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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

氷雨の日に、黒大豆で作った島豆腐で、湯豆腐と純米酒で温まる。マメ科の植物は有毒が多い(妻女山里山通信)

2021-12-09 | 男の料理・グルメ
 妻女山里山デザイン・プロジェクトのメンバーで作った黒大豆が何十キロもあります。煮豆はもちろん、きな粉を作ったり、大豆ハンバーグも作りましたが、2日も氷雨が続くというので手作り豆腐に挑戦しました。
材料
黒大豆:300g
にがり液:大さじ3(固まり具合を見て適宜)
水:浸透用 850ml
水:粉砕用 1200ml

(左)材料の黒大豆。普通の大豆より大粒です。斑模様のものがあるのは、おそらく普通の大豆と交配してしまったためでしょう。(右)浸透用の水に浸して24時間置きます。割ってみて仲間で水が浸透していればOK。

(左)粉砕用の水を足してミキサーで2分間粉砕します。これを2回。生呉(なまご)のできあがり。豆腐は今から2200年前に中国で発明されました。 生呉という呼び方は、弥生人(倭人)の先祖という春秋戦国時代の呉に由来するものなのでしょう。呉汁、呉服、呉織、呉布などの言葉が令和の今も残っています。縄文人とともに日本人のルーツです。(右)鍋に入れて沸騰したら弱火にし、10分ほど煮ます。この間、焦げ付かない様に絶えずかき混ぜます。

(左)呉を巾着に入れて絞り、豆乳とおからに分けます。これはおから。夜にきんぴらゴボウと煮物にしましたが、濃厚で馬鹿旨でした。(右)豆乳を80度ぐらいに温めます。熱すぎると湯葉ができます。私は赤外線のデジタル温度計を持っているので、それでちょくちょく計測しました。温まったらにがりを回し入れます。ヘラでゆっくりとかき回してフタをして10分ぐらい蒸らします。写真の様に分離したらできあがり。豆は生では有毒です。熱を加えても極微量の毒成分は残りますが、納豆などの発酵食品にすると無毒になります。マメ科、ナス科、キンポウゲ科、ユリ科など、自然界の植物は自己を守るために有毒であることが多いのです。

(左)仲間が作ってくれた豆腐箱にさらしを敷いて、メッシュのお玉で入れます。(右)重しをして水分を抜きます。普通は15〜30分ぐらいでいいのですが、今回は島豆腐ぐらいに固くしたかったので、数時間置きました。通常は水にさらしてアクを抜きますが、今回は湯豆腐なのでそのまま。次回は固めずに汲み豆腐(おぼろ豆腐)であんかけにしてみましょうか。牡蠣のスリ流しなども美味しそう。

 翌日の夜に「湯豆腐」にしました、土鍋の底に昆布を敷き、仲間と栽培した干し椎茸で出汁をとります。茹でて柚子ポン酢でいただきました。コクがあって黒豆の味が深い。こんな豆腐はなかなか売っていない。これは病みつきになりそうです。純米酒のぬる燗がよく合います。納豆も作りたいですね。
 これも私が作ったものと仲間と作ったブラジルの黒いんげん豆「フェジョン・プレット」もたくさんあって、ブラジル料理を作るのですが、この黒大豆もテクスメクス料理のチリコンカルネとかミネストローネとか、中近東のファラフェルという豆コロッケ、インドネシアの発酵食品のテンペとかインドのダルカレー風もできないかななどとアイデアは膨らみます。
 大豆、トウモロコシ、小麦はほとんどがアメリカなどからの輸入品です。遺伝子組換え作物も。これらが使われた加工食品や菓子などもできるだけ買いたくはないですね。信州では、JAのスーパーや、普通のスーパーや道の駅の地産地消売り場などで手に入ります。

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