先月 伊賀市長が知事宛に政府が進めている川上ダムの本体工事着工と早期完成を求める要望書を提出したことを受けて 3月議会の一般質問で取り上げました
「治水について」
国が立案した治水対策は遊水地・木津川の可動改修・川上ダムの3点セットだが700億円以上かけて平成26年に完成する遊水地と可動改修と破堤しない強い堤防で上野地域の浸水被害は起こらないと国は認めています
まして 川上ダム集水域に降る雨は岩倉狭に流入する総面積のわずか11%に過ぎず 川上ダムに頼らなくても治水対策は出来ると追求しましたが 答弁はダムが無ければ浸水被害は起こる の一点張り
「利水について」
工場誘致のために水が必要と言うが 一方で伊賀市の人口は2030年度には83,000人に減ると予想されています
また 計画では1日57000t必要とされているが平成22年度の総配水量は平均で1日4000tに過ぎず 今の取水量で大丈夫では?と尋ねても 答弁はギリギリの水量なのでダムは必要の一点張り
ケーブルTVで見ておられる一人でも多くの方々に川上ダムの事を知って頂きたいと思って意見も述べました
国の24年度予算では住宅や公園・水道や農林水産関係の公共事業が減る一方で ダムや高速道路などの公共事業が増えています しかしそうした大型公共事業やインフラの維持管理・更新費用は今後50年間国交省だけで190兆円かかります
川上ダムも 完成すれば元金63億円・利息17億円が市民負担になるし 水道料金の更なる値上げもあり得るのです そして100年もたたないうちにダムはやがてただの廃棄物になる時がやって来ます
なにより 淀川水系最上流部にある伊賀市は 水源の町であります
何故に伊賀に住む私たちが三重県で2番目に高い水道料金を払わなければならないのでしょうか?
コンクリートから人へとマニフエストを掲げた民主党に期待した政権交代の時も 東日本大震災の時も それまでの経済や国のあり方・自らの暮らしや生き方について多くの国民が真剣に考えたと思います そして
原発の安全神話が崩れた今 ダムもダムありきで進めば進むほど安全性・必要性に疑問を持ちたくなります
最後に ダムありきではなくて代替案の検証を!と迫ると 市長は「市がダムをやれやれとハタ振り回しているのではないが 云々」と答えました まるで他人事のような市長の発言に呆れました
故郷から移転を余儀なくされた方々の苦渋の思いや遊水地事業に協力して頂いた方々の思いに心を寄せながら
その方々も含めた伊賀市民の将来にわたっての重要な問題として もっと市民にお知らせしながら将来に負の遺産を残さないためにも 私も関わって行きたいと思います
伊賀市議会議員 百上 まな