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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

「駅」という響き

2007年10月16日 | 那覇、沖縄
 数年前まで、沖縄には「駅」というものが存在しなかった。交通機関の駅として存在したのは、いつ来るかわからないバスを待つための「バス停」だけだった。正確に言えば、「道の駅」というのはあったが、こちらは電車の駅ではない。だいたい電車が走っていなかったのだから当然である。
 今から4年前の平成15年8月、沖縄にモノレールが開業した。そして道の駅以外の「駅」が始めて那覇市に存在するようになったのである。初めのうちは、「駅」といっても沖縄の人たちはピンと来なかったらしい。駅の改札で待ち合わせをしよう、といったとき沖縄出身の友人は「えっ、改札って何?」って感じだった。だいたい、切符が自動改札機に吸い込まれて再び出てくるのを見て、とても不思議がった人もいたらしい。
 さて、そんな駅が出来てから、駅の周りには「駅前~」という店がポツリポツリと建つようになった。写真の店は終点の首里駅の傍にある薬局である。ただやはり駅前というと、鉄道の駅のように改札口と直結しているとか、駅の改札口をでるとすぐ前にあるビル(話題になっている英会話教室のように)の中にあるような感覚がある。これって、駅前っていうか、「駅下」じゃない?どちらにしても、「駅」という言葉はまだまだ沖縄では新鮮な響きを持っている。