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建築を旅する

宝塚ガーデンフィールズ『シーズンズ』-1

2013-04-18 11:39:50 | Weblog
宝塚に『宝塚ガーデンフィールズ シーズンズ』という、素敵なガーデンがある。


宝塚ファミリーランドの閉鎖に伴い、その跡地に2003年に開園した。

これは、自分もお世話になっている、英国人ガーデナーのポールスミザーさんの入魂の作品だ。
ポールさんは農薬や化学肥料を使わずに自然の力を生かし、庭を作る。
オーガニックなナチュラルガーデンである。
植物の本来もっている性質を生かし、無理なくその場所に馴染む庭を作っている。


元気な庭にはミミズや様々な昆虫、鳥などもやってきて、とってもにぎやかな庭になる。
当然、人も嬉しくなる、心も身体も気持ちのいい癒しの庭だ。


それが、今、マンション開発により閉園の危機に迫られている。

ポールさん自身も代表作として大事に育ててこられた作品だ。
四季折々に変化するその庭園は、多様な植物が美しいリズムで配され、何度も訪れたくなる素敵な空間である。


開園するまで時間もなく、またファミリーランドの跡地だけに砕石やコンクリートなどがゴロゴロしていてコンディションもよくなかった。それでも頑張って多年草の庭をつくりあげた。
経営側も、開園を急いだのもあり、当初は花も植物すらもまばらな庭園を理解できなかったようだ。
メンテナンスのガーデナー達もポールさんの独自のやり方に馴染めず、批判的だったとのこと。
ただ、2年、3年と経ち、多年草の力が発揮されてくると、その評価は一変し、メンテナンスの方々も誇らしげに庭に関わってくれる様になったそうだ。


そんな苦労を重ね、いよいよ10周年という時の、閉鎖の通告である。

赤字が理由であるそうだ。
ただ、実際にはもっと素敵に運営する方法も、アイデアもあった。
ポールさんも色々と提案したそうだ。
きっと、存続の方法はあるはずだ。

にもかかわらず、経営側は動こうとしなかった。


そんな時、宝塚の市民が立ち上がった。






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