑑賞できた。なかなか彼の作品をまとめてみる機会がなかったので、韓国に来てよかったと思えた展示だった。
 内部は完璧に西洋なのだが、外に一歩でると、屋台と市場が並ぶこの周辺。日本も同じだと思うが、このアジアと西洋の不思議な共存が、まさに今の東アジアの大都市に共通して言えることなのだろう。


明洞

2016年12月24日 | 

  二日前のブログに明洞(ミョンドン)のことを少し書きましたが、本日クリスマス・イブは明洞にあるロッテの百官店のクリスマス・イルミネーションの写真をアップします。それにしても明洞はすごい繁華街でした。人、人、人、化粧品屋が以上に多く、飲食店の数も半端ではありませんでした。そんな有名なところだとは知りませんでした。海外旅行でここに来る多くの女性はここで大量に化粧品を買うんですね。ちゃんと勉強してくればよかったと反省しきりです。
  明洞といえば、沖縄のテレビの広告で、♪ ミョンドン、ミョンドン、焼肉ミョンドン~という不思議なアニメの映像と旋律のコマーシャルがあって、もう私の明洞のイメージは、そんな広告のアニメに出てくるかわいい子供たちだったんですよ。メディアの影響とは怖いものです。
  あとでわかったことなんですが、この写真のロッテのヤング館には、Kポップ関係のお店があったようです。ちゃんと調べて行けばよかったと反省しきり。だからこのビルの周辺には日本人の女性が多かったのかしらね。


バナナミルク

2016年12月23日 | 

 韓国人の留学生に勧められた飲み物の一つがバナナミルクである。韓国語ではバナナウユというらしいが、要するにバナナ味の牛乳である。聞くところによれば、これが実が韓国の国民的飲料だという。私が飲んだものは韓国では一般的なメーカーらしいが、コンビニには複数のメーカーのバナナミルクが並んでいて、なんと一日80万本も消費されるらしいから相当なものだ。
 それにしても行かなければわからないことは多いものだ。日本の韓国料理屋にはたぶんバナナミルクは置いていないだろう。だいたい焼肉やビビンバとバナナミルクなんてどう考えて合わない。そんなことを妄想しながら、ぼんやりとその飲み物が置かれたコンビニの棚を眺めているわずかな間にも、2本のバナナウユが売れていった。
 味は?といえば、ミルクにバナナフレーバーがついている飲みやすいお子様向けの牛乳である。美味しいか?と問われれば「まあ、ふつう」であり、「いやー、旨かったですよ。最高です!」とはさすがに言えない。子どもの頃、風呂屋で飲んだフルーツ牛乳のようなもので、日本人の大人が頻繁に好んで飲むとは到底いいがたい。それにしてもこの容器の形がユニーク。巨大なヤクルト、ジョアといった感じだろうか。 


やはり焼肉?

2016年12月22日 | 

 韓国初日の夕食は、留学生お勧めのお店、明洞(ミョンドン)にある焼肉店へ向かいました。それにしても明洞、ものすごい繁華街であぜんとしました。巨大な渋谷のゴールデン街といった感じでしょうか?地元の方々だけでなく、アジアからの観光客もいっぱいです。特にマレーシアやインドネシアからもたくさんやってきていました。
 あまりの人の多さに、まずは学生と「はぐれない」ことだけを考えて歩くしかありません。景色を見る余裕がないんですね。ちなみに店の看板はほぼハングル文字ですが、幸いなことに私、大学院のときハングルを勉強したので発音はできるのですが、意味がわからない。まあ、アルファベットが読めるけれど、意味のわからない言語と同じです。
 お勧めの店は、サムギョプサルをはじめ、たくさんお肉を食べました。韓国では野菜に巻いて焼肉を食べるので、それがいいですね。野菜はいくらでも無料でおかわりできます。もちろんキムチも同じ。それにしても唐辛子食文化の国。さすがに三日目は胃が疲れました。人間の胃というのは、その人が生活する食文化の仕様へと時間をかけて変化していくものです。しかし時にはその食文化に馴染めない胃も存在します。私の胃と韓国料理は、そこまでいかないまでも、その唐辛子の辛さに慣れるには、3泊4日の旅では短すぎたかもしれません。


ソウルに行ってきます

2016年12月16日 | 

 今日からソウルに行ってきます。初めての韓国です。なぜ行くことになったか、ということを書き始めると長くなるので、それは後日。ゼミの3年生4人と一緒です。韓国からの留学生がいるので、この学生がいろいろコーディネートしてくれています。せっかく行くので、いろいろ興味のあるところをどん欲に見たり、聞いたりしたいと思っています。
 若干気になるのが寒さです。今日、明日から韓国も寒波に見舞われるようで、たぶん相当に寒いと思われます。寒いのがとにかく嫌いな私は、冬はインドネシアがいいのですがこればかりは仕方がありません。帰ってからブログで特集することにします。ですから本日は写真がありませんが、戻ってから中部国際空港の写真をアップしておきます。このブログからもう一度、ソウルの楽しんでもらうために。
 ということで行ってきます。


新幹線の窓から

2016年12月14日 | 

 新幹線に座るとたいていの乗客は山側である二席が並ぶ山側の席の窓側に座る。三席の方にくらべると出入りが楽だし、さらに富士山を眺めることができるからだろう。しかし、ぼくは海側の三席が並ぶ窓側に座わることが多い。新幹線から海が見たいからだ。静岡駅前後で見える駿河湾の光景がとても美しいのである。
 ここを通るたびに何度も携帯で撮影したのだが、これまでは新幹線のスピードゆえになかなかうまくいかなかった。ところが先日撮影した一枚が、奇跡的に公開できるレベルだったのだ。すぐ横を走る東名高速道路の車の屋根も一緒に写ってしまったのだが、そのあたりはご愛敬である。
 浜松にもちょっと車で走れば遠州灘が広がっている。ただ、海に行くことを目的に遠州灘に行ったことはない。いつも5月の「凧揚げ」のついでにでかける程度である。同じ海なのに、新幹線から駿河湾はなぜか美しく見えるのだ。手が届かないところにあるからなのだろう。1分足らずしか眺めることができないからだろう。だからなのか、この海を見るとほっとする。だから新幹線が今もなお「ハレ」の乗り物に感じてしまう。


久しぶりの原宿で

2016年12月13日 | 

 「久しぶりの原宿で」なんてタイトルでブログを書くと、私が久しぶりに原宿に出没して買い物なんかしちゃったのだろうか、と考える方もいるだろうが(まず、いないと思うけど)、だいたい原宿で買うものがないため、そういう理由で行くことなんてありえない。たまたまNHKに所用で出かけた帰りに、NHKホールの横を歩いて原宿方面に抜けただけである。とはいえ、たぶんこのコースも数年ぶりである。
 すっかり寒くなった12月なのでそれほど人出はないだろうと思ったが、とんでもなかった。日曜日の午後なわけで、毛皮をつけないようにしましょう、なんていうデモ行進やら、それにくっついて歩く暇そうな警察官たち、ぼんやりそんなデモを眺める若者の群れ、寒いのに素手をつないで歩くカップル、やたらとでかい声でしゃべり続ける外国人…。とにかく大勢の人でいっぱいだ。それも原宿駅に近づけば近づくほど人は増えていく。
 明治神宮の前も人だらけ。気が付くと外国人でいっぱいである。昔、こんなに外国の観光客って原宿に来たのかな。アジア系の方々、西欧系の方々、とにかく他国籍な雰囲気である。原宿でこれなんだから、浅草なんて行ってみようなら大変なことになっているんだろう。そんな観光客に交じって鳥居をぼんやりと眺めてみた。こんな大きな鳥居がここにあったことに、今更のように気が付く。観光客のおかげである。彼らのおかげで、見えなかったものが見えてくる。きっとこれから、ますます新しい景色に気が付くのだろう。


サンタクロース・ファッション

2016年12月12日 | 家・わたくしごと

 私が子供の頃、サンタクロースの赤と白の衣装は、サンタクロース以外が着るなんて考えられなかった。誰かこの衣装を着る場合は、その誰かはサンタクロースを演じなくてはならなかった。たとえばその恰好でプレゼントを配るというのは許容されたのだが、その恰好で街に繰り出す、なんてことは考えられなった。
 しかし今、サンタクロースのファッションは珍しくなくなった。「帽子だけサンタ」なんてのはもう珍しくなくなり、女性のファッションとしてデザインされたサンタの衣装なんてのも普通に売られている。どこもかしこも、サンタファッションなのである。宗教と結びつかないイベント化されたクリスマスは、年追うごとにエスカレートする。もうクリスマスは何のイベントなのかわからなくなっているのだ。若者が楽しく集って、プレゼントを渡して、美味しいものを食べる。ついでにサンタの恰好までしてしまう。
 別にそれが悪いといっているわけではない。しかし、サンタクロースが子どもが眠っている間にプレゼントを持ってきてくれるという、ある種の「夢」が、若者たちのふるまいによって「現実」になってしまっていやしないだろうか?そういう若者たちだって昔はサンタを信じていたんじゃないか?それなら子どもたちの夢を大事にしてほしいと思うのだ。