いよいよオスバチが出現しました。
真ん中の真っ黒で大きなヤツです。
今日は、1、2匹見た程度です。もうすぐ、決まった時間になると、オスバチだらけ!という状態になります。
ブンブンやかましいのですよね。
もう1匹。
今日は、全国的に20℃を超える暖かい日となり、
ミツバチはどんどん、どんどん、出かけて行きます。
「こっちに帰っておいで!」と扇風行動で集合フェロモンを出しているのだと思います。
赤で丸を付けたミツバチは、みんな必死で羽を震わせています。
この音がとってもにぎやかなんですよね。
我が家の「源平しだれはなもも」満開まで「今日の源平しだれはなもも」を掲載します。定点観測です。
「今日の源平しだれはなもも」 2012年4月9日
4月5日にオスバチの蓋が出たので、今週半ばにはオスバチが見られることと思います。
オスバチが登場する前にその誕生の不思議について、書きます。
1 女王バチはもちろん、ハタラキバチもみんなメスです。
女王バチ(真ん中の大きなハチ・写真は友人からの提供) ハタラキバチ
2 種の保存のためには、当然オスバチが必要です。
この真っ黒なデカイいハチがみんなオスバチ ↓
3 そのため、分蜂の時期だけオスバチが生産されます。
そこで、オスバチ誕生の不思議なメカニズムについて・・・・
4 女王バチは、交尾の結果得た精子を一生蓄えておきます。
卵を産むときに、筋肉をゆるめて精子を輸卵管に出します。
すると受精卵となって、ハタラキバチ(メス)が誕生します。
5 一方、精子が下ってこないように筋肉を締めておいて、
卵を産むと無精卵となり、これがオスバチとなります。
(ニワトリの無精卵はひよこにはならないのに、ミツバチは不思議ですね????)
だから、普通、動物は父、母から1組ずつの遺伝子をもらうのですが、
ミツバチのオスは、母から1組を受け取るだけということになります。
さらに不思議なことがあります。
6 受精卵を産むか、無精卵を産むかを決めるのは、女王バチではないのです。
つまり、筋肉をゆるめて精子を出して受精卵を産むか、筋肉を締めて無精卵を産むかを
女王バチが決めているのではありません。
では、誰が、どうやって決めているのでしょうか?
7 無精卵(オスバチ)を産みる付ける巣房は、受精卵(メスバチ)を産み付ける巣房より
0.7ミリ(15%)大きいのですが、女王バチはその違いを読み取って、
それぞれに、大きい巣房には無精卵、小さい巣房には受精卵を産んでいきます。
8 と、いうことは、オスバチを産むか、メスバチを産むかを決めているのは、
巣房をつくるハタラキバチだと思えます。
しかし、本当に、産み分けを決定しているのは、個々のハタラキバチではなく、
ミツバチの営みのすべてを司る、大きな、自然の意思のようなものです。
メーテルリンクは「蜜蜂の生活」とい本を書いていますが、
この中で、こうした不思議な力を「巣の精神」と呼んでいます。
ミツバチの不思議は深まるばかりです。
今日は、桜の満開宣言。お花見日和の一日でした。
オスバチの蓋が出たという昨日の記事 オスバチの蓋がでました!
ミツバチ飼いの人々には、分かり切ったこと。
でも、私のブログを読んでくれているミツバチを知らない友人には、全く伝わっていませんでした。
友人から「オスバチの蓋って?」と、問い合わせがありました。
そこで、もう少し、丁寧に、書きます。
1 女王バチは、巣房(六角の部屋)にオスバチとメスバチ(ハタラキバチ)の卵を産み分けます。
2 オスバチはハタラキバチより、体が大きいので、巣房も大きいです。
3 蛹もハタラキバチよりしっかりいていて、その繭の真ん中に小さい孔があいています。
そして、オスバチが出房するときに、その孔のあいた先端部分を破って出てくるので、それが床に落ちます。
これが、「オスバチの蓋」です。
4 オスバチの蓋を見つけたということは、オスバチが生まれたということ。
5 オスバチの蓋が出て2~3週間で分蜂です。(去年は、3週間でした)
昨日の巣門前の写真です。オスバチの蓋に印を付けました。
大きさがわかるように5mm四方の方眼の上に置きました。
大きさ比較のため、マッチ棒とマッチの先端部分(最上段の一番右)、ホチキスの針を置いてみました。
オスバチの蓋のイメージは伝わりましたでしょうか?
次の写真は去年のものですが、こうしてハタラキバチがオスバチの蓋をかじる姿をよく見ます。
滑走台の上に、瀕死のオスバチがいました。(動かないので死んでいるのかと思いました)
門番(または、お掃除係)も死んでいると思ったのでしょう。オスバチを捨てようとしていました。
連写でとったら、分割写真のようにその様子がよくわかりました。
瀕死のオスバチの後ろ脚が滑走台の板のすき間に入ったために、ひっぱっても動かないので、門番(またはお掃除係)は苦労していました。
その様子を順番に。
あっ、死んだオスバチだ。さあ、お掃除しよう。 こっちの脚をひっぱって、と。
よいしょ、よいしょ、引いてもだめなら、押してみよ。 こんどは、渾身の力で引っ張って。
う~ん、もうひといき。あ~~オスバチの足が板の間に挟まって、う~~ん、動かない。
う~~ん、よいしょ。力が入るなぁ(蜜を吸うときに出す舌を出しています)
下から、ひぱって。 さあ、これでどうかな
あ、落ちた! 上から落ちたオスバチを確認する門番でした。
昨日のブログで書いた「第3群にオスバチのふたがあった」話のつづき。
(第3群は4月24日に、分蜂でできたばかりの巣です)
今朝は、滑走台にオスバチのふたが昨日よりたくさんありました。
孫分蜂と言って、この群が分蜂をすることも、あり得ないことではないようですが、
それ以外の可能性の方が高いように思います。
それは、次のようなことです。
◎無王群になったため(女王バチがいなくなった)ハタラキバチが卵を産むようになった。
この場合、無精卵であるため、生まれてくるのは、オスバチだけになる。
オスバチのふたが、小さめだということも、その可能性を示しているような気がします。
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昨日書いた、「地域に交尾の場所がある」という話。どこかで読んだと思って、本を探していました。
「ニホンミツバチの飼育法と生態」吉田忠晴著 (玉川大学出版部) P21~22に
「女王蜂は、周囲の地形の中で目立つ木の特定の上空部分にある『雄蜂の集合場所』に飛行して、10匹前後の雄蜂と多回交尾をする。」と書いてあります。
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卵とハチの関係
ハタラキバチと女王バチは同じ、受精卵から生まれます。
オスバチは無精卵から生まれます。
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柿の花に クマバチが来ていました。大きな羽音ですぐにわかります。写真は難しい。
そしたら、我が家のミツバチもやって来ていました。足にクリーム色の花粉だんごをつけています。
今日も、朝一番に巣箱の点検をする夫が「第3群にオスバチのふたが落ちてるよ」とみつけました。
拡大するとこれです。
落ちてる、落ちてる。巣門の前に。夜の間に巣箱の中の掃除をして、巣門から掃き出したのです。
観察窓から巣箱の中をのぞくと、やっぱりそこにも数個、オスバチのふたが落ちていました。
第3群というのは、4月24日に分蜂して、新しくできた群です。
だから、今年は分蜂することはないのです。それで、女王バチがオスバチを産むということはないと思っていました。 でも、ふたが落ちているということは、オスバチが生まれたということ。 ニホンミツバチの交尾は、その地域に居る女王バチとオスバチが、決まった時刻に 決まった場所に集まってきて、行われるということを聞きました。(出典不明) それで、この分蜂したばかりの群でも、交尾のために飛んでいくオスバチを輩出する 役割はあるということなのでしょう。 思いがけないことでした。 4月24日(日) 2回目の分蜂でした
オスバチのことは どんな本を読んでも よくは書いてありません。
虫に対して、良いも悪いもないのですが 観察者は働きバチのメスに比べて オスバチがあまりに何もしない
(ぐーたらな)ので、対照的に見えるのでしょう。
岩波新書「ミツバチの生活」(坂上昭一著)でも
「だが、彼らの巣内生活を連続観察するのは、少々やりきれない仕事である。一口で言って何もしないのだ。
と言うと少々言いすぎかもしれない。ときどき、脚で身づくろいをする。働きバチから餌をもらう。あとの時間
ほとんど 80%の日々の暮らしは静止して過ごす。場所も一定している」と書いています。
かのメーテルリンクも「蜜蜂の生活」の中でオスバチのことはずいぶん悪しざまに言っています。
交尾だけがその生命の使命だというオスバチです。
このオスバチの飛行は一昨日書いたように 一定の時間のみです。
その飛行が昨日までと今日では全く様子が変わりました。昨日までは12時を過ぎると忙しくなり 12時半になると
次々出てきましたが、今日は、3時から30分くらいのみ。それもずいぶん小規模でした。
(オスバチの飛行 今日はほんの30分ほどだけでした)
巣の写真に、オスバチのかたまりが写っていました。
日付に沿って 順に並べると 興味深いです。
4月30日(最後の分蜂の次の日)7:34 ① 5月2日 9:05 ②
5月3日 13:17 ③ 5月3日 15:48 ④
上記「ミツバチの世界」に書いてあるとおり オスバチが居る一定の場所を写真でみることができます。
②、③、に見える 黒いかたまりの部分です。 ④は写真上方に見られます。
ちなみに方角は下が西です。
③はオスバチの飛行の前、④は後 ということになります。飛行して帰ってきた時点ではまだ定位置に戻って
いないのでしょうか。巣が露出しています。
写真を大きくして見てみると 黒いつぶつぶは ひとつひとつがオスバチ1匹なのだけど
こちら側から見えるのは どうやらお尻ではないかと思います。
オスバチは無性卵から生まれたハチです。毒ハりは持っていません。
オスバチは飛行の音も大きく、姿を見なくても 音だけでオスだとわかります。まるで 暴走族のバイクの音のようです。
ぶ~ん ぶんぶんぶん ぶ~~~~ん と羽音を立てて 飛んできます。
普段、巣門から飛び立つのはもちろんハタラキバチ(メスバチ)です。
しかし、飛び立つハチの9割以上がオスバチという時間帯があります。
それは、我が家の場合、12時半~15時です。
こんな感じ。
次々オスバチが出てきます。
そのとき、となりのハチマイッターが付いた巣箱を見ると、やはりオスバチたちが、巣箱から
出たいと、ハイマイッターに突撃しています。その音は、とっても大きく、びっくりします。
同じ時間帯。柵のこちら側が メスバチ 柵のあちら側がオスバチです。
オスバチのふたが出始めてから2~3週間で分蜂と言われています。
我が家で初めてみつけたのは、3月31日。
朝起きると、巣門の前にオスバチのふたが散らかっています。
夜の間に巣箱の底から外に運びだされます。このあとは、風で飛ばされたり、ハチが滑走する勢いで飛んだり、
そして、ハチが持って捨てに行くので、滑走台はきれいになります。
第1群は2010年5月5日にやってきたので、1年たちました。
第2群は2010年9月17日に住宅地の家の庭木に蜂球を作って止まっていたのを
捕まえた群。(たぶん、逃亡群だろうと思います)
冬が越せるかと とっても心配していましたが、元気に春を迎えることができました。
でも、やっぱり小群です。
第2群の巣箱は源平しだれはなももの真下においてあります。
1本の木で、「赤・ピンク・赤斑入り白・赤の斑入りピンク」と咲き分けます。手前の真っ赤な枝は今年初めて出てきました。ふしぎです。
この木は我が家のだいじな記念樹。植えて3年目ですが、こんなに大きくなりました。
「咲き分ける」と言えば、つばきも同じ。1本の木に「赤・ピンク・斑入り」といろいろな花が咲く種類があります。
奈良・白毫寺では「五色つばき」と名札が付いていました。我が家にも同じような木があります。
京都・法然院では、手水鉢にたくさんのつばきを浮かべて、美しい空間が作られています。
それを真似て金魚鉢に浮かべてみました。
似て非なるものができました。
(真ん中の真っ赤な花以外は、全部1本のつばきの花です)