れいほくファンクラブ

「れいほく」の更なる発展を通して高知県がもっと元気になることを目的とする。

三郎さんの昔話

2012-01-31 | 個人の会員でーす

三郎さんの昔話 目次

カテゴリーから連続で見ることが出来ます)

三郎さんの昔話・・・作者紹介



三郎さんの昔話・・・家伝の名灸

三郎さんの昔話・・・嫁とり
三郎さんの昔話・・・はんこ(印鑑)
三郎さんの昔話・・・大蛇と万次
三郎さんの昔話・・・侍小平太
三郎さんの昔話・・・古狐おさん(二)
三郎さんの昔話・・・古狐おさん(一)
三郎さんの昔話・・・一つおぼえ
三郎さんの昔話・・・プップー兵太
三郎さんの昔話・・・立ちんぽ(いたどり)
三郎さんの昔話・・・浮姫物語(夢のお伽ばなし)
三郎さんの昔話・・・富美子
三郎さんの昔話・・・刀と数元さん
三郎さんの昔話・・・誕生(父)
三郎さんの昔話・・・誰が偉い
三郎さんの昔話・・・祖父母の思いで
三郎さんの昔話・・・昔の歌
三郎さんの昔話・・・数元さん(父)
三郎さんの昔話・・・神、神の談話
三郎さんの昔話・・・失敗と不注意
三郎さんの昔話・・・奇妙なお呪い
三郎さんの昔話・・・間引き
三郎さんの昔話・・・怪つり(かいつり)
三郎さんの昔話・・・安堵
三郎さんの昔話・・・めしと汁
三郎さんの昔話・・・みみず
三郎さんの昔話・・・へそ(臍)
三郎さんの昔話・・・にぎりは怖い
三郎さんの昔話・・・スッポン
三郎さんの昔話・・・お好さん
三郎さんの昔話・・・おどけた話
三郎さんの昔話・・・えぇこと金儲け
三郎さんの昔話・・・いかもの食い
三郎さんの昔話・・・はしょうぶ
三郎さんの昔話・・・のがま(野鎌)
三郎さんの昔話・・・昇天(母と子の問答)
三郎さんの昔話・・・氏より育ち
三郎さんの昔話・・・かぼちゃの子
三郎さんの昔話・・・言葉のあや
三郎さんの昔話・・・川入り(身投げ)
三郎さんの昔話・・・消防演習
三郎さんの昔話・・・田 役
三郎さんの昔話・・・霊が舞う
三郎さんの昔話・・・怒るおやじ
三郎さんの昔話・・・鉄砲鍛冶の忍術使い
三郎さんの昔話・・・三倉神社と投げ子
三郎さんの昔話・・・半蔵さんの話
三郎さんの昔話・・・栗本半蔵
三郎さんの昔話・・・士族かたぎ(堅気)
三郎さんの昔話・・・こっくりさん
三郎さんの昔話・・・代参詣で(三宮)
三郎さんの昔話・・・やっこさん(はやり仏)
三郎さんの昔話・・・霊 魂
三郎さんの昔話・・・飛行機
三郎さんの昔話・・・いさかい(争い、喧嘩)
三郎さんの昔話・・・遊 女
三郎さんの昔話・・・ちょんがり
三郎さんの昔話・・・野中兼山の昔話
三郎さんの昔話・・・幽霊の絵話
三郎さんの昔話・・・だれやの一杯
三郎さんの昔話・・・野の田の鍛冶屋(二)
三郎さんの昔話・・・野の田の鍛冶屋(一)
三郎さんの昔話・・・田舎の王様さん
三郎さんの昔話・・・怖い落雷
三郎さんの昔話・・・一言三文なり
三郎さんの昔話・・・狐の嫁入り
三郎さんの昔話・・・気ちがい
三郎さんの昔話・・・産 火
三郎さんの昔話・・・よばい(夜這い)
三郎さんの昔話・・・狼と猪
三郎さんの昔話・・・卯ヱ門さん 余談
三郎さんの昔話・・・卯ヱ門さんと狼(二)
三郎さんの昔話・・・卯ヱ門さんと狼(一)
三郎さんの昔話・・・豪傑卯ヱ門さん

三郎さんの昔話・・・怖い(首吊り)
三郎さんの昔話・・・火 玉
三郎さんの昔話・・・怖いこと、昔も今も
三郎さんの昔話・・・天狗とおまん
三郎さんの昔話・・・おかみ(神)さん
三郎さんの昔話・・・小吉と小鳩
三郎さんの昔話・・・山姥
三郎さんの昔話・・・嫁かつぎ
三郎さんの昔話・・・犬神の話し
三郎さんの昔話・・・犬神付き
三郎さんの昔話・・・花嫁おばけ
三郎さんの昔話・・・大六と弁当

三郎さんの昔話・・・作者紹介


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本山DEEPツアー【森のおきゃく】 第一弾 農家のおきゃく1を開催しました。

2011-06-14 | 本山町内の記事

シーズンの一発目、残念ながら小雨まじりの天候・・・

だが、ツアー会場は熱かった!! 

まずは田植え、地元のおんちゃんからの熱い指導!

(おんちゃんが手に持っているのは定規という道具らしい。)   

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田植えスタート!

親子並んでの田植え、いいですねー!

  

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  田植え完了! 

田植えは山の中腹にある「棚田」にて昔ながらの手植えで実施、

田んぼは いびつな形状 で参加者の方も珍しがっていました。

植えた稲は第3弾の農家のおきゃくで収穫し、美味しくいただく予定です! 

楽しみー!!

さて、田舎仕事の後はやっぱり おきゃく! 

山菜料理を作ります

地元のおばちゃんがお手本、「はい、あんたらもやってよ!」 

 

 

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山菜の皿鉢                     田舎こんにゃくの刺身

 

山菜料理の完成!これでお酒の肴はできました!!

※一部の料理しか掲載していません。 

 

さあ、 おきゃくだ―!!

田舎仕事の後のお酒、最高です!

 

 

 

  

 

 

ってました!しばてん踊り!!

「おんちゃん相撲取ろ取ろーチヤ、チャッ チャッ 」 「はっけよいよい、はっけよいよい!」

 

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その後も はし拳 可杯(べくはい) 菊の花 と土佐のお座敷遊びは続き、

DEEPな夜は過ぎて行きました!

 

 

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ツアー参加者の皆様、ありがとうございました。

このツアーは地元のおんちゃん、おばちゃんも一緒になって楽しく開催しております。 

今後も引き続きツアーを開催しますので、是非ご参加ください!!

 

第2弾 川漁師のおきゃく -見事しゃくればあなたも漁師!- 

            平成23年7月9日(土)~10日(日) 

第3弾 農家のおきゃく2 -しっかり稲刈り、すぐ食べる!- 

            平成23年10月1日(土)~2日(日) 

第4弾 椎茸のおきゃく  -もぎ取り食べて、コマを打つ。-

          平成23年11月19日(土)~20日(日)

 

第5弾 山師のおきゃく  -多分ここだけ、山猟師体験!!-

          平成24年2月11日(土)~12日(日)

 

ツアー詳細 http://www.baum-llc.com/event_index.html

  

 

 

HN高知県地域づくり支援課

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大豊町大平に、ギャラリー夢来里(むらざと)  西村栄一さんの記録その2

2011-06-07 | 大豊町内の記事

大豊町大平に、ギャラリー夢来里(むらざと)  西村栄一さんの記録その2

 

大豊町大平に、ギャラリー夢来里(むらざと) オープン!この地にこれだけの方が訪れたのは・・・

駐車場確保や交通整理に地元の方たちの並々ならぬお世話がありました。

静かな村里にいかにも似合う”ギャラリー夢来里(むらざと) ”のオープンでした。

 都築さんご主人のこだわりの作品であるギャラリー、奥さんの希望を聞きながらほとんどを自分で作られたそうです。

 

 

 

 ギャラリー夢来里(むらざと)、大豊町大平の都築将子さんの 絵画集

大豊町在住・都築将子さんの 絵画集

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大豊町大平に、ギャラリー夢来里(むらざと)  西村栄一さんの記録その1

2011-06-05 | 大豊町内の記事

大豊町大平に、ギャラリー夢来里(むらざと)  西村栄一さんの記録その1

 

大豊町大平に、ギャラリー夢来里(むらざと) オープン!この地にこれだけの方が訪れたのは・・・

駐車場確保や交通整理に地元の方たちの並々ならぬお世話がありました。

静かな村里にいかにも似合う”ギャラリー夢来里(むらざと) ”のオープンでした。

 

 

 

 

大豊町在住・都築将子さんの 絵画集

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ギャラリー夢来里(むらざと)  オープンのご案内

2011-04-07 | 大豊町内の記事

大豊町大平に、ギャラリー夢来里(むらざと)  オープンのご案内

 

 

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私の故郷 大豊町・梶ケ森周辺の風景  17 ミツマタ蒸し

2011-02-10 | Weblog

私の故郷 大豊町・梶ケ森周辺の風景  17 ミツマタ蒸し

ミツマタ蒸し(皮を剥いで良質の紙の原料となる)

昭和20~30年代には大豊町の歌詞(広い豊かな大豊村は、歌は七つの土讃線、炭に木材、紙の素・・・)にもあるように、町(村)の産業としてどこの家にも見うけられた光景であったが、今ではほとんど目にすることはない。

甑(こしき)を吊るすテコも、パワーショベルを使用

 

栄ちゃんワールド・・・我が故郷 大豊町・梶ケ森周辺の風景 目次

栄ちゃんワールド・・・梶ケ森麓の"ミニ植物園" 目次

栄ちゃんの四国霊場巡り 目次

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私の故郷 大豊町・梶ケ森周辺の風景  16吉野川

2011-02-08 | れいほく地域の見どころ・自然・四季

私の故郷 大豊町・梶ケ森周辺の風景  16吉野川

吉野川は、高知県いの町、白猪谷を最源流とする、延長194kmの一級河川。四国三郎の異名で、利根川(坂東太郎)、筑後川(筑紫次郎)とともに有名。

50年3月に早明浦ダム、池田ダムの竣工によって、洪水調節・下流既得用水・香川用水等の取水の安定化を図り、四国地方の経済・市民生活に大きな影響を及ぼしている。

 

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栄ちゃんワールド・・・梶ケ森麓の"ミニ植物園" 目次

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私の故郷 大豊町・梶ケ森周辺の風景  15大豊町・大平

2011-02-08 | 大豊町内の記事

私の故郷 大豊町・梶ケ森周辺の風景  15大豊町・大平

 

 

白屋根の旧養蚕小屋が改築され、近く”絵画ギャラリー”としてオープン予定

 

栄ちゃんワールド・・・我が故郷 大豊町・梶ケ森周辺の風景 目次

栄ちゃんワールド・・・梶ケ森麓の"ミニ植物園" 目次

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栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"25 クスノキの仲間4

2011-01-30 | 大豊町内の記事

栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"25 クスノキの仲間4 

ヤマコウバシ・・・枯葉を付けたまま、冬を越す

カゴノキ・・・木の幹が鹿の子模様であることが名前の由来。

カナクギノキ・・・クスノキ科の高木で落葉するのは本種のみ。

 

栄ちゃんワールド・・・"ミニ植物園"

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栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"24 クスノキの仲間3

2011-01-30 | 大豊町内の記事

栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"24 クスノキの仲間3

 

ヤブニッケイ・・・葉は揉むと芳香がある

イヌガシ・・・ヤブニッケイに比して、葉がやや細長い。葉に香りがない。シロダモは、葉が大きく幅が広い。

シロダモ・・・葉に芳香なく、裏面は灰白色。果実は1.3cm位あり、赤く熟す。葉裏の白いことに由来する名。タモはタブの転訛したもの。

 

栄ちゃんワールド・・・"ミニ植物園"

栄ちゃんの四国霊場巡り

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栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"23 クスノキの仲間2

2011-01-30 | 大豊町内の記事

栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"23 クスノキの仲間2

                        ケクロモジ

                        シロモジ

                        シロモジ

                        ダンコウバイ

                        ダンコウバイ

 

栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園" に関するページ 

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栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"22 クスノキの仲間1

2011-01-30 | 大豊町内の記事

栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"22 クスノキの仲間1

 

                        アオモジ

                        アオモジ

 

                        アブラチャン

 

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栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"21 ナンテン

2011-01-30 | 大豊町内の記事

栄ちゃんワールド・・・大豊町・梶ケ森麓の"ミニ植物園"21 ナンテン

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                          ナンテン

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                          オタフクナンテン

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                          ヒイラギナンテン

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                        ホソバヒイラギナンテン

 

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三郎さんの昔話・・・もの言う地蔵さん

2011-01-30 | 個人の会員でーす

もの言う地蔵さん

 昔、ある城下町に近い山里に、五作とゆう男の子と母親の二人が、ほそぼそと暮らしていました。
 貧しい暮らしに無理がいて母親は病気になり、床につき寝たきりになってしまいました。それで五作は毎日山に行って薪を拾い集めては、それを背負い、山を下って町に出て薪を売って、その日その日を過ごしていました。

 その内にお正月もちかい暮れになりました。町の家々ではペッタンコペッタンコとお餅をつく音が、あちらでも、こちらでもして、薪を売り歩く五作の耳にたまらなく聞こえてくるのでした。

 翌日の朝も早くから山に行き薪をたくさん作って背負い山を下りながら、町の餅つきの様子を頭に浮かべ、五作は、
「ペッタンコ、ペッタンコ餅ついて、おっ母あに食わしたいなあー」
と二、三度言った。

 そしたらどこかで、
「ペッタンコ、ペッタンコ餅ついて、おっ母あに食わしたいなあー」
と二度聞こえてきた。
 五作はふしぎに思って見まわしてみたが誰もいない。草道に、道ばた地蔵さんが一つこちら向いて立ってるだけ。

 五作は頭を傾け、お地蔵さんを見ながら、
「ペッタンコ、ペッタンコ餅ついて、おっ母あに食わしたいなあー」
と言うてみたら、お地蔵さんの顔がニッコリと笑うように見えて、
「ペッタンコ、ペッタンコ餅ついて、おっ母あに食わしたいなあー」
と言うた。

 五作は、も一度言うてみた。お地蔵さんは五作の言うたとうりに、もの言うた。
 五作は興奮したが、心おちつけ手を合わし拝みながら、お地蔵さん、私と町へ出て、ものを言うて下さいと頼み、薪とお地蔵さんを背負い町に出た。

 五作は大きな声で、
「ものゆう地蔵さんじゃー、ものゆう地蔵さんじゃー」
と。その声を聞いて人々が集まって来て、もの言わしてみいと。五作はお地蔵さんをだいじに下ろし、手を合わし拝んでから、
「ペッタンコ、ペッタンコ餅ついて、おっ母あに食わしたいなあー」
と言うと、お地蔵さんも、
「ペッタンコ、ペッタンコ餅ついて、おっ母あに食わしたいなあー」
と、ものを言うた。

 集まった人々はビックリしたり感心したり、五作の親孝行をめでてお地蔵さんがもの言うたがじゃ、と薪は値良うに買うてくれるし、注文もあるで五作は喜んでいた。
 そのうちに、この話がお城のお殿様の耳に入り、五作はお城に呼び出された。お殿様やご家来衆大勢の前で、
「五作とやら、その地蔵にもの言わしてみよ。」
と。五作はお地蔵を大切にすえて拝み、
「ペッタンコ、ペッタンコ餅ついて、おっ母あに食わしたいなあー」
と言うと、お地蔵さんが、
「ペッタンコ、ペッタンコ餅ついて、おっ母あに食わしたいなあー」
と、ものを言うた。これを聞いたお殿様、
「五作あっぱれである。その方の孝心をめでてのお地蔵のご慈悲じゃ」
と、おほめの言葉とご褒美の金すを載き、五作は喜び家に帰った。

 ご褒美のお金で薬も買えて母親の病気も良くなり、五作は精出して働き立派に成人したと。
 お地蔵さんは大切に元の所に納め、お堂を立てていつまでもあがめたと。

 この話はずっと前に聞いたのを書きました。

 

 

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三郎さんの昔話・・・地獄の門(二)

2011-01-30 | 個人の会員でーす
                               地獄の門(二)

  

 この世の中へ産まれ出る時は男女共に赤子である。

あの世に飛び込んで来る者は男女を問わず零歳から百歳を超す老体に至るまでの全ての年代の者、ただ年令によって多少の差はあるが、とにかくこの世に日々に誕生する赤子の数に匹敵する数の様々な霊者が、次から次に送り込まれてくるが、不思議なことにあの世に来たら色も影もかたちも無いから無数に散らばる。
 

霊球が競り合いもこち合うこともなく、来た順に宇宙の次元に従って何時とも無しに地獄の門を潜ると、真暗い空洞のタイムトンネルをどれだけの時を掛けたのか知れないが、やっと通り抜けた闇の中に灰色の明るさ、そこは広々とした無庭、その正面に立派で大きな御殿があり、一段高き座敷に小錦を一回り大きくした体躯に、古代中国の王様の衣服をまとい、頭には角に王字マークのえ帽子をかむり、右手に大きい笏を持ち、左の手には極秘戒経の法典を握りしめ、舟靴をはいた足を八の字に開き、中央の床ぎにどっかと腰をすえ、こちらを向いた面体は大きく角張った顔に、眉は濃くはね上がり、目は太く光り輝き、鼻は団子のいこり鼻、口は大きく開いてガッと叫び、口髭はほぅから顎へ長い希少髭、着いた衣の腹部が丸く透き通って見える、これぞ特有の秘眼鏡である。

この出で立ちは厳しいとゆうより威嚇そのものの閻魔大王である。
 

大王の右側に比沙門天に似た、左側に多聞天に似た武将を従えて、その外庭の両脇に立ったるは仁王のごとき赤鬼が右に、左に青鬼がひかえた、これぞこの世にまで知れわたった閻魔大王の霊球現世の善悪を裁く大御殿なり。
 

 いつとも無しのタイムで進み来て閻魔大王の前で停まると、秘眼鏡に霊球の過去の行状がそのままに写し出されて走馬灯のごとく回って過ぎる、嘘も隠しも待ったも無く、真実そのままに出て無言のままに裁かれて、閻魔大王の笏が行き先を指すと、示された場所を求めて霊球は静かに何時とも無しに消えて行く。

その行く先は、幼児や子供は罪もなく秘眼鏡に写し出される事もなく地蔵のおはす幼児の園や子供の里へ。
 

 さいの川原で小石を一つ積んでは父のため、二つ積んでは母のため、三つ積んでは身のためにと、重ねた数は果てしない。
 
欲深く他を顧なき者、怠け者で働きもせず食いつぶした者は地獄の軽い苦道へ、犯罪や他人に苦難をしいた極悪者は針の山血の池の連なる大地獄へ、貧しさに絶えて良く働き家庭を愛した者や善心ですごした者はのどかな楽園の村へ、我が身を顧みず世のため人のために尽くした聖人君子は天童のかなでる神楽に導かれて、羽衣を靡かせて空天に舞う天女達の仕える菩薩のおはす天国へ静かに昇天する。
 

交通事故などで来た無法な若者は再教育道へ、病弱であえなく来た哀れな青少年は菩薩のおはす慈悲の園へと、次から次に送り出す、閻魔大王の元へ続いてくる千差万別の霊球の数は限り無く続く、あの世の現実を綴じた瞼の奥の心眼で密かにのぞき見ることができた。

他人が知らぬと 思う善悪でも
 やがて 地知る 天知る 人が知る。