パトリシアの日記

2007年9月末
一条工務店「夢の家」が完成
山あり谷ありの建築日記

K井ちゃん

2007-02-10 01:03:50 | Have a break!
「パトさん、パトさんっ!私すっごい面白いエッセイ見つけたの
そう言って近づいてきたK井ちゃん、30歳独身、恋人なし。
彼女は北海道大学の農学部卒業で、ちょっと不思議系のお嬢さんです。

「なに?、なに?」
パトのデスクに来たK井ちゃんは、雑誌「おとなのOFF」の
ページをパラパラとめくり、
「これ、これ、面白いから読んでみてよ」

そう言われて雑誌を覗き込むと、『サナダ虫を守る会』
と題した免疫学者 藤田紘一郎氏のエッセイがありました。
(藤田氏をTVで見たことあります)

彼はお腹の中に寄生虫のサナダ虫を飼っていて、「マサミちゃん」と
名前を付けて、こよなく愛を注いでいます。

日本人にアトピーや花粉症が増え始めたのは、寄生虫の感染率が
5%を切った1965年頃からだと彼は分析しています。

寄生虫は独りで生活することができません。
マサミちゃんたち寄生虫が、宿主の中に入って宿主を
殺してしまうと自分自身も死んでしまいます。
ですからそんなバカなことはしません。

宿主が元気でないと困るので、マサミちゃんは彼がアトピーにも
癌にもならないようにしているんだとか。

マサミちゃんたちサナダ虫は現在、絶滅の危機らしいです。
マサミちゃんの子孫繁栄には、宿主の藤田氏が川でウンチをしなければ
いけないんです。
しかも、普通の川でしてもダメだそうで、サケがいる北海道の石狩川まで
行って事を遂行する必要があるんですって。

石狩川でマサミちゃんの卵が孵化し、ミジンコの体内に入って
そこで発育。
そのミジンコをサケが食べないと感染幼虫にならないそうです。

日本では、川でウンチをする人がいなくなってしまったのが、
絶滅の原因だと彼はこのエッセイで訴えているのです。

読み終わってK井ちゃんに、
「そう言えば、マリア・カラス(オペラ歌手)や
ナオミ・キャンベル(スーパーモデル)ってサナダ虫飼ってたの
聞いたことある。ダイエット効果抜群らしいわよ
って言ったら、K井ちゃんがさっきより更に近くに寄ってきて囁きました。

「大きな声では言えないけど、私、昔サナダ虫飼ってたんです。」

「ええっ・・・ マジで
「あの頃、食べても食べても全然太らなくって、すごい調子良かったの。

彼女は毎週のように、「ダイエットしなくちゃ」とか「こんな運動始めました」
とか自分の体のことを色々と報告してくれます。
「そいで、そいで・・・?」
「でもある日、トイレで、お尻を拭いても拭いても、なんかが取れないのっ」
「ふんふん、それで・・・?」
「なんか、ものすごい長いものが出てきて、もうビックリしちゃって、
病院に行っちゃったの。・・・で、虫下し飲んじゃったのぉ~っ
「ダメじゃ~~ん
「あの時、虫下し飲んでなけりゃ・・・あぁ~失敗した

心の底から後悔している様子の彼女でしたが、ふと疑問が浮かびました。
「でもさ、なんでK井ちゃんにサナダ虫入ったんだろ?」
「・・・わかんないっ
「・・・・はっ  K井ちゃん北海道行ってたじゃん・・・サケ、サケ、鮭だぁ~っ
決して藤田氏が石狩川で事に及んだとは申しませんが、そう関連付けるパトなのでした。

サナダ虫