もともとは腸疾患を患って 自分の食事の見直しから始まった昔の食事研究。
戦前生まれの親の作る食事を思い起こそうとしても実はあまり覚えていない。
昔の人の口伝承だけが頼りである。
昔の食事と一言で言っても実は地域差が大きいことがわかった。
この本は全国それぞれあり、ダイジェスト版も何度も読んだ。それぞれの地域でかなり違う。愛知ですら地域によってかなり違う。
そして、愛知は基本的にかなり質素である。 子供が高校のとき地域の生徒の身長体重は全国平均より小粒であり、先生に尋ねると歴史的にずっと体格が小さいとのこと、なぜそうなるのかと疑問に思ってきたが、質素すぎる食事のせいなのだと確信した。 特に愛知でもこの地域は小柄だ。
小柄の方が消費エネルギーが少ないからか生き延びる確率が高く、故に小粒ばかりが残ったのではないか。
圧倒的タンパク質不足だ。 豆味噌がタンパク源だ言ってもよいくらい。 肉はほんのたまに鶏肉を食べるくらい。卵は病人の食事。
フナや小魚を少し。 冷蔵技術はないので 海の魚は海辺でしか食べない。山里に至っては昆虫食がタンパク源。
米や麦、雑穀、小麦粉、芋が主食だがその配分も地域差が大きい。
やはり都市部は米が多く、山では雑穀が多い。都市部は比較的色々な食べ物があったようだ。
しかし、田舎はあきらかに栄養不足だった。故に結核などの病気にかかる確率も高かっただろう。
今では冷蔵冷凍技術が発達し、冬でも夏野菜が採れるし、輸送のお陰で地球の裏側のものまで食べられる。
加工食品、乳製品なんでもござれ。
しかし、飽食のせいで新たな病気にかかる。
これは母の暮らしていた地方の食事だ。
これがハレの食事だ。愛知って海があるのにイワシばかりだ。
しかし、昔の食事を知れば知るほど、多分もっと現代に活かせるのではないかと思ってしまう。
冷蔵冷凍に頼りすぎているので そこは改めたい。