もく窓

~良い映画と究極の手抜き料理を探して~  

めがね

2007年10月03日 | 映画館
 お気に入り度:銅  荻上直子監督 2007年
南の島へ一人で行ってボーっとしてみたいと、誰もが一度くらいは思ったことがあるんじゃないかしらん。実際の女性の一人旅は危険が付きまといますが、映画ならば安心です。与論の海、きれいですよ~。


この映画、どうしても荻上監督の前作かもめ食堂と比べてしまいました。
ちょっと残念に思ったのは、、、食べ物がかもめ食堂ほど美味しそうじゃなかったことです。
かもめ食堂のおにぎり、鮭、トンカツ、シナモンロールそしてコーヒー、どれもが食べたくなるほど美味しそうでしたが、めがねのチラシ寿司三段弁当もバーベキューもカキ氷も食べた~いと思わせる何かがなかったです。伊勢海老も、あんな立派なのを一度食べてみたいなぁとは思いますが、”あ~、食べた~い”という気持ちにはなりませんでした。どうしてなんでしょう。
お料理を作る過程がが少なかったせいでしょうか。
パン生地にシナモンシュガーを振って巻く、切って成形する、焼きあがったものをオーブンから出す。
手を水で濡らす、シャモジで御飯をすくう、梅干を芯に入れて握る,海苔を巻く。
鍋肌から衣を付けたトンカツを油の中へ滑らせる、キツネ色に揚がったものを包丁でサクッと切る、キャベツの乗った皿に盛り付けレモンを添えてすぐにお客さんのところへ運ぶ。
思い出すだけでも食べたくなっちゃいました。
で、めがねのほうは、、、
チラシ寿司の仕上げに絹サヤ(?)飾ってましたね。チラシ寿司なら酢を振ってウチワで扇ぐシーンが欲しかったな~。
採れたて野菜を大鍋で茹で上げていましたね。茹でる前の新鮮な泥付野菜を洗うとこから見せて欲しかったな~。
バーベキューでタケノコの半切りを焼いてましたね。高級お肉も。外でするバーベキューって皆でわいわいと豪快にやるものと思っていたら、静かに食べてるバーベキューでしたね。わいわいと食べるなら安いお肉でも美味しいけど、静かに頂くなら高級お肉なんでしょうね。周りが海なのでお肉よりお魚のほうが良かったと思うけどな~。
バーベキューも朝御飯もカキ氷も皆静かに黙々と食べてましたね。美味しいものに言葉はいらないってことでしょうか?? でも、美味しさがいまひとつ伝わってこなくて残念でした。

勝手なことを言いついでにもう一つ。
民宿ハマダの主を小林聡美さん、タエコ役を薬師丸ひろ子さんにしたほうが合っていたように思います。光石さんには薬師丸さんがやった新興宗教の宿みたいなところの御主人を。
サクラ役はもちろん、もたいさんを措いて考えられません

ところで、加瀬亮演じるヨモギがドイツ語の詩をくちずさんでいましたね。
パンフレットに原文か訳が付いているものと思っていたら、残念ながら付いていませんでした。どなたかご存知ないでしょうか。
ドイツ語の詩は載ってなかったですが、めがねのパンフレットは前回のかもめ食堂のパンフレット同様、こだわって作ってありとても素敵です。「なんとなく不安になってきて、そこから80m走ったら右に」の地図が入ってます♪ 表紙の裏は、メルシー体操の図解でした♪
     


 まだTVで一度も見たことのない、私にとって幻の"パスコのCM