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遠足
形こそ深山(みやま)がくれの朽木(くちき)なれ
心は花になさばなりなむ
(兼芸法師)
古今和歌集に出ている歌で
詞書 ( ことばがき ) に
「 女どもの見て笑いければよめる 」 とあります。
・・・ 私の姿こそは
深山の奥に隠れている朽木のように 見るかげもなく醜いものだが
ご婦人がた そんなにお笑いめさるな。
心は 花のように美しくしようと思えば
できないことはないでしょうからネ ・・・ 。
人はとかく他人を 表面的な姿 形で評価しようとします。
大切なのは 中味である精神面なのに
そのほうはよく見ようとはせず
また 読みとる眼力もとぼしいものです。
自分自身に関しても 表面的なものだけを飾り
内面の修養ということを怠りがちになります。
いつの時代においても 人とはそういうものでしょうが ・・・
物質主義 拝金主義の今の世において
そういう性向は ・・・ 極まった感がありますね。