Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

那覇でのお買い物

2009年05月23日 | エッグカップ

 打ち合わせを終えてから、ショッピングセンターを歩く。東京では一人でよくウィンドーショッピングを楽しむが、那覇の大型ショッピングセンターに一人で来ることはほとんどなく、ましてやお店を見て回るなんていったい何年ぶりかと考えてしまう。
 かわいい小物を見るのが好きなので、学生の目がどこにあるかわからない那覇でのウィンドーショッピングには意外と気を使ってしまう。そんな学生なんかに会うわけはないだろうと思うかもしれないが、東京と那覇はぜんぜん違うのである。自意識過剰と言われればそれまでだが、やはり落ち着かない。
 今日は汎アジア・アフリカ民芸品屋さんで、エッグスタンドを二つゲット。ちなみにどこの国から輸入されているのかわからないので店員に聞いてみたが、少し悩みながら、青色のものはインド、ふちがギザギザの方がタイだという。しかしなんとなく「怪しい」気がする。それにしてもエッグスタンドを沖縄で買えるなんて幸運である。そう思うと、那覇もすてたもんじゃない。


無料開館の県立美術館にて

2009年05月23日 | 那覇、沖縄
 午後、新聞社で打ち合わせを終えた後、今日だけ無料開館している県立博物館と美術館に出かけた。無料なのでさぞかしたくさんの来客で混雑しているだろうと思いきや、それほどのこともなくゆっくり展示物を見ることができた。
 博物館は「沖縄の歴史や民俗を勉強する」という感があるのだが、美術館は高い天井の空間の中で作品を見ることができて、とても落ち着ける空間である。私の大学の展示室とは、その展示空間から大きく違う。
 私が今回の常設展示の中で、とても心を奪われたのは岡本太郎の撮影した一枚の白黒写真だった。それは、かつて北部の村で撮影したイルカ漁の写真で、海岸には捕獲された、たくさんのイルカが並べられている。しかし不思議とその写真を自然に受け入れることができて、捕獲されて食用とされるのであろうその数頭のイルカに、現在では愛玩される哺乳類のイメージが全く重なり合わないのである。
 私のすぐ横で小学生くらいの女の子が黙ってその写真を眺めていた。私はその子が傷つかないかと少し心配で見守っていたのだが、彼女は後ろからきた母親に「イルカだね」といって笑顔でその写真の前を通り過ぎていった。この一枚の白黒写真の力にただただ感心すると同時に、あらためてこの撮影者である岡本太郎の偉大さを感じるのだ。