Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

嵐の前の静けさ kabar mudik lebaran 2011

2011年08月31日 | バリ
 テレビのニュースはしきりと、断食明けの休日に帰省する港、空港、道路の状況を伝えている。イスラム人口の多いインドネシアでは、断食明けの大祭においてもっとも多く人が移動するのだと思う。日本でいえば、お盆や新年と同じだ。
 バリはヒンドゥー教徒が大半なので、バリ人自身が移動することはないのだが、断食明けの大祭には他島からものすごい数のインドネシア人が観光にやってくる。私の宿泊している国内宿泊客向けのホテルも8月28日から9月5日までは全室予約で埋まっていると、繰り返しかかってくる電話に対応していた(Pはちゃんと7月初旬に予約済)。
 ホテルの従業員は「今、休んでおかないと、今月末からたいへんなことになる」と宿泊客がまだ少ない今をのんびり楽しんでいるようだ。写真は客室の一部を写したものだが、断食が終わると、この通路にはジャカルタやスラバヤなどのナンバープレートをつけた車でいっぱいになる。まさに嵐の前の静けさ。
この時期、他のホテルに移動することも考えたが、今年も国内旅行シーズンの華やかな雰囲気をこのホテルで楽しむことにした。海外客向けのホテルではそんな季節感はまったく感じられないから。(8月23日に記す)(写真は後日)

腰痛

2011年08月31日 | バリ
 バリに来て、早々に腰痛になった。原因は写真の楽器にある。そういうと楽器に責任を転嫁したようだが、そうではなく、この楽器の音を計測するために二人で楽器を移動させて、腰痛になってしまった。ちなみにいっしょに調査をしているS教授も腰痛らしい。
 ゴング・グデとよばれるこの古い楽器はとにかく重い。二人で数十センチ移動させるのもたいへんだ。しかも楽器がつまって置かれていて、足場がないので無理な姿勢にならざるを得ない。さらに、宮廷に古くから伝わる楽器であることから、移動には慎重を期すのである。
 なかなか触れることのできない楽器であることから、こうして録音の許可がもらえたことはよかったのだが、その代償も結構大きかった。イタっ!(ちなみにこういう事態を予測して、湿布をちゃんと日本から持参したところはさすがだなぁと自我自賛)(8月23日に記す)(写真は後日)

ビールがない!

2011年08月30日 | バリ
 M氏、S氏と夜、打ち合わせして8時過ぎにサヌールの海鮮中華の店に行く。魚を食べようということで、イカのオイスターソース炒め、野菜の炒め物を二品、そして魚を選んで焼いてもらう注文をして、さて飲み物を注文しようと思ったら、「ビールは売り切れました」という。だって、もう食べ物を注文しちゃったし、夜に男三人、中華料理でフルーツジュースやスプライトで乾杯は、イスラム世界でないのだし、ちょっとおかしくありません?だってM氏といっしょですよ?
 「えっ」と僕が絶句した矢先、M氏がすかさずこういったのだった。
「どこかで探してきてくれる?この店になくても、外の店にあるでしょう?」
 すごい。さすがである。こんなことは気弱な僕には絶対に言えない。M氏の一言で、予期しなかった注文に動揺した若い店員はなぜか、小瓶であるが、どこからか冷えたビールを用意してきたのだった。
 僕に足りないのは、この最後のひと押しなのだ。これができていれば、人生は全く違うものになっていたかもしれない。でも今だって十分幸せだからね。だって、インドネシアで仕事ができて、バリで中華料理が食べられるのだもの。(8月23日に記す)

アボガドジュース

2011年08月29日 | バリ
 S教授と昼に打ち合わせをした後、食事に行くことにした。昼なので二人揃ってソーダ・グンビラ(楽しいソーダ)を注文したのだが、店にソーダがなかったので、仕方がなくフルーツジュースを頼んだ。(バリの冷房のない中華料理屋でおじさんが二人でソーダ・グンビラやフルーツジュースを飲んでいる光景を想像してみよう。)
 フルーツジュースといえば、Pは迷わずアボガドジュースを頼む(ちなみにS教授はマンゴージュースを注文したのだった)。写真のジュースがそれである。まず見てわかるように、これは100パーセントアボガドではなく、甘ったるいコンデンスミルクとチョコが入っている。だいたい100パーセントアボガドジュースなんて、私は飲むことができない(実はアボガドが好きではない)。
 このジュースは、フルーツジュースというより、むしろ「デザート」と考えたほうがよい。血糖値を気にしなくてはならない年齢なのだが、「好きなものは好き」なのである。バリにこれから行く予定がある方、あるいは行ったことがあってもまだこのジュースを頼んだことのない方、ぜひ、一度挑戦してみよう。もし「美味しい」と思ったら、私との味覚の愛称はばっちり?である(8月22日に記す)。(写真は後日)

表と裏

2011年08月28日 | ジャカルタ
 バンコクやジャカルタで感じることなのだが、突然の経済成長と貧困という二つの層は不幸にもバランスがとれていて、経済成長とともに貧困が解消されない気がする。要するに高層ビルが並ぶ華やかな表があるとすれば、バラックに住む人々がそんな高層ビルの陰でひっそりと暮らしているのだ。
 写真は客がほとんど使わないホテルの階段から見える風景。普通はお洒落なエレベータを使うからだ。だから客がこんな風景を目にすることはまずないだろう。こういうものだと思えば驚くことはないのだが、やはりバリに慣れている私には取り残されていく貧困の問題は衝撃的であり、目を背けることができないのだ。だからといって僕にそれを解決できる何かができるわけはないのだけれど。(8月21日に記す)(写真は後日)

ラマダン

2011年08月27日 | ジャカルタ
 今はイスラムの断食期間ラマダンの最中である。といってもインドネシアのイスラムがすべて断食をしているわけではない。ただ通りを歩くと、やはりラマダン期間、昼間は閉めている食堂が多い。さらに空いている店も布などを店の前にかけて、食べ物や食べている人が見えないように工夫している。
 インドネシアのイスラム世界では普通の風景だろうが、私のようにヒンドゥー教徒が大半のバリではまったくありえない光景である。だいたいラマダンなんてバリ人には他人事で、ラマダン明けの祝日の方が重要である。なんといってもジャワからたくさんの観光客が訪れるからだ。
 私は当然イスラム教をしているわけではないので、ラマダンは関係ないのだが、外に出ているとき人前でペットボトルから水を飲むことは止めている。公共の場には、本当に昼間、断食をしている人がいるからだ。宗教が違うとはいえ、やはりここはイスラム人口の多いジャカルタなのだから、その程度は気を使うことにしている。(8月20日に記す)

ジャカルタの古書店

2011年08月26日 | ジャカルタ
 私がジャカルタでひいきにしている古書店の主人が数年前に病死して、息子が店を継いでいる。ジャカルタに支部を持つ各国の学術機関に古書を納める店だが、この数年の間にジャカルタの街中の洒落たショッピングセンター内に店を持った。日本からすでにメールを送っていたので、私の必要な本は用意してもらっていたが、一応、店に行ってみた。
 学術書も置いているが半分はコミックである。やはりジャカルタの一般の人々にはコミックが人気だそうで、このフロアには漫画専門の古書店が複数あった。
 日本の古書店の主人が言う言葉と同様に「最近はいい本はなかなか出ない」そうである。だいたいそんな本は高値で学術機関が早々に買い取ってしまうから、私のような個人の買い手には回ってこないしね。(8月20日に記す)(写真は後日)


バリは避暑に最適です

2011年08月25日 | バリ
 一言でいうとバリは寒いです。私が滞在しているデンパサールですら最高気温が31度、最低気温が21度。もともと私の借りている部屋にはクーラーはついていませんが、扇風機ですら不要です。夜中に寒くて目が覚めるなんて経験は、ここ数カ月、日本でしたことがありません。
 これからバリに行く方々で、私のブログに遭遇した方は、ぜひ、しっかり長袖を持って行きましょう。ウブドでは、確実に20度を下回ります。日本の暑い夏の延長で来ると、とんでもないことになります。この時期のバリは、八ヶ岳に避暑に行く感覚で持ち物の用意が必要な季節なのです。(8月22日に記す)

ジャカルタの渋滞

2011年08月25日 | ジャカルタ
 知人とともにタクシーに乗ったのだが、2,3キロ程度の道に30分以上かかった。知人は「こんなの普通」といって動じない。私だって動じてるわけじゃないけど、いくらなんでも片道5車線もあってなんでこんなに混むわけ?ジャカルタ名物だからとて、これはひどいと思う。バリに慣れている友人たちが「ジャカルタが嫌い」という理由もわかる。空気も悪いが、この渋滞に耐えられないのだろう。東京だってここまで渋滞しない。
 静かに渋滞すればいいのだが、無茶苦茶クラクションを鳴らすから、ジャカルタの街のサウンドスケープは、ぼくにとって「無数のエンジン音とクラクションの音」である。たぶん数百台のクラクションが一度に鳴っているのだろう。
 渋滞の原因はいろいろあるが、交差点が大きいため、赤になっている時間が長い。もしかしたら4,5分あるんじゃないだろうかと思うほどである。バスウエイの通路からちょうど信号待ちしている交差点の写真を撮ってみた。すごいと思いません?あの車、あいかわらず後ろの方でクラクション鳴らしてます。(8月20日に記す)(写真は後日)

水路(川)に沿った建物――コロニアルな風景(4)

2011年08月24日 | ジャカルタ
 水路だったら完ぺきにオランダである。これは川なんだろうか?どちらにしてもアムステルダムと違うのは、川がひじょうに汚れていること。それに写真をとっている場所の両側にはボール箱の上に寝ているおじさんがいること。
 でもオランダだって、ちょっと横道に入ったりすると、明らかに煙草ではなく大麻を吸ってる臭いがぷんぷんする場所がたくさんあるし、ジャカルタの治安だけを言うのも問題あるかな。(8月20日に記す)(写真は後日)