2010年度の総会が開かれた機会に私たちの想いを再発信します。
伊賀地方は豊かな自然環境に恵まれています。太古から生態系すなわち生命の循環が繰り
返されてきました。現代に至ってその生態系が崩れつつあります。今ここで私たちは先人達
の英知に学びつつ子どもたちの未来に自然のめぐみを残し、生態系の良好な環境を回復し保
全のための活動に取り組みます。(会の理念)
この理念に基づいて、生きた化石といわれるオオサンショウウオの生息地破壊につながる
川上ダム建設に警鐘を鳴らしてきました。
1997年の河川法の改正により、河川整備計画策定には環境重視、流域住民の意見反映
が盛り込まれました。これを受けて淀川水系流域委員会が設置され、次のような提言が発表
されました。
「ダムは環境に及ぼす影響が大きいことなどのため、原則として建設しないものとし、考え
うるすべての実行可能な代替案の検討のもとで、ダム以外に実行可能で有効な方法がないと
いうことが客観的に認められ、かつ住民団体、地域組織などを含む住民の社会的合意が得ら
れた場合に限り建設するものとする」
この提言は多くの人々に勇気を与え、自然環境保護の運動に取り組んでいる人々に歓迎さ
れました。しかし、ダム推進に組している自治体もあります。自然を破壊し、不要でも、無
用でも、財政破綻があっても何が何でもダム建設と言い続けるのが三重県・伊賀市の方針で
す。私たちは未来の子どもたちにつけを残さない活動を自然環境保護団体と連携しながら、
今後とも継続して取り組んで参ります。
2010年4月17日