■21年間(私は20年目)続いたこのgooブログが、11月18日に閉鎖されます。早速、FC2にこれまでの記事をすべて移しました。9月末まで両方に同じ記事をアップします。10月からはFC2だけになります。こちらをクリックで見られます。モリモリキッズ」。
久しぶりの五月晴れ。そろそろキバネツノトンボの産卵が見られるのではと妻女山へ。しかし、産卵場所を探して飛び回っているメスはたった1匹です。産卵に適したメリケンカルカヤ(米利堅刈萱)を探してあちこち止まってはみるもののなかなか満足するものは見つからない様子。で、あるニガナの茎に止まりました。疲れたので休憩かなと思っていたら、なんとそこで産卵をし始めました。

こんなことは初めてです。今まで止まり歩いていたメリケンカルカヤは全部気に入らなかった? 面白い個体です。ただメリケンカルカヤがない場合は、緊急避難的にニガナやブタナなど他の植物に産卵することもあるそうです。
16都道府県でレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている希少なキバネツノトンボ(黄翅角蜻蛉)。メリケンキバネツノトンボはトンボの仲間ではなく、アミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科ツノトンボ亜科の昆虫です。

お腹を曲げて右、左と順番に産み付けていきます。曲げるのがきつくなると少し上に登ります。

最初はとっ散らかっていますが、やがてきれいに整列して産めるようになります。

卵が産み付けられる瞬間。卵は茎に接着するための粘液でコーティングされています。

疲れたのか少し休んでいます。

すぐに産卵を開始しました。少しずつ腹部が痩せていきます。

茎の上部を見るとメリケンカルカヤではなくニガナだと分かります。上部にには黄色い花が咲いています。

上のカットの続きなのですが、反対側ではなく同じ側のさっき産んだ卵の下に産み付けています。上の茎が二股に別れていて上に登れなくなったからでしょうか。卵の数に対して尺が足りなかったようです。なんだかどじなお母さんです。

もうひとつ産んだところで翅を広げました。産卵終了の合図です。しばらくこのまま休んでいて飛び立ちました。その後5mぐらいの高さをホバリングしたり飛び回ったり。これは虫を捕食する行動です。産卵してお腹がすいたのでしょう。結局、10分かかって57個の卵を産みました。平均は60個から80個ぐらい。最高は120個という個体がいました。いずれにせよ全員初産で産婆さんもいないし全部ひとりでやらないといけないわけで、野生の動物は皆そうですが、偉いなって思います。
産卵は、メリケンカルカヤが密集しているところや日陰の茎には産卵しません。似ているカモガヤは茎に葉が巻き付いていて太いので産卵しません。撮影は一箇所でしていますが、生息はメリケンカルカヤがある数カ所で確認しています。

ニガナの花に小さなハナアブ。花が10ミリぐらいなので5、6ミリの小さなハナアブ。未同定。

同じくニガナで吸蜜するミナミヒメヒラタアブのオス。極小で動きが速いので撮影が大変ですが、まず存在に気がつくのが難しいのです。

やはりニガナで吸蜜するウスバシロチョウ。止まっている茎が細いので何度かずり落ちながら必死に吸蜜していました。今年はウスバシロチョウの発生も少なめです。春が寒かったためか、食草のシロヤブケマンの生育が悪かったためか。

日向ぼっこをするコミスジ。近寄るとすぐ逃げるので気配を殺してゆっくりと近づきます。気温の低い日が続いたので久しぶりの日向ぼっこが気持ちよさそう。

サンショウ(山椒)の実が大きくなりました。お椀一杯ほど採取。採取には皮の手袋と枝を引き寄せるフックが必要です。コウナゴと煮物にします。山椒のピリッとした爽やかな風味とコウナゴの濃いめの出汁がよく合います。

積雲が発達して少し夏めいた空。夕方から曇り空で週末はまた雨になる予報です。

善光寺平は「麦秋(ばくしゅう)」の季節。小津安二郎監督の名画『麦秋(麥秋)』を思い出します。
■麦秋(ばくしゅう) 小津安二郎監督 原節子 笠智衆 淡島千景 三宅邦子 菅井一郎 東山千栄子 杉村春子 1951年製作
■キバネツノトンボの産卵 2025【4K】:YouTubeでフルサイズでご覧ください。
■「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
『アマゾンひとり旅』を掲載中。■ブラジル料理を2回に渡って掲載。ブラジル音楽も。最近大流行りの南米文学(ラテンアメリカ文学)の紹介。『百年の孤独』『族長の秋』『蜘蛛女のキス』など。■モリモリキッズ・スペシャル をクリック!!!
■ 「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」 ムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログ。世界中からアクセスがあります。70年代の美大生の赤裸々な日々。ロンドンでQueenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話など。
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●YouTubeはこちらをクリック。米子大瀑布、絶滅危惧種のナミルリモンハナバチ・キバネツノトンボ・北信流など。これからどんどんアップしていきます。。
●もう一つの古いチャンネルはこちら。76本のトレッキングやネイチャーフォト(昆虫や粘菌など)、ブラジル・アマゾン・アンデスのスライドショー。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあり、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。
詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、ツイッターをフォローしてダイレクトメールを送ってください。gmailのurlをお送りします。その後フォローを外してください。
久しぶりの五月晴れ。そろそろキバネツノトンボの産卵が見られるのではと妻女山へ。しかし、産卵場所を探して飛び回っているメスはたった1匹です。産卵に適したメリケンカルカヤ(米利堅刈萱)を探してあちこち止まってはみるもののなかなか満足するものは見つからない様子。で、あるニガナの茎に止まりました。疲れたので休憩かなと思っていたら、なんとそこで産卵をし始めました。

こんなことは初めてです。今まで止まり歩いていたメリケンカルカヤは全部気に入らなかった? 面白い個体です。ただメリケンカルカヤがない場合は、緊急避難的にニガナやブタナなど他の植物に産卵することもあるそうです。
16都道府県でレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている希少なキバネツノトンボ(黄翅角蜻蛉)。メリケンキバネツノトンボはトンボの仲間ではなく、アミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科ツノトンボ亜科の昆虫です。

お腹を曲げて右、左と順番に産み付けていきます。曲げるのがきつくなると少し上に登ります。

最初はとっ散らかっていますが、やがてきれいに整列して産めるようになります。

卵が産み付けられる瞬間。卵は茎に接着するための粘液でコーティングされています。

疲れたのか少し休んでいます。

すぐに産卵を開始しました。少しずつ腹部が痩せていきます。

茎の上部を見るとメリケンカルカヤではなくニガナだと分かります。上部にには黄色い花が咲いています。

上のカットの続きなのですが、反対側ではなく同じ側のさっき産んだ卵の下に産み付けています。上の茎が二股に別れていて上に登れなくなったからでしょうか。卵の数に対して尺が足りなかったようです。なんだかどじなお母さんです。

もうひとつ産んだところで翅を広げました。産卵終了の合図です。しばらくこのまま休んでいて飛び立ちました。その後5mぐらいの高さをホバリングしたり飛び回ったり。これは虫を捕食する行動です。産卵してお腹がすいたのでしょう。結局、10分かかって57個の卵を産みました。平均は60個から80個ぐらい。最高は120個という個体がいました。いずれにせよ全員初産で産婆さんもいないし全部ひとりでやらないといけないわけで、野生の動物は皆そうですが、偉いなって思います。
産卵は、メリケンカルカヤが密集しているところや日陰の茎には産卵しません。似ているカモガヤは茎に葉が巻き付いていて太いので産卵しません。撮影は一箇所でしていますが、生息はメリケンカルカヤがある数カ所で確認しています。

ニガナの花に小さなハナアブ。花が10ミリぐらいなので5、6ミリの小さなハナアブ。未同定。

同じくニガナで吸蜜するミナミヒメヒラタアブのオス。極小で動きが速いので撮影が大変ですが、まず存在に気がつくのが難しいのです。

やはりニガナで吸蜜するウスバシロチョウ。止まっている茎が細いので何度かずり落ちながら必死に吸蜜していました。今年はウスバシロチョウの発生も少なめです。春が寒かったためか、食草のシロヤブケマンの生育が悪かったためか。

日向ぼっこをするコミスジ。近寄るとすぐ逃げるので気配を殺してゆっくりと近づきます。気温の低い日が続いたので久しぶりの日向ぼっこが気持ちよさそう。

サンショウ(山椒)の実が大きくなりました。お椀一杯ほど採取。採取には皮の手袋と枝を引き寄せるフックが必要です。コウナゴと煮物にします。山椒のピリッとした爽やかな風味とコウナゴの濃いめの出汁がよく合います。

積雲が発達して少し夏めいた空。夕方から曇り空で週末はまた雨になる予報です。

善光寺平は「麦秋(ばくしゅう)」の季節。小津安二郎監督の名画『麦秋(麥秋)』を思い出します。
■麦秋(ばくしゅう) 小津安二郎監督 原節子 笠智衆 淡島千景 三宅邦子 菅井一郎 東山千栄子 杉村春子 1951年製作
■キバネツノトンボの産卵 2025【4K】:YouTubeでフルサイズでご覧ください。
■「ブラジルへの郷愁」レヴィ=ストロース 川田順造訳 みすず書房。文化人類学、また構造主義におけるバイブルのひとつ(妻女山里山通信)
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■ 「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」 ムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログ。世界中からアクセスがあります。70年代の美大生の赤裸々な日々。ロンドンでQueenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話など。
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