貞美の郷里は巨済(ゴジェ)島という、韓国で二番目に大きな島です。
この島の小さな港町、長承浦(チャンソンポ)で生まれ育ちました。
この小さな町が、韓国の歴史上、ちょっとした役割を果たしたことがあると知りました。
時は1950年、朝鮮戦争勃発の年の年末。
北朝鮮を占領していた米軍と韓国軍は中国軍の介入により、撤退を急いでいました。
軍隊の撤収も難しい中で、民間人の非難は極めて困難と思われる中、
貨物船メロディス・ビクトリー号により、興南から巨済まで撤収が成功。
その人数、14005名。足の踏み場もないような状態だったようです。
現在、巨済捕虜収容所遺跡公園には興南撤収作戦記念碑が建っているそうです。
なお、14005名のうち、14000人は概数のようです。
+5名は、医師もいない中、船内で生まれた子供たち。
彼らは米軍からキムチ1、キムチ2、・・・キムチ5と呼ばれ、
現在、キムチ1とキムチ5の生存が確認。
うち、キムチ5は、長承浦の動物病院の院長として現在も健在とのこと。
家内もその動物病院は知っており、キムチ5の顔も見たことがあると。
実は、ムン・ジェイン前大統領の両親もその船に乗っていたそうで、
ムン元大統領は、巨済島の生まれであるとも。
今朝は夫婦の間でひとしきりこの話題で盛り上がりました。
コロナ禍の直前、実家に行って以来、ご無沙汰している巨済島に
思いを馳せる一時となりました。
参考リンク
【クリスマスの奇跡】韓国人を救った米軍の興南撤退作戦 | ゆかしき世界 (yukashikisekai.com)
2bb828a03ba5e153b487f0524ba02f99.pdf (harmonic-borderless.com)
興南撤収「ビクトリー号」、巨済で追悼式 : 東亜日報 (donga.com)
韓国語が読める方は以下のサイトも参照(73-85頁)