音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

Blessed Relief

2009年03月19日 | ザッパ関連
 

 すっかり更新が滞っています。すみません。
 いま仕事が猛烈に忙しいのに加え、身内の不幸(15年間一緒に暮らした猫を亡くした)もあり、身も心もへばっています。チャットモンチー新作「告白」の感想なども書きたいのですが、音楽に関してまとまった文章を書く気力が今ありません。

 というわけで、今日はザッパ関連の情報だけ掲載します。

 米国コネチカット州在住のザッパ研究家スコット・パーカー氏によるザッパ音源研究本の新作が出ました。
 タイトルは「Blessed Relief」、今回扱っている時代は1972年から73年。オリジナルアルバムでいうと、「Waka/Jawaka」「Grand Wazoo」「Over-Nite Sensation」といったところですが、この期間は、グランド&プチ・ワズー・バンドによるライヴの他に、ジャン・リュック・ポンティやイアン&ルース・アンダーウッド、ジョージ・デュークなど、演奏技量の高いメンバーを擁するバンドでのツアーを行っていた時期でもあります。

 今回の本の構成は、これまでと基本的に同じスタイルで、オフィシャル盤およびブートレグのディスコグラフィーと、現存するライヴ音源の詳細記録という二つのパートを基本に、前作までの訂正・追加分も収録しているとのこと。総ページ数は399ページで、これまでで最も大部なものとなったそうです。

 値段は本体が30ドル。日本へは送料が20ドルかかります。購入は「SCOTT PARKER BOOKS」にて。クレジットカードが使えます。

 僕はすでに注文しました。現物が到着するのには、これまでの例からいって、たぶん3週間程度はかかるものと思われます。
 
 参考に、これまでのスコット・パーカー本関連記事をまとめておきます。こちらをどうぞ。

 では、1973年バンドのストックホルムでの演奏から「Montana」を。

ザ・フー「セル・アウト」再発

2009年03月02日 | 音楽関連ニュース
  

◆WHO SELL OUT RE-ISSUED(thewho.com)
 3/16にイギリスで発売されるザ・フー「セル・アウト」デラックス・エディションの詳細が、公式サイトに掲載されていたのでご紹介。
 2枚組CDに、マスターテープからリマスターされたオリジナルステレオミックスとモノミックスをそれぞれ収録し、11曲の未発表トラック&ミックスをボーナストラックとして追加。ジャケット写真のアウトテイクやデイヴ・マーシュによるエッセイ(現行と同じ?)などを掲載した28ページのブックレットが付属するとのこと。
 なお、以前もお伝えしたとおり、日本盤は紙ジャケ仕様で4/1に発売予定

 「セル・アウト」といえば、現行リマスターCD付属のブックレットに掲載されていたエピソードが強烈だった。ニューヨークでの録音に参加していたアル・クーパーの回想。

 僕たち(註:ザ・フーとアル・クーパーのこと)はほとんどの曲を一日で仕上げていたんだけど、その日は、昼に録音するのをやめにして、続きは翌日送りにした。スタジオから早いところ逃げ出したかったんだ。猛烈に仕事をして気分が悪くなっていたからね。
 明らかに「ラエル」のマルチトラックテープは、箱から出された状態でカウンターの上に置きっぱなしにされていた。掃除係の女性が入ってきて、そのマルチトラックテープをゴミ箱の中に投げ入れ、それでそのテープは、ソーダとか煙草の灰とかにまみれた状態になってしまった。
 翌朝、エンジニアのクリス・ヒューストンがスタジオに来てそれを発見し、恐ろしくなったんだ。最初の15秒が傷ついて使い物にならなくなっていたんだよ。クリスはそのことをピート・タウンゼントに伝えなければならなかった。どうなることかと僕は待ちかまえていた。
 ピートは12時15分くらいにやってきた。クリスは彼を部屋の隅に連れて行き、なんとかなだめようとしていた。僕に聞こえたのはこんな言葉だった。「ピート、ごめんよ。でも、こういうのは時々起きることなんだ…」
 タウンゼントは、コントロールルームの中を行ったり来たりしはじめた。そして突然、エンジニアが座る椅子を持ちあげると、コントロールルームのガラス仕切りに投げつけたんだ。損害は1万2千ドルってとこだよ。
 で、彼は、クリスのところに戻ってきてこう言ったんだ。「心配するなよ、クリス……こういうのは時々起きることなんだ」


 では、「セル・アウト」収録曲から「いれずみ」を。1974年5月18日、チャールトン・アスレチック・フットボールグラウンドでの演奏。