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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

サンコウチョウのさえずりの下で貝母の球根の移植作業・除草作業。登山ノートボックスの再設置(妻女山里山通信)

2021-06-14 | アウトドア・ネイチャーフォト
 梅雨に入りそうで入らない週末。妻女山の陣馬平で貝母の球根の移植作業を行いました。貝母は枯れて倒れ始めましたが、写真の様にまだ立っているものもあります。サンコウチョウが「月日星ホイホイホイ」と盛んに鳴いています。あと10日もすれば、オオムラサキも舞い始めるでしょう。

 オオブタクサやハルジオンは、かなり除去したので少ない。その代わり、在来植物のアカネ(茜)が増えました。根が赤色の染料になり古代から使われてきました。アカネの染め物は、4つ前の記事。国宝「火焔型土器」と超有名な重文「遮光器土偶」が国内初共演:十日町市博物館(妻女山里山通信)で、ご覧いただけます。
「あかねさす 日は照らせれど ぬばたまの 夜渡る月の 隠らく惜しも」柿本人麻呂
 天武天皇の有力な後継者と目されていた草壁皇子(母は鵜野皇女、のちの持統天皇)が早逝したのを 悼み詠んだ長歌の、反歌2首のうちの1首。
「あかねさす 昼は物思ひ ぬばたまの 夜はすがらに 音のみし泣かゆ」中臣家守
 勅命により、妻の蔵部女嬬狭野弟上娘子との仲を引き裂かれ、遠国に流された中臣家守の歌。

(左)周囲から球根を彫り出して、空いているところに植えていきます。球根は白く、下にひげ根がたくさんあります。(右)実も枯れてきました。割れてもう少しで弾けそうなものも。東風が吹くと西へ、無風だと真下に落ちて発芽します。

(左)月の輪熊の糞かと思ったのですが、ピンポン玉ぐらいの糞がつながっているので猪の糞ですね。種がたくさん見えるので、木苺か野イチゴを食べたのでしょう。(右)蕗の葉があちこちで葉脈だけになっています。よく見ると小さな幼虫が。ハバチの一種ですね。可愛い。息子達が小さい頃見ていた「ニャッキ」を思い出します。

 その後、陣馬平下のギャップの除草。ハルジオンなどはなかなか根絶できません。除草で、センニンソウなどが増えるといいのですが。

 妻女山の駐車場から陣馬平へ向かう途中の、蔓に絡まって宙吊りになったコナラの倒木。危険なので放置していましたが、誰かが切ってくれました。何人か思い浮かぶ人はいますが。よく切りましたね。右下は宙吊りの状態。一番低いところを、軽トラの荷台に乗って切ったのでしょう。チェーンソーだと速く切れすぎて危ないので、あえて手鋸で切ったのでしょうか。まだ、処理が必要なので、梅雨の晴れ間にやりましょう。

(左)移植作業や除草の前に、林道入口の根本が腐った登山ノートボックスを修理しました。N氏がアルミの支柱を付けてくれました。土中をコンクリートで固めたので、頑丈です。地図を貼るケースは、新しいものを制作中です。登山ノートは情報収集に役立つので、見たことや感想を書いてください。(右)石仏の覆屋が雨の跳ね返りで土だらけになってしまったので、掃除して、周囲にはね防止の砂利を敷きました。

 妻女山展望台裏のヤマホタルブクロの花。すでに残花になったものも。ケサランパサランが見えます。

 妻女山展望台裏の四阿から見る北アルプスの白馬三山。里山の緑も濃くなりました。栂池高原では、ミズバショウが満開の様です。7月になると、水の濡れると透明になるサンカヨウが咲きます。当ブログでも記事にしています。
栂池自然園へ。濡れるとガラス細工の様に透明になるサンカヨウを求めて(妻女山里山通信)

 妻女山展望台(旧赤坂山)から北の眺め。千曲川の右岸では、台風19号で堆積した土砂の運び出しが行われています。展望台の周りのソメイヨシノの桜ん坊が真っ赤になっています。蒸し暑い中での作業で汗だらけになったので、温泉に向かいます。6月14日、気象庁から甲信越が梅雨に入ったようだと発表されました。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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