一燈照隅

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色紙(死の直前)

2006年05月11日 | 東京裁判
    
武藤章、東條英機、松井石根、土肥原賢二

    
木村兵太郎、広田弘毅、板垣征四郎

上の二枚の色紙は、所謂A級戦犯が処刑される死の直前に教誨師である花山心勝師が差し出した色紙に、両手両足を手錠に繋がれた不自由な状態で書かれた文字通り絶筆です。
花山心勝師は巣鴨プリズンにて教誨師として三十四人の処刑に立ち会ってきました。
その花山心勝師が世間の東京裁判に対する声に対して次のように書かれています。

多くの国民は、真珠湾当時の感情を忘れて、第三者の立場に立って対岸の火災視しているものが多いようだ。しかし、かつては詔勅のもとに一億総結集して、その主従能所の相違はあったとしても、またその欲するところと否とを問わず、ともかく濃淡の差こそあれ、戦時に協力した過去を反省するならば、われらにかわって裁判されているのだという気持ちぐらいはあってもよいのではなかろうか。過去の善悪について各自が深く反省すべきではなかろうか。彼らの弁護は、検事団の有罪論に対する無罪論であり、そのために日本人の弁護人団とともに、米国の弁護人団までが協力してくれているのである。A級の人たちの国民に対する無責任感と無罪論があの法廷でのべられているのでなく、検事の有罪論に対する答弁であることを意識してきくことがわれらの義務ではなかろうか。
同胞として深い反省が大切だと思う。

「平和の発見」巣鴨の生と死の記録 朝日新聞社
  

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