9月30日(日)に、日帰りで東京で行われた精神科薬物療法研修会(日本精神科病院協会主催)に参加してきました。皆様ご存知のとおり、前日の29日から台風24号が猛威を奮っていたため、本研修会の参加を一旦は見送ろうかと思っていましたが、思いのほか台風の速度が遅く、30日早朝の時点でまだ鹿児島にも到達していなかったため、長崎空港から30日の午前の便は飛ぶことが分かり、当日AM8:35発の便で上京することに決めました。
というのも、この研修会が結構大事な会で、今年の診療報酬改定にかかわるものだったからです。また、帰りについても、ANAの最終便19:15羽田発を予約していましたが、30日早朝の時点で、同日21時の台風到達地が近畿地方であったため、帰路の羽田便もまず問題なく出発するものと楽観視しておりました。
研修会は14時~16時で終了し、案の定、まだ曇で雨も風もほとんどなかったので、近隣のデパ地下で悠々とお土産を買い、余裕を持って17時過ぎに羽田空港に到着したところ、なんと、電光掲示板のほぼ全ての便が赤文字で「欠航」と書かれているではありませんか。自分の目を疑うとともに一気に血の気がひき、「雨も風もほとんどないのに、なぜ」と思いつつも、航空会社の方針でしょうからどうすることもできず、途方にくれつつも電光掲示板をよーく見てみると、ANAのコードシェア便のソラシドエア18:40羽田発長崎行きが、「長崎空港の天候調査中」ながら欠航ではなく、搭乗の受付をしてしているのを見つけました
結局、羽田第二ターミナルでは夕刻以降のANAの便は全便欠航となっていました。まだ台風の影響がほとんどない状況で、まさかANAが全便欠航するとは夢にも思っていませんでした。
一縷の望みを託して搭乗券発売の窓口に並んだところ、無料で18:40発の便に振り替えてもらうことができました。しかしまだまだホッとはできません。なぜならこの便が条件付きの飛行で、またその条件がなんと「安全に長崎空港に着陸できないと判断される場合には、那覇空港に向かう(!!)」というとてもデンジャラスなものでした。
「もし那覇空港に着いた際には、月曜の朝からの診療には到底間に合わない…」と思いつつも、この日の夕刻に九州方面に羽田空港を出発する便はソラシドエアの長崎行きと大分行き、鹿児島行きの3便のみでした。しかもいずれも条件つき飛行で、おそらく他の便も代替の空港は那覇だろうと推察されました。
翌朝1便で戻ることも検討しましたが、翌朝の1便も飛ぶ保証はないし、どのみち朝9時からの診療には間に合わないため、結局、イチかバチかで18:40発の長崎行きの便に乗ることに決めました。出発前の時点で台風は高知の沖に位置していたので「きっと大丈夫」と思いつつも、離陸1時間後の飛行中には「長崎空港上空の風速は10m。安全に着陸できない場合には那覇空港に向かいます」と機長のアナウンスが流れ、ギエーッと思ってしまいましたが、最終的には無事に長崎に着陸し、やっと安堵できました。そして、翌日月曜の朝からは何事もなかったかのように、朝イチから普通に診療を開始することができました。
実は過去に、台風をまたいで特に何の問題なく羽田から長崎に飛行した経験があったため、「今回も大丈夫だろう」と甘くみておりました。未だにソラシドエアの便は普通に羽田を出発し、一方で同時刻のANA便が全便欠航となったのは謎ですが、今後はもう少し慎重に行動しないといけませんね…。