Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

沖縄に送るワヤン舞台

2019年06月28日 | ワヤン上演

  7月7日に久しぶりの那覇公演があります。ワヤンの舞台をそろそろ送らないと船便で遅いと1週間かかってしまうので、本日27日に浜松の佐川急便の営業所に直接持ち込みました。昨晩から学生に手伝ってもらってパッキング。いろいろ荷物の詰まったワヤンの箱、木の枠、そしてバナナの幹の三つです。写真はそれらを乗せた車の荷物スペース。
  実は送料を聞いてびっくり。片道4万円だって。そんなに高かったっけ。たしかに大きさは普通の宅配便じゃないけど、えー、って感じでした。往復8万だよ。これなら那覇2往復以上できるわ。そんなに大金を持っていなかったので、びっくりしてコンビニにお金を下ろしに行って無事支払い完了。
  まあ、めったにやらない沖縄公演ですから、いいとしましょう。それだったらグンデルは二人だけでも二、三公演すればよかったなと思いました。せっかく子供向けの演目もできるようになったのに。まあ、「あとの祭り」ですね。いいんです。那覇公演は「祭り」みたいなものなんですから。
 


神戸公演まで2週間と少し

2017年10月13日 | ワヤン上演

 神戸公演が2週間とあと少しです。実はその後、12月の第一週目の週末には、恒例の光塾公演があり、こちらは新演目。昨日、光塾用のチラシの原稿を作成してくれるメンバーに送ったばかりです。バリ人のダランは、上演ごとに異なる演目でも問題ないのだと思います。私の先生であるラジェグさんは、確かに毎回、違う演目でした。時々、同じ演目が上演されると演奏者の私はなんだか安心したものでした。日本人の私は、そうそう演目を変えることができないのですが、今回は、10月1日まで上演した演目と神戸の演目は別だし、さらに12月の演目は創作演目で今回が初舞台。いやあ、もうたいへんです。問題なのは練習時間です。
 神戸公演の演目は久しぶりに「アルジュナの瞑想」です。神戸は例年1月から2月にかけての公演でしたので、光塾で上演した演目を持っていっていましたが、今年は公演先の神戸芸術工科大学の都合で10月。すでに今年の1月に光塾で上演した演目を演じてしまっているんですね。やはり同じ場所で同じ演目は、よほど期間があかない限り上演しないのが普通です。ということで昔よく上演した演目を引っ張ってきたわけです。
 といっても、同じではつまらないのでバリでだいぶ前で習ったまま上演したことのなかった新しい場面を挿入しました。ということで楽しい公演になればいいんですが…。なんといっても神戸は食べ物がおいしいですから行くのが楽しみです。なお、公演の詳細、申し込み方法などは、一座のブログをご参照ください。


大阪公演終わる

2017年10月02日 | ワヤン上演

 9月30日、10月1日と二日間の大阪でのワヤン公演が終了しました。さすがにぐったりして、昨晩、浜松に戻り、本日は朝から出勤です。2年に一度の大阪のグループとの公演ですが、今回が3回目でした。ということは最初に公演をしてからもう4年が経過したということですね。早いものです。今回の公演もわが一座からダラン補佐としてK倉さん、H部さんが参加。とくにH部さんはこの公演のために海外から戻った?ようなスケジュールでの参加でした。
 今回とてもうれしかったのは、私がバリ島に留学していたときに出会った大学生の方と、30年ぶりに再会できたことです。年賀状などのやりとりはしていましたし、FBではつながっていましたが、わざわざ公演を観に来てくださいました。嬉しいものですね。古い写真をいただきました。
 次の大阪のガムラングループとのワヤン公演は2019年です。昨晩は、「それまで元気でいなくちゃ」なんて声が聞こえましたが、まさにその通りですね。ワヤンができるだけの体力を維持しなくてはならないんですから。ちなみに今月28日に神戸でわが一座の公演があります。「疲れた~」なんて言ってはいられませんね。


今年は大阪でワヤンの年

2017年04月20日 | ワヤン上演

  2年に一度、大阪のガムラングループとワヤン上演をしていますが、今年がその年にあたり、上演日は9月30日、10月1日。そして先週の日曜日からワヤンの練習が始まりました。このグループのスタジオはあの「通天閣」のふもと。なかなかの景色です。
  いろいろなグループとワヤンを上演する機会がありますが、みなそれぞれに特徴があります。大阪のグループも独特な雰囲気を醸し出しています。なんていうか一言でいうと「豪快」です。それがとてもすばらしい!
  これから6月、7月と練習を重ねていきます。上演場所、時間など詳細の告知はこれからですが、関西の方にはぜひ、いらしていただきたいと思います。手帳の9月30日、10月1日には、「大阪でバリのワヤン」と赤字で書き込んでおいてくださいね。


本堂でのワヤン

2017年04月11日 | ワヤン上演

 4月9日の日曜日に、葛飾区の崇福寺本堂にてワヤンの上演を行いました。このお寺は2年ほど前からガムランの公演が行われているお寺でもあり、その関係でここで上演することになったようでした。お寺ですので演目は釈迦の生まれ変わりとされるスタソーマ王子を主人公にした「不殺生の教え」としました。やっぱり、お寺の公演でマハーバーラタなどの殺戮オンパレードのようなワヤンを上演したくありません。
 ご本尊の前で上演する、というのはやはり緊張するもので「身が引き締まる思い」というのはこうしうことなんでしょうね。宗派は異なりますが、お寺とは子どもの頃から縁があるゆえに、やはり特別な場所、神聖な場所という意識が自然と体の中から湧き上がってきます。
 今回の上演、常に反省点はありますが、多くの方に楽しんでいただけたと思います。終演後、住職の方の依頼もあり、来年の4月8日の公演が決まってしまいました。ということで来年も皆さま、よろしくお願いします。


光塾

2016年12月06日 | ワヤン上演

 光塾は渋谷の新南口から歩いて1分という、とにかく駅から近いレンタルスペースである。はじめて名前を聞くと、学習塾のようなイメージがあるが、そういう塾とは全く関係はない。ちなみに隣のビルの2階には「早稲田……」という有名な進学塾があって夕方になると子どものお出迎えでビルの前が大賑わいである。ちなみに今回、午前中にそのビル1階のテナントであるドトールコーヒーに入ったら、アイスコーヒーを注文した小学生が必死にドリルをやっている姿を見かけた。高校生や浪人生ではなく、もう小学生がドトールにこもる時代である。
 さて光塾だが、今回でお世話になるのは6回目である。友人のライブなどでも訪れるから10回以上は通っている。便利だしこじんまりしているから、ちょっとしたアコースティックなライブにはぴったりである。ちなみにこのスペースの設計者はわが一座のK氏であり、たぶんワヤン上演を前提に設計してくれたんだろうと、今なお勝手に信じている。 
 今回のイベントの定員は一回40人。この人数だと会場の中を自由に移動できる。観客はワヤンの影側と上演側の両方を移動して鑑賞することができるわけだ。その方が飽きなくていいし、お尻も痛くならない。しかし今回の公演、なんと初日には、さまざまな事情が重なり51人に入っていただくことになってしまった。その人数でもお客様に入っていただけるのだが、移動ができないのである。今回の反省点の一つ。たくさんの方には見ていただきたいのだが、見るのがつらいということになるとまた勝手が違ってくるのだ。来年は40人にしよう!と固く誓ったのだったが、いやはや、この誓いを守りとおすことができるだろうか?


ありがとうございました

2016年12月05日 | ワヤン上演

 12月恒例の光塾でのワヤン、二日間の公演が無事終わりました。いらしてくださって方々、またFBなどを通してシェアしてくださったり、友人にお話し下さったりした方々、本当にありがとうございました。おかげで大勢のお客様にウィラタ・パルワを楽しんでいただけました。
 短く上演するのも技のうち、と師匠に言われたことがあります。長い物語でもきちんと構成を考えれば短くなるものだと言うのです。もちろん幹だけにして肉の部分(かなり贅肉があると思いますが)を切り取っていけばできないことはないのですが、それだけで楽しんでいただける自信もなく、結局、解説部分を除いても2時間強の舞台になってしまいました。集中力が切れちゃった人もいたと思います。そういう点では、まだまだ勉強が足りませんね。もっともっと話芸も人形の動かし方も鍛錬して、皆様に満足していただけるワヤンを次の機会にはお見せできればと思います。
 私としては、ウィラタ・パルワを上演した、というよりもむしろ、上演を始めた、という気持ちです。ここからバラタ・ユダという大戦争に突入していくわけですから、この演目を完全に「自分のモノ」にしてから、次のステップである「クリシュナ使者に立つ」の演目へ挑戦していきたいと思っています。もうかなり先まで台本ができているのですが、さて、いつになったら上演できるのか。まずは練習あるのみ。それにしても、練習時間が欲しい…。


初日終了

2016年12月04日 | ワヤン上演

 光塾の初日の公演が終了です。新しい演目の初日ですから、まずはしっかり終えることができたことに一安心です。もちろん何度同じ演目を上演したとしても反省点はありますが、今回のような場合はそれにもましていろいろ修正点が見えてきます。そういう意味で毎回、毎回、公演は変わっていくものです。
 この公演、懐かしい友人たちにお会いできるのも楽しみの一つ。大学時代、会社員時代などなど。またそうした友人たちは、時にとても辛辣な意見を聞かせてくれます。それが次の公演に生きるものです。
 本日は2日目。今年最後の公演で、次は来年1月28日の神戸公演です。後片付けも含め、今日の公演もすべてがうまくいきますように。


パンダワの奴らはどこへ消えたのだ?

2016年09月26日 | ワヤン上演

 とうとう12月の自主公演の練習が始まりました。今年は12月3日、4日に渋谷光塾です。毎年、自主公演から新しい演目が始まり、ほぼ1年間、わが一座はその演目を各地で上演します。
 今回の演目は、マハーバラタ物語の「ウィラタ国の巻」から、「パンダワの奴らはどこへ消えたのだ?」(仮題)を上演します。いかさま賭博にはめられたパンダワ五兄弟はアヨディア国を追い出され、さらに12年もの間、森の中で生活し、その後の1年間はコラワ一族に見つからずに隠れて生活しなくてはならない、という無茶苦茶な約束をさせられてしまいます。もし最後の1年の間に誰かひとりでもコラワ一族に見つかってしまえば、再び12年の森の放浪生活を最初から始めなくてはならないのです。
 さて、最後の一年もかなり経過したある日。コラワ一族は会談を持ちます。
「いったいパンダワの奴らはどこに消えてしまったのか?」
「きっと森で動物に食われて死んだに違いない」
「いやいや、そんなはずはない。誰かが匿っているはずだ」
そんな会談の一幕。右側の戦闘はコラワ一族の長兄ドゥルヨダナです。さて、このお話、結末はいかに!12月の自主公演にご期待ください!


リトルワールドでの28年ぶりのワヤン上演

2016年09月07日 | ワヤン上演

 犬山のリトルワールドの「バリの家」でワヤンの上演をしたのは1988年のこと。まだバリでの修行から戻ってきたばかりの時期だ。そういう意味では新鮮そのものの「ピチピチ」のワヤンの上演だったとは思うが、まだまだ日本語で上演するワヤンとして未熟なものだったと思う。笑える話だが、グンデルもなく、語りだけでのワヤンだった。
 あれから28年が経過した。再びリトルワールドでのワヤン上演依頼を受けたとき、なんだかとてもうれしかった記憶がある。留学から帰国して最初に上演した場所がリトルワールド。自分自身の成長を、自分自身が確認する場として最適な上演の場である。
 一昨日のブログで書いたように、今回の上演はスクリーンははったものの、お客様にほとんど影を見ていただくことはできなかった。ただ、あえて同じ演目を上演した。同じ人形を使って上演した。だからだろうか、上演を終えて大きなサイクルを一つまわりきったようなそんな気がしてならない。
 28年という大きなサイクルを終えて、ぼくは次のサイクルを歩み始めた。さてこの新たなサイクルはどんなサイクルになるだろう。何年で、あるいは何十年でまわりきるサイクルなのか。だいたい命尽きるまでにこのサイクルを回りきれるかどうかもわからない。しかし、ぼくが新たなサイクルに踏み出せたのは、今回の公演のおかげだ。