音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

All I Really Want To Do

2008年03月07日 | 歌詞・訳詞
あんたと競おうとか たたきのめそうとか
だまそうとか 虐待しようとか
単純化しようとか 格付けしようとか
否定しようとか 無視しようとか
十字架にはりつけようとか 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

あんたとけんかしようなんて思っちゃいない
怖がらせようとか いらいらさせようとか
ひきずり降ろそうとか 消耗させようとか
縛りつけようとか がっかりさせようとか 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

あんたを妨害しようとか ぎくりとさせようとか
ぶんなぐろうとか 閉じ込めようとか 思っちゃいない
あんたを分析しようとか 分類しようとか
決着をつけようとか 宣伝しようとか 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

まじめくさった顔をしようとか あんたと競争しようとか
追っかけようとか 追跡しようとか 痕跡をたどろうとか 思っちゃいない
あんたを辱めようとか 追放しようとか 
定義しようとか 監禁しようとか 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

あんたの身内に会おうとか ぐるぐる回そうとか
殺したりしようなんて 思っちゃいない
あんたを選んだり 解剖したり
調べたり 拒んだりしようなんて 思っちゃいない
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

あんたを欺こうとか 連れ出そうとか
振り払おうとか 見捨てようとかなんて したくない
俺と同じように感じてほしいとか 同じように理解してほしいとか
同じようになってほしいなんて 望んじゃいない 
俺がほんとにしたいのは ベイビー あんたと友だちになること

- Bob Dylan「All I Really Want To Do」(1964)
    (Translated by Andy@音楽観察者)

 一度ディランの曲を自分で訳してみたいと思っていた。あの片桐ユズル訳がどうも好きになれないので。

 でもなかなか手ごわいんだよね、さすがに。短いフレーズだけならともかく、まるまる1曲を訳すというのは。

 というわけで、ごくごくシンプルな歌詞の曲を選びました。毒がたっぷり詰まった求愛の歌を。

 原詞はここを参照。

 「Another Side Of Bob Dylan」収録のオリジナル・ヴァージョン。言葉が韻を踏んで連なっていくおもしろさは、音を聴かないとわからない。
 


 


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ジャニーさん (wms)
2008-03-07 21:16:31
英語の「You」をどう日本語にもってくるかって、非常に大きな問題ですよね。特に、こういう曲の場合、Youを「あなた」にするのか「あんた」にするのか「おまえ」にするのかで、すごくニュアンスが変わってしまいます。

で、ふと思ったのですが、この曲の場合、あのジャニー喜多川氏のように「ユー」としてしまうと、軽い感じになって、それが却って良い雰囲気になるような気がしました……って、やっぱり違うかな(笑)。

「ほんとにしたいのは ベイビー ユーと友だちになることさ」
ユー。 (Andy@音楽観察者)
2008-03-07 23:06:05
たしかに「You」をどう訳すかってのにはいつも悩みますね。
この曲も重いのか軽いのかどうとでもとれる曲ですし。

>「ほんとにしたいのは ベイビー ユーと友だちになることさ」

ははははははは。ジャニーさん過ぎますね。記名性高すぎ。

それにしても英語の二人称にはなぜ「You」しかないんでしょう。粗雑な言語だなあ。
Unknown (Unknown)
2017-10-19 21:57:39
この歌詞、韻を踏みながらサクッと歌ってて好きです。
武道館バージョンがかなりお気に入りです。

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