仰る通り演劇界もコロナパンデミックの影響で今までかつてない苦難に直面しています。
3月以降、ほぼ全ての演劇が中止、収入は0となり、生活もままならい状況となっています。
夢幻工房は、長野県に感染者が現れる直前の2月22-23日に
劇団創立20周年記念公演を行いました。
終幕した二日後、松本市で長野県で初めてコロナ感染者が確認され
コロナ禍が黒い霧となって一気に長野県内を黒い霧で覆い始めました。
記念公演を上演できたのはまさに奇跡。
ただただ感謝する日々。
医療崩壊が懸念される中、不眠不休で治療にあたってくださる
医療従事者の皆様の姿を見て感謝すると共に
私たちに出来ることは何だろうと考えました。
出した結論は「今できることを前向きにコツコツと取り組む」。
三密を避けて今できること、それはオンライン配信です。
3月はまだ長野市内に感染者が現れなかったので
マスクをしながら公民館で稽古を行っていました。
しかし、ついに4月10日、長野市もコロナ感染者が確認され
私は感染経路確認のため保健所に電話しましたが
夕方長野市から発表があるので
それを聞いて欲しいと言われました。
もし感染経路が不明だとすると公民館で稽古をするのは危険です。
市の発表を待たずにその日の稽古はオンラインで行うことに決めました。
実は3月からコロナ禍で公民館が使用不可になった場合は
オンライン稽古に移行することを考えていて
パソコンに詳しい劇団員に手法を調べてくれるように頼んでいました。
案の定、次の週から公民館が使えなくなりましたが
オンライン稽古にシフトしたため
通常稽古は一度も休まずに継続しています。
キッズクラスの小学生たちは、学校が長期休校となり
どこへも行けず、お友だちとも会えない日々が続く中
週1回のオンライン稽古で仲間と会い
身体を動かすことをとても楽しみにしている様子です。
また、暇な時間を利用して物づくりの面白さを知ってもらおうと
何か作ったものがあったら見せてねー
と言って、キッズのやる気を煽ってみました。
すると、みんな何かしら作って見せてくれるんです。
なので、保護者にお願いして、制作物を写真で送っていただき
かわいい装飾を施して、SNSにて毎週1回発表するということを続けています。
想像力と思考力を育む物づくりは、演劇に通じるし、脳にも良い影響を与えます。
夢幻は劇団旗揚げ以来ずっと毎週日曜夜に
一般向けの表現&コミュニケーションワークショップ
[夢幻∞アクティビィティーズプログラム:通称MAプログラム]を行っています。
こちらも講師の皆様のご協力を得て
ストレッチ・筋トレ・体幹・ダンスなど
身体を動かすプログラムに変更して
オンンラインMAを無料開講。
遠方でも参加できるのが、オンラインの利点。
毎週宮城県、東京、南信など通いたくても通えなかった方が
参加してくださり楽しいひと時を過ごしています。
今できることをコツコツと・・・
ですが、仕事面では夢幻も痛手を被っております。
3~5月にかけて予定していた武将隊演舞の仕事が中止となり
6月の児童音楽劇、7月の辰野市民劇が中止となりました。
ようやく緊急事態宣言が解除となりましたが
ワクチンや治療法が確立するまでは
三密を避けた演劇上演を行わなければなりません。
観客・キャスト・スタッフが
同じ空間、同じ時間を共有することで生まれる
あの高揚感と感動・・・
人と触れ合い、感動を分かち合うひと時は
何物にも代えがたい至福の時間です。
また、演劇は役者同志の距離感が非常に重要で
ソーシャルディスタンスを保ちながら
感動の舞台を造れるかどうか・・・
時には掴み合い、抱き合い、手を取り合って喜び合うことで
お客様が役者の感情に共感し、そこに感動が生まれる・・・
それが演劇だと思うのです。
小布施町文化事業活性化実行員会の理事の方々が会議の席で
「劇」には、勇気づける・元気づける
新たな視点をもたらしてくれる等
目に見えない形の力がある!!
と、仰られていたとそうです。
これまで演劇にご興味がなかった方々が
野外劇をご覧になって、演劇の力を感じてくださっていることに
胸が熱くなり涙が溢れそうなくらい感動しました。
今の私たち演劇人にって、この言葉は希望です。
今年度は、上記実行委員会主催の小布施市民劇の他
須坂☆キッズシアターのご依頼もいただいていますが
もし上演決定となった場合、いかに三密を避け
キャストが不安に感じることなく
楽しく演じ踊って歌える環境をどのように整えるか・・・
それを今、考えています。
一つの手法は、飛沫感染を防ぎながら表情が見える透明マスク。
これ、今後需要が増えるのではないかと想像しています。
それと並行していくつかの演出手法を駆使し
この状況下でも、お客様に感動していただける舞台を提出する・・・
それが、今、私にできることだと信じて、挑んでいきたいと思います。
署名を募り、25,565名の個人と300を超える団体から署名が集まり
本日、映画・音楽団体と共に政府に要望書を提出しました。
内容は、自粛要請解除後の公演や
上映の売り上げ減少に対する補塡などを目的とした
目下の文化芸術活動を存続させるための
固定費支援や雇用調整助成金の早期支給など。
三密を避けてホールを使用すると
400人キャパで60人とのこと。
これでは興行として成立しません。
現状、チケット料金を値上げするしか方法がありませんが
基金が出来て補填していただければ、値上げをせずに済みますよね。
それ以前に、これまで興行収入で維持していた芸術団体が存続の危機に瀕しています。
「他業種と同様に文化芸術団体にも支援をしてください」ということなのですが
日本は文化芸術は遊び、余暇ですることとしか思っていない方が多く
特に演劇に関する理解は欧米に劣ります。
「生きる力」を育むのが演劇であるということを広めていくために
これからも全力で発信していきたいと思っています。
どんな状況になっても演劇が消滅することはないと私は思っています。
それは人間にとって必要不可欠だから。
紀元前から祈りと演劇は結びつき、枯れることなく今も続いています。
人間には知恵があり、これまでも環境に対処し順応しながら生きてきました。
演劇も同じ、新しい生活様式が定着するならば
それに順応した演劇が生まれることでしょう。
つい先日、私は市長宛に「公民館にwifiを!」という内容の要望を
メールで送りました。
大勢集まる活動はソーシャルディスタンスを保つのが困難です。
学校が分割登校をするように、集合人数を分ける場合
wifiがあれば、不参加メンバーも
自宅でオンライン参加することが可能です。
今できることをコツコツと継続し
休むことなく演劇を広める活動を展開していきたいと思っています。
ふぅ・・・
自分で読んでも長いと思うわー
これをまとめるのが一苦労 モウシワケアリマセン💦
どんな記事になるんだろー