NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

「森とくらし隊」応援 (1月14日)

2012年01月17日 | 間伐
今回は「森とくらし隊」の初めての自主活動の応援に出かけました。
場所は、猿投山北斜面に続く丘陵地に広がる東大演習林の中です。
森とくらし隊が東大演習林側と交渉して間伐場所を確保しました。
しかし、演習林側が指定した場所は植林後10数年のヒノキ人工林で、おまけに伐倒本数まで決められていて、間伐作業は1時間で終わってしまいました。
まるで初めて人工林の間伐体験をするために用意された場所のようでした。
森とくらし隊の今までの活動経験からすれば、物足りない現場です。
どうも演習林側に、森とくらし隊の意図がうまく伝わっていなかったようです。
再度意図を明確にして、交渉する必要がありそうです。

時間が余ってしまったので、演習林の中を散策することにしました。
林内は研究用の施設があちらこちらにあり、木々には細かく人の管理の痕跡が見られます。
全体にやんちゃな雰囲気ではなく、お行儀のいい森林といった感じです。
尾根に上がると視界が開け、振り返ると猿投山北西の標高459mのピークが目に入って来ました。

尾根筋は風化花崗岩が露出していて、植生の回復には厳しい条件です。
ここら辺りは、森林の過剰利用で禿山になっていたのを戦後植林してやっと今の状況まで回復させた場所のようです。
中央高速を恵那から南に下って来ながらの印象ですが、瑞浪、土岐、多治見、瀬戸の丘陵地帯は人工林が急に少なくなり、低木の二次林が優勢のようです。
その二次林も、最近までの過剰利用で林齢が若く、恵那近辺の山林の状況とは大きく異なっています。
ここでの森との関わりには、我々が今までやってきたような間伐中心の森造りとは違った手法が求められるかもしれません。
森と付合うには、まだまだ沢山の分野で学ぶ必要があるようです。
さすが東大の演習林です。
勉強になりました。

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