物部川ファンクラブ

森と海を結ぶ川、流域住民のくらしの中を流れる物部川を、みんなの力で元気にしたい!

奥ものべを楽しむ会と高知工科大生の「まんぷく交流会」

2008-12-15 | 物部川流域のイベント情報
奥ものべを楽しむ会と高知工科大生の「まんぷく交流会」が、
12月14日(日)11時~高知工科大学 食堂で開かれました。

奥ものべを楽しむ会は
豊かな奥ものべの地域資源を活かし、自分たちも楽しみながら、地域内外の人々と交流活動をし、奥ものべの活性化につなげていくことを目的に、平成15年に発足し、現在は10グループと3つの協力団体が活動をしているとか・・・

奥ものべを楽しむ会の公文寛伸会長は、グループのまとめ役として、またけん引者として大変熱心に動かれていることが、ご挨拶や会の運営の中で感じられました。

高知工科大生が中心となり、受付・運営を担当していましたが、高知県の地域支援企画員や農業振興センターの職員も企画の段階から協力されていたようで、奥ものべを楽しむ会の皆さんとの三者の連携を頼もしく,また嬉しく思いました。

また、地元の行政担当課長も終日参加されていたり、渡邊教授のネットワークで埼玉や北海道・札幌からも交流参加が紹介されました。


高知工科大学の渡邊教授や奥ものべを楽しむ会の公文会長の挨拶につづき、
全国的にも有名になっている、物部川上流の物部町に守り伝えられてきた民間信仰「いざなぎ流」を伝承し、次世代に伝えていこうと活動している「物部いざなぎ流保存会」より、舞神楽が奉納されました。

小学校の時から始めたと言う、大栃高校2年生の女生徒の舞に、伝承を感じながら見入っていました。

奥ものべを楽しむ会のグループの活動が、それぞれの代表の方より、画像を見せながら紹介されました。

「べふ峡保勝会」(体験実習館内 電話 0887-58-2916)は、
祖先より伝わる純手打ちそばを「名物もみじそば」として、べふ峡のもみじとともにPRをはじめた昭和29年に結成。
もてなしの心、ふる里の味文化の継承を目的に活動し、田舎寿司づくり・こんにゃくづくり・豆腐づくり・そば粉100%のそば打ちなどの体験をしている。
紅葉の名所として知られているべふ峡では、昨年の秋に映画「私は貝になりたい」のロケが行われた事などが報告されました。

「体験農場夢の里公文農園」(電話FAX兼 0887-58-2392・090-8281-4989)は、
物部町庄谷相に公文照さんが、15年前から体験農場を自力で整備して来て、今では5ha。
春の山菜狩り、田植え、稲刈り、芋ほり、ぎんなん狩りなどが体験できる。

園内には1,000本のイチョウが植えられ、ぎんなん狩りは県内情報誌「くらしの情報」とタイアップしたイベントとして定着しています。

「塩の道香美市保存会」(同会公文寛伸携帯 090-5274-0025)は、

今から約400年前に利用されていた、いざなぎの里物部町から絵金の町赤岡へ約30km、「塩」や日常の生活物資を運んでいた「塩の道」を整備・保存・案内をする会で、香南市にも保存会があるとのこと。

このほか「勇にいの店」「ものべ夢工房」「クラウド桑谷」・・などの取り組みを楽しく聞かせていただきました。



今後は、それぞれのグループのメニュウを高知工科大学の希望する学生さんなどに体験してもらい、体験の様子の写真や感想などを連続的にインターネット上で情報発信する取り組みが進むと良いなと思いました。

次は、お楽しみの食事会。
食堂の会場には、奥ものべを楽しむ会の人達自慢の料理がズラッと並んでいました。

事前の準備や早朝からご苦労された様子も含め、料理の説明を受けました。
シカの害で悩んでいる物部ならではの、鹿肉のカレーやイノシシ汁ほか、地元の食材を使った沢山の自慢の料理に、若い学生さん達は目を輝かしていました。


サトイモとサツマイモにユリネを加えて、中のあんに柚子のママレードを入れた「けんか餅」は、独特の食感があり美味いので、帰りに妻のお土産にもいただきました。



食事の後は、工科大生でプロジェクトチームを作っている、楽しみながら物部川にちなんだ遊びとしてシバテン(かっぱ)の「環境教育ゲーム」で楽しみました。
年配の奥ものべを楽しむ会の皆さんも、相当盛り上がっていました。


その後は、工科大生からのプレゼンテーションがありました。
県下3大学の学生が「ひろえば街が好きになる運動in中央公園」でゴミ拾いをしたP-Sの報告。

物部川の環境問題についての修士論文報告。
渇水問題をシュミレーションした取り組みは、今後の渇水問題に一石を投じる素晴らしいものでした。

今年の8月・9月・10月に工科大学で、工科大生が講師を務めて実施された「ブログ教室」の報告では、県下各地から46名が参加され、アンケートの結果やこれを通して学生自身が学んだ事が、学生の実行委員長より報告され、できれば来年もやりたいと結ばれました。

次は、5つのグループに分かれて、「じっくり交流会」です。
テーマは、食・文化・自然・工作・遊び。
グループごとに与えられたテーマで話し合い、自分の意見をポストイットに書いて、模造紙に貼り付けて、どんな話をしたかの発表に使うと共に、”残す”という形にしていました。



今回の交流会は、実に盛り沢山の中身で、年配の参加者が多い「奥ものべを楽しむ会」の皆さんはさぞかしお疲れだろうと心配もしましたが、最後まで熱心に話に参加されており、私は脱帽でした。

HN:龍馬

高知県文化環境功労者表彰を受賞!

2008-12-09 | 行政機関から
皆さんこんにちは。高知県企画調整課 物部川の明日を考えるチームです。

さて、いささか旧聞に属する話で恐縮ですが、物部川流域で自然環境の保護活動に
熱心に取り組んでいる民間の団体である「物部川21世紀の森と水の会」が、
去る11月19日に高知県文化環境功労者表彰を受けられましたので報告します。

物部川21世紀の森と水の会(代表:植野寛・山田堰井筋土地改良区)は、
平成13年の発足以来、物部川源流部における間伐体験や植樹などを行うことによって
森林整備の必要性や大切さ(森が元気にならないと川や海が元気にならない)や、
環境バスツアーや川祭り、またゴミ拾いなどの活動を通じて、物部川流域における
森・川・海のつながりの大切さを流域住民の方に知っていただく取り組みを進め、
物部川の河川環境の保全に寄与したことが高く評価され、今回の受賞となりました。

また同会は平成13年の発足以降、物部川流域で活動しているさまざまな団体や
個人の方々が続々と加入され、特に川の水をどのように利用するかということについて、
ともすれば意見が対立しがちになる川の漁協や発電業者、流域の土地改良区などが
同じ会に属してともに話し合いをしながら物部川の河川環境を良くしていこうという
取り組みをしており、内外から非常に高い評価を受けています。

表彰式は11月19日に高知県庁第二応接室で行われ、物部川21世紀の森と水の会からは
同会の設立に尽力された前代表の岩神篤彦氏が出席され、表彰を受けられました。

ちなみに過去の受賞者一覧についてはこちら。
高知県文化環境部HP内「高知県文化環境功労受賞者一覧」

なお、高知県においては高知県清流保全計画に基づく「物部川清流保全計画」を
今年策定し、来年から本格的に運用する予定です。
この計画において、物部川流域に住んでいる方々や事業をされている方、また流域の
南国市・香南市・香美市や高知県をはじめとする行政機関の皆さんがともに考え、
行動することによって「清流」としての物部川の再生を目指すこととしています。
「物部川清流保全計画」全文はこちら

そうした取り組みにおいて、今後物部川21世紀の森と水の会に期待される役割は
これまで以上に大きくなることと思われます。
今後とも、流域住民の方々や行政の皆さんとともに物部川の河川環境を良くしていくための
ますますのご活躍を祈念し、受賞の報告に代えさせていただきます。

関係者の皆さん、このたびは本当におめでとうございました。