ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

ジャパネスク

2011-06-10 21:23:54 | 寓話集まで

二十一世紀のぼくたちはいつも
ぼくたち自身を再発見しなければならない

ぼくたちは
まぎれもない日本人だが
いくばくかは
イギリス人で
フランス人で
ドイツ人で
かなりのところ
アメリカ人だ
多少は
ロシア人で
イタリア人で
スペイン・ポルトガル人ですらある

でも
あまり
中国人ではなくなったし
韓国人でもないようだ

歌舞伎や能や狂言や新内節や
浮世絵
最近は童謡唱歌すら
ぼくらは忘れていて
改めて発見しなければならなかった

十九世紀の印象派が日本を発見したように

しばらく前から
ぼくたちが
バリ島を見出し
ひょっとすると
このところ
韓国を見直しているように

二十一世紀のぼくらの日本は
ジャパネスク

江戸時代の
ほぼ純粋な日本人
にはもう戻れない


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