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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

幸せを呼ぶ青い蜂・絶滅危惧種のナミルリモンハナバチ(波瑠璃紋花蜂)2024(妻女山里山通信)

2024-08-02 | アウトドア・ネイチャーフォト
「幸せを呼ぶ青い蜂」といわれ、ブルービー(Blue Bee)の愛称を持つナミルリモンハナバチ(波瑠璃紋花蜂)。全国的に減少傾向で、県によって絶滅危惧Ⅰ類、絶滅危惧Ⅱ類、準絶滅危惧種に指定されています。長野県では準絶滅危惧種に指定されています。

 ナミルリモンハナバチは、学名をThyreus decorusといい、ハチ目ミツバチ科ルリモンハナバチ属の昆虫です。成虫の体長は雄10~13mm、雌11~14mm。分布は、日本(本州・四国・九州・大隅諸島)・台湾・東南アジア・中国・朝鮮半島・極東ロシアということなんですが、本州でも確認されているところはごく僅かです。ルリモンハナバチ(瑠璃紋花蜂)ともいいます。

 ノアザミで吸蜜中。ナミルリモンハナバチは、コシブトハナバチ類(スジボソフトハナバチ)やケブカハナバチ類の巣に寄生(労働寄生)し、幼虫は巣に貯えられた花粉などを横取りして育つという珍しい生態をしています。寄生のために卵の数が制限されることも数が増えない理由の様です。

 ブルービーは、10〜15分ごとに吸蜜に訪れますが、数十秒しかいません。しかも吸蜜の間は素早く細かく動きます。マクロレンズなのでフードの先からブルービーまでは10センチもありません。猛暑の中、中腰で息を止めて撮影します。かなりハードな撮影なので1時間半が限界です。

 今回は二日続けて撮影にでかけました。初日の最高気温は33度、山上は27度。二日目は最高気温が35度、山上は29度。時折涼しい風も吹きますが、撮影時に炎天下に出ると焼けるような暑さです。

 頭をノアザミに突っ込んで、長い口吻で吸蜜します。ノアザミは総苞が粘つきますが、ノハラアザミは乾いています。

 蜜源の蜜の量が少ないためか頻繁に場所を変えるので追うのが大変です。

 他には小さなハナアブも訪れますが、ブルービーが来ると逃げます。

 翅の色は飴色ですが、見る角度によっては青く見えます。

 ジャノメチョウ(蛇目蝶)も吸蜜に来ました。ノアザミ、ヒメジョオンなどの花の蜜を吸いますが、樹液・獣糞・腐果にも訪れます。タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科ジャノメチョウ属。

 正午のチャイムが鳴ったので帰ります。途中のワイナリーのブドウ畑から松代方面の眺め。奥に菅平高原と根子岳と四阿山。両山とも拙書に載せています。長野県の天然記念物のミヤマモンキチョウが生息します。撮影してブログにアップしているので、右上の検索窓に「ミヤマモンキチョウ」と入力しブログ内検索をプルダウンで選ぶと該当する記事が出てきます。手前の奇妙山と尼厳山(あまかざりやま)は、山城の跡があり、古くは修験の山です。これらも拙書に載せていますが、ハイカーに人気の里山です。

■ナミルリモンハナバチ(波瑠璃紋花蜂)幸せを呼ぶ青い蜂ブルービー(Blue Bee):YouTubeで見るを選んでフルスクリーンでご覧ください。


「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」というムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログは世界中からアクセスがあります。この文章をクリックで見られます。ロンドンに5週間住んでいて、Queenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話。70年代の美大生の赤裸々な日々が見られます。

好評だったブログ記事:「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)は、都合によりリンク先の楽天ブログに移転しました。

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