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“ビーナス・エクスプレス” 燃料切れでミッション終了へ…

2014年12月22日 | 金星の探査
ヨーロッパ宇宙機関の金星探査機“ビーナス・エクスプレス”が、
燃料切れとなり、金星の有毒大気に落下して燃え尽きる見込みです。
金星の軌道上を周回する
ヨーロッパ宇宙機関の“ビーナス・エクスプレス”
(イメージ図)

“ビーナス・エクスプレス”は、
8年間にわたり金星の詳細な分析を行ってきた無人探査機です。

これまで、地球とほぼ同じ大きさと質量を持つ金星についてのデータを、
科学者に提供し、重要な結論へと導く手助けをしてくれました。

同機が収集したデータからは、金星の地質学的な活動が今でも活発で、
かつては地球と同じような海が存在した可能性があることを明らかにしています。


2005年11月に打ち上げられた“ビーナス・エクスプレス”は、
2006年4月11日に金星の周回軌道に投入され、金星の探査を開始します。

当初2年を予定していたミッションは数回延長され、昨年の春に最後の冒険に出ることになります。

宇宙探査機は通常、車や航空機のような燃料計を備えていないので、
推進剤の残りを正確に把握はできません。

推進剤が尽きるのを待ちながら捨て身の「おまけミッシン」として、
今年5月~7月には、高度を約130キロまで下げて大気抵抗の調査を行ったんですねー

さらに11月末には、わずかな希望に賭けて、
科学観測が可能な高度に戻すためのエンジン噴射を試みるのですが、
そこで推進剤が尽きたようで、姿勢を制御できず安定した通信ができなくなります。

ここで、運用続行を断念。

“ビーナス・エクスプレス”は来年の1月ごろに金星大気に突入し、
飛翔を終えるようです。


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