オスバチのことは どんな本を読んでも よくは書いてありません。
虫に対して、良いも悪いもないのですが 観察者は働きバチのメスに比べて オスバチがあまりに何もしない
(ぐーたらな)ので、対照的に見えるのでしょう。
岩波新書「ミツバチの生活」(坂上昭一著)でも
「だが、彼らの巣内生活を連続観察するのは、少々やりきれない仕事である。一口で言って何もしないのだ。
と言うと少々言いすぎかもしれない。ときどき、脚で身づくろいをする。働きバチから餌をもらう。あとの時間
ほとんど 80%の日々の暮らしは静止して過ごす。場所も一定している」と書いています。
かのメーテルリンクも「蜜蜂の生活」の中でオスバチのことはずいぶん悪しざまに言っています。
交尾だけがその生命の使命だというオスバチです。
このオスバチの飛行は一昨日書いたように 一定の時間のみです。
その飛行が昨日までと今日では全く様子が変わりました。昨日までは12時を過ぎると忙しくなり 12時半になると
次々出てきましたが、今日は、3時から30分くらいのみ。それもずいぶん小規模でした。
(オスバチの飛行 今日はほんの30分ほどだけでした)
巣の写真に、オスバチのかたまりが写っていました。
日付に沿って 順に並べると 興味深いです。
4月30日(最後の分蜂の次の日)7:34 ① 5月2日 9:05 ②
5月3日 13:17 ③ 5月3日 15:48 ④
上記「ミツバチの世界」に書いてあるとおり オスバチが居る一定の場所を写真でみることができます。
②、③、に見える 黒いかたまりの部分です。 ④は写真上方に見られます。
ちなみに方角は下が西です。
③はオスバチの飛行の前、④は後 ということになります。飛行して帰ってきた時点ではまだ定位置に戻って
いないのでしょうか。巣が露出しています。
写真を大きくして見てみると 黒いつぶつぶは ひとつひとつがオスバチ1匹なのだけど
こちら側から見えるのは どうやらお尻ではないかと思います。
オスバチは無性卵から生まれたハチです。毒ハりは持っていません。
オスバチは飛行の音も大きく、姿を見なくても 音だけでオスだとわかります。まるで 暴走族のバイクの音のようです。
ぶ~ん ぶんぶんぶん ぶ~~~~ん と羽音を立てて 飛んできます。