Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

秋の装い

2016年10月31日 | 大学

 研究室の扉も秋の装い。といっても春夏用の水色と秋冬用の紅葉色しかありません。せめて冬用のすてきなのれんを買おうと思うのですが、そう思うときにはすでに冬は過ぎてしまっています。今年の目標は、寒い冬が来る前に冬用ののれんを探すこと。できれば、レース状になっている方がいいのです。扉に学生へのメモを張り付けたりするから透けて見えないと困るのです。
 嫌いな冬をなんとか快適に過ごせる方法を毎年探すのですが、結局見つからずに終わっていくわけです。北向きの研究室の片隅に置かれた机の前に腰から下は毛布をぐるぐる巻きにして、仕事をする毎年の冬。ああ、考えただけでも嫌だ。自分の意志で浜松に移住したものの、沖縄をうらやましく思うのはまさにこれから季節です。こうなったらショック療法で、スキーでも行ってみるか?
 冬用ののれんがこのブログに掲載されること、読者の皆さん、楽しみに待っていてくださいね。もちろん、クリスマスプレゼントにいただければ、最高ですけど。


挽いたばかりのコーヒーはやはり格別

2016年10月30日 | 家・わたくしごと

 先日、バンドゥンに行かれた方から、バンドゥンで有名なコーヒー焙煎のお店AROMAのトラジャコーヒーをいただきました。オランダ時代から続く老舗中の老舗。パッケージも昔のままで、なんとアルファベット表記は古い表記法で、BANDUNGもBANDOENGとなっています。パッケージ、味わいがありますね。
 味わいは、パッケージだけじゃないんです。もちろん焙煎されたコーヒーは実にかぐわしき香りに満ちています。オランダ時代(TEMPO DOELU)の西ジャワの香りはこんなだったんだろうね。しかもコーヒーは、スラウェシ島のトラジャ。ここのコーヒー園は日本人が作ったといわれています。日本人の努力が今のトラジャコーヒーの原型になっているんです。
 そのコーヒーをガリガリと手で回して挽いていきます。音と挽くごとに増す香りを楽しむひととき。至福です。それ以外の表現が見当たりません。今日もがんばろう、とそんな気にさせてくれます。朝に美味しいコーヒーを飲んだ日は、一日ご機嫌に過ごすことができるものです。


研究室のある9階から

2016年10月29日 | 大学

 大学の研究室は9階にある。昔の大学は4,5階建てだったが今は、特に都内の大学などは大学も高層ビル化している。私の職場も12階建ての建物が一番高い。疲れてエレベータに乗ると、自分の住んでいるマンションの階数「14」のボタンを探して「あれ、あれ?」と動揺したり、逆にマンションのエレベータに乗ると、無意識に9階を押してしまい、降りると「ありゃりゃ?」となる。最近はお疲れ度がかないひどいようだ。
 さて話を戻そう。9階の研究棟の共有スペースの窓からは大学近くの風景が窓いっぱいに広がる。なかなか風光明媚?である。窓がないよりマシなのだ。もし窓がなければ、昔の映画に出てくるような薄暗い大学病院の病棟にしかみえないから。そんな窓の下には、いつもたくさんのチラシが置かれている。とくに美術研究をする先生方が多いことから、美術展、博物館の特別展のチラシであふれているのだ。
 ところでこの写真。窓に不思議な形の紙がたくさんたてかけてある。実はこれ、やはり美術展のチラシならぬ厚紙なのである。手に取ると「福井の仏像 10月14日(金)~11月23日(水・祝)」と書かれている福井市郷土歴史博物館のものだ。よく見れば、仏像の光背の形をしているではないか!なかなかやるね。洒落てるね。でも、福井までは行けないのでご興味のある方はどうぞ。ちなみにこれは、割引券になっていて、大人600円のところ、480円になるようである。差額120円の価値あり。
 


あと4日でやっとバイバイ!

2016年10月28日 | 大学

 長かったです。これまでの道のり。10月末まであとあと4日、ぼくが大学の駐車場に自分のバイクを置くようになってから約4年。やっとこのバイク(実はほかに7台あります)が処分されて、ここから消えるはずなのです。
 いわゆる放置バイクのこと。きっと卒業するときにここに廃棄してしまったんでしょうね。自賠責保険だってもう4年も前に切れているし、見た目も埃だらけ。それにもかかわらず大学側にはずっと放置されていました。確かに自転車と違って、ちょっとバイクは捨てにくいかもしれません。でもガソリンだって入っているだろうし、そのままにしておけばいつガソリンが漏れたりするかわからないし、やはり危険なのです。
 1年以上前だったか、見るに見かねて大学事務の施設担当に処分をお願いしました。それが今、やっと実を結んでX dayを迎えようとしています。放置バイクがなくなったら、キルフェボンの季節限定タルトでお祝いしよう。でも、まさかこのまま11月になっても放置され続ける、なんてことはないよな。これは「脅し」だけだったとかね。


さわやかな時間

2016年10月27日 | 

 まさか自分が作った牛すじカレーを、こんなさわやかな山小屋でふるまうなんて思ってもみませんでした。でも本当に素敵で、幸せな時間でした。
 牛すじカレーを作るきっかけは、沖縄での大好きなソーキとの出会いです。まだ沖縄に住んでいる頃、久茂地のりうぼうの地下のレストラン街で「ソーキカレー」なるものを食べたことがあります。そのとき、その不思議な触感に魅了されました。でも、とりわけ美味しいと思うこともなかったのです。やっぱり、ソーキは、汁かソバですね。
 そんな触感の記憶を、何年もして浜松に移り住んでから、もう一度美味しく作ってみようと思ったのですが、浜松でソーキ肉はそう簡単に手に入らないのです。ということで思いついたのが牛すじでした。肉のトロっとした感覚は似ているのかなと。ネットを見ると山のような牛すじカレーのレシピ。それから何度もトライして、やっと今のPのレシピにたどりつきました。
 たまに時間をかけて、コツコツ作り上げるというのも楽しいものですね。普段一人で食事の準備をするときは、はい10分で、みたいなものばかりなので。圧力釜を使えば、と言われますが、やっぱり時間のあるときに、ゆっくり、じっくり煮込みます。それもトータルに楽しみのひとコマみたいなものだからね。

 ちなみに友人K氏のブログにもこのカレーについて記事があがっていますので、こちらもご覧くださいませ。


夏のスキー場の思い出

2016年10月26日 | 家・わたくしごと

 このところ白銀のスキー場とはご無沙汰である。最後に行ったのは越後湯沢の一本杉スキー場で、それでも今から10年近く前のことだ。中学から大学ににかけてスキーによく出かけたが、最近はスキーそのものも以前ほど人気のスポーツではないらしい。1980年代はユーミンのおかげでどこもスキー場は大賑わいだったことを思い出す。
 ところで夏のスキー場に行ったことはあるだろうか?実は中学生の頃、1週間程度の夏の勉強合宿なる学校行事があった。名前の通り、ひたすら朝から晩まで勉強するのである。今ではとても考えられないのだが、ひたすら授業と自習の繰り返し。それでも友人と1週間も寝泊りできるのは楽しかった。正直、何を勉強したのかよく覚えていないが、何かには役に立ったのだろう。
 その勉強合宿の場所が、夏の野沢高原のスキー場の山小屋だった。夏の間は閉まるはずの山小屋には当然、私たち2クラスしかいないのである。一階にある土間には、大きなダルマストーブがそのまま置いてあったが、当然、使われていない。それどころか冬用の山小屋だから冷房は装備されていなかった。くそ暑い中、ひたすら勉強だった。暑いと文句を言っても、夏は暑いのが当たり前だ、と先生に切り返され、どうにもこうにも耐えるしかなかった。
 ある日、今日は午後、野球だ、勉強は休み、と突然のおふれがあった。うれしいのなんのって!勉強をしなくていいのだ。みんな一目散に緑のスキー場に駆け出した。不思議と僕の記憶の中に存在しているのは、広いスキー場にぽつりと立っていて、ピクリとも動かない時間の止まったリフト小屋である。冬に活躍するこの場所も、一時忘れられた存在になる。そんな中、一生懸命、ボールを追ったのだった。少年時代のなつかしい思い出である。


サルオガセ(猿尾枷)

2016年10月25日 | 

 蓼科で不思議な植物を見た。大きな木に「植物繊維」、いやいや薄緑の「ととろ昆布」のような不思議な植物がくっついているのである。これは何だろう?寄生植物なんだろうか?
 ちなみにこの植物、サルオガセ(猿尾枷)という。調べてみるとこの植物、地衣類の着生植物というらしく、くっついている木々の栄養を吸い取るために寄生しているわけではなく、空気中から栄養分をとり、光合成をしているらしい。難しいことはわからないが、涼しい場所に生息する植物なのである。
 それにしても、この名前が面白い。猿が木々を飛び回ろうとすると、その猿の長い尻尾が、この植物に絡んで、足枷ならぬ、尾っぽ枷になる、こんな意味じゃなかろうか。これは勝手な想像である。実は、今、このように説明できるのだが、この植物を先日知った当初、この名前がぜんぜん覚えられなかった。いじわるな友人たちが私にその名前を質問するのだが、そのときに出た名前が「サルガンギ(猿雁木)」。全く意味不明である。なぜか皆に大笑いされたのだった。


松本山雅FCがんばれ

2016年10月24日 | 家・わたくしごと

 茅野駅の小さな駅ビルに寄ってみた。バリの織布をたくさん売っていた本格的な東南アジア雑貨屋が入っていたのには驚いたが、予想通り閑散としている。電車だってそんなに止まらないわけだし当たり前である。それでも日曜日だから帰りの登山客の姿がちらほど。ウィークデーだったらどんな様子だろうと想像してしまう。
 そんな静かなビルの中で、ウォーと盛り上がっている一角を見つけた。何事だろう、と声のする方へ行ってみると、それほど大きくないスクリーンに映し出されているのはサッカーの試合。まわりに立てられた旗を見てみると、松本山雅FCのパブリックビューイングだった。そうか、ここは長野だし、「おらが県」のサッカーチームが、今やJ2で2位、このままいけばJ1昇格となるんだ!そりゃ、盛り上がるわ。J1だよ、J1。
 たしかに昨年の1年間、J2からJ1への昇格を目指したジュビロ磐田のパブリックビューイング、すさまじかった。ソラモとよばれる浜松駅前の大きなスクリーンのある広場の前に数百人の市民が集まり、まるでサッカー競技場で応援しているような大騒ぎ状態だった。それに比べれば、茅野駅の応援ははるかにおとなしく上品である。せっかく茅野に行ったわけだし、ここで出会った松本山雅FCにはぜひJ22位以内に入り、J1へ自動昇格してい欲しいし、ジュビロ磐田にはなんとしてもあと2試合勝って、J1にとどまってもらいたい、と強く願っている。
 松本山雅がんばれ! ジュビロ磐田ふんばれ!
 


Bandungからの音便り

2016年10月23日 | 大学

 年度初めから学生と準備をしてきた西ジャワ、スンダ地方のガムラン、ドゥグン、トゥンバン・スンダのコンサートが昨日終了しました。130人近い方にいらしていただきました。本番中の写真はありませんので楽器が到着した土曜日の写真です。
 浜松でスンダのガムランが最初に演奏されたのは1989年だったと思います。実はその舞台ではバリや中部ジャワのガムランも同時に演奏したので、私もそのコンサートに出演しています。あれから27年ぶりに浜松の地で再びスンダのガムランが響きました。
 普段は残響が気になる工房をコンサート会場にしたのですが、スンダのガムランの響きにはぴったりでした。とにかく終わって一安心です。ブログで報告、というのもどうかと思いますが…。


これが蓼仙の滝だ!

2016年10月22日 | 

 昨日のブログから続けて読まないとわけがわからないかもしれません。ブログは基本的に写真1枚と決めているので、どうしても、昨日の看板とは別に、この写真に「ものがたり」を作らなくちゃならないんです。
 山を下りに下って到達した滝が写真の蓼仙の滝。苦労したわりには「華厳の滝」ほどじゃないな、と思われるかもしれません。まあ、華厳の滝のレベルだったら、エレベーターでこんなに苦労しなくたっていけるわけで、ある程度想像してはいたのですが、とてもかわいい滝でした。それでも水音、空気、香り、すべて気持ちのよいものです。だいたい場所への到達感が満足度の90パーセントくらいだったかもしれません。皆でこの滝の周辺に座って、おいしくおにぎりを食べたのでした。もちろんわれらのリーダー犬であるエース君も一緒におやつを食べました。
 滝の写真を撮ってみたのですが、最近、絞りとか、シャッタースピードが自由に変えられるカメラを購入したので、いろいろトライしてみました。でも難しいですね。やっぱり訪れて実際に見るのが一番かもしれません。