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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

甥っ子が作詞したウルトラマンの歌

2007年10月09日 | 家・わたくしごと
 東京にすむ5歳の甥っ子は、現在、電車と蒸気機関車、そしてウルトラマンにはまっている。電車の好きな子どもは多いが、蒸気機関車マニアというのはちょっとしぶい。彼が今行きたい場所の一つは京都梅小路の蒸気機関車館らしい。さてこの甥っ子だが、最近、ウルトラマンにも興味を持つようになった。こちらは男の子が通過する定番ヒーローであり、私も、私の息子もこれをしっかり通過して今に至っている。ウルトラマン・ワールドは今だ健在である。
 数日前、甥っ子から一枚のFAXが届いた。あて先はないので、たぶんわが家全員に送られたものと私は拡大解釈している。かみさんによると、これは甥っ子が作詞したウルトラマンの新しい歌なのだそうである。その証拠に左上には十六分音符もどきの「おたまじゃくし」らしい記号が一つ書かれている。実に歌詞にふさわしいデザインである。昨日のブログで書いたように、10歳の息子が「おたまじゃくし」と無縁な楽譜を書いたのとは正反対である。
 歌詞を翻刻すると以下のようになる。
「うるトラまんめびうす ふえにっくす ふえにっすく ふえにっくす ぶれいぶ ぞフィーに ははに Aに がいあに じヤっくにいっぱいいっぱいいるね もうさよおなら!!!。」
 さてこの歌詞を勝手に分析してみよう。まずひらがなとカタカナ、一文字のアルファベットの混じり具合が芸術的である。まず最初の「うるトラまん」の「トラ」だけをカタカナにすることによって、「虎(ハリマオ)」のような強さが強調される。また「ふえにっくす」を三回書くことによって、甥がウルトラマン・フェニックが相当に好きであることがうかがえるし、また読者の想像を超えたひらがなによる「ふえにっくす」の表記により、それがいちだんと強調されている。また唯一のアルファベット「A」は、ウルトラマンエースのことだと思われるが、成績でいえば「優」に当たる一文字の表記によりその賢く、強いイメージが表現される。更に「いっぱい、いっぱい」と二度繰り返されることにより、ウルトラマンの種類がこれ以外にもたくさんあることを明示しているし、「もうさよおなら」という表現の「もう」があることで、これ以上書くのは面倒だが、まだまだ私は知っているのだ、という豊富な知識を感じさせる。そして最後の「!」」が三回続くことで、その表現が極めてダイナミックに表現されるのだ。
 ともかくこの歌詞はすごい。ガムラン奏者の私は今、この歌詞の旋律を考案中である。五音音階でガムラン伴奏の曲にしたらどんなものだろうか?それとも「ひらがな」の表現を生かして、和風な演歌調ウルトラマンの歌なんていうのはどうだろう?とにかくも、ひらがな、カタカナ、アルファベットの混合した表現は、さまざまなメロディーを可能にする表現である。そしてこの文字の混じり具合を意図的に行っているとすれば、彼はまさに天才作詞家である。