むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦千何連歌(巻1、平成28年7月23日満尾)

2018年02月06日 | 作品集

初折表

   
発句 むさしのに紫草匂ふ朝かな 素拙 むらさき
下葉にひかるまひまひの道  
第三 遠くまで風涼しげに吹き抜けて 梅豊  
第四 いこふ山の尾湖ぞ見おろす 直人 うみ
第五 絶えまなく汀に寄する波白し かず  
第六 琴柱ことぢを立てて雁のひとつら 初瀬  
第七 雲居より渡らふ月の影もれて 和雄  
第八 なびくすすきに露ぞしたたる 純一  
初折裏    
第一 むら雨に原野をいそぐ旅衣  
第二 それかあらぬか宿のぬくもり 初瀬  
第三 妹の待つふる里近くなりにけり 直人  
第四 積れる思ひいかが語らむ 素拙  
第五 さらでだになほ疑ひのとけずして 和雄  
第六 御法唱ふる奥山の僧  
第七 もろともに鳴く鳥もなし初時雨 梅豊  
第八 いつしか雪にかはる寒空 直人  
第九 漁火の照らす水面に漕ぎ出でて 純一  
第十 霞にうかぶ月ぞ愉しむ 南天  
第十一 春風を袖にはらみていざ舞はむ 初瀬  
第十二 糸竹ひびく若草の岡 素拙  
第十三 散る花を両手にすくふ女の童 かず もろて
第十四 交野の里はなべてのどけし 梅豊  
名残折表    
第一 みゆきをば今日をはれとや迎ふらむ  南天  
第二 神を詣ずる輿こしの気高さ 素拙  
第三 宮前に何の祭りや人繁き  
第四 山ほととぎす残す一声 直人  
第五 ふりむけばにはかに雲の峰たちて 梅豊  
第六 つくづく罪の深きわが身よ 初瀬  
第七 旅に出でて心の憂さをすすがばや  
第八 逢ふすべなくは恋ぞまされる 直人  
第九 あやにくの雪の通ひ路文も見ず 梅豊  
第十 おぼつかなしや袖の残り香 和雄  
第十一 紅葉焚くけぶりのいとどたちこめて 素拙  
第十二 砧ききつつ措けるさかづき 直人  
第十三 月の影たゆることなき多摩の川 かず  
第十四 雁やいづれをうち渡るらむ 南天  
名残折裏    
第一 都より風のたよりも得がたくて 梅豊  
第二 時に嘯く詩の数々 和雄  
第三 青き芝憩へる空に雲湧きぬ 素拙  
第四 さのみいそぐな道のつれづれ 南天  
第五 てふのまふのどけき里を訪ね来て 直人  
第六 日永になほものこるあわ雪 梅豊  
第七 ひそやかに吉野の花もさきぬらむ かず  
挙句 かげろひもゆる遠き山並み 和雄  


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