長良の鵜 ズボラ余生

「ズボラ余生とは」:
何事も、前向きに捉え、楽天的に生きていくことです。

「バカの壁」を読む

2010-07-17 08:11:30 | Weblog
「バカの壁」は、大ベストセラーである。
2003年に発行されて、その9月に23刷であることを見ればよくわかる。
読みたい時には、いつも貸出中であったが、先日図書館に行ったら、たまたま有ったので借りてきて読んだ。
私の理解不足を別にすれば、この本がなぜこれほどベストセラーになったのかよくわからない。
例えば、「・・・つまり、これまで働かなきゃ食えないという状態が前提だったのに、働かなくても食えるという状態が発生してきた。ホームレスというのは典型的なそういう存在です。ホームレスを生み出すのは必ず都会です。ホームレスは否定的に見られるし、蔑まされたりもします。しかしよく考えると、実は、それは私たちが子供だった頃には、理想の状態だったはずなのです。なにせ彼らは「働かなくて食える」身分なわけですから。なぜ戦後の日本人が必死で働いたかというと、この「働かなくても食える」という状態になりたかったからです。ところが、戦後50年以上たった今、今度はテレビで、「失業問題が深刻だ」とか何とか言っている。誰も餓死しないで食っているにもかかわらず、です。一歩引いて考えてみると、漫画みたいではないでしょうか。要するに、「働かなくても食える」というのが理想の状態だと思って、一生懸命働いてきた。実際、働いた分、経済は成長し、社会はどんどん効率化していった。ホームレスでも餓死しないような豊かな社会が実現した。ところが、いざそうなると今度は失業率が高くなったと言って怒っている。もう全く訳がわからない。失業した人が餓死しているというなら問題です。でも、ホームレスはピンピンして生きている。下手をすれば糖尿病となっている人もいると聞きました。」
(都合のいいところだけ引用したと言われないように、長いけれどこの部分は全部載せました。)
どこが矛盾しているか、一読すれば誰でも分かるでしょう。
人間誰でも、働くことに生きがいを感じ、働けなくなったときに、誰に迷惑を掛けることもなくのんびりと生きて行けることを望んでいるのです。
住まいは青テントで、住所もなく、ほとんど人間としても扱ってもらえないホームレスを理想とは誰も思っていないのです。
このように、突っ込みたくなるようなことがいっぱい書いてある。


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