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tapestry

超犀門的日常身辺雑事控

from Musashino
since December 8, 2009

#006 東京仏像さんぽ

2010-01-19 | 読書
東京仏像さんぽ
宮澤やすみ
明治書院
978-4-625-68430-2
2009/10
★★★

京都や奈良の古い寺社や町並が好きな犀門だが、わざわざ仏像を観る目的で足を伸ばす事は皆無に等しい。

だから、上野に『阿修羅』や『大日如来菩薩』が来たり、『平泉展』や『薬師寺展』が開催されれば、喜んで足を運んでいる。

しかし、何も有名でなくても、東京にも魅力的な仏像が沢山あり、散歩ついでに気軽に鑑賞出来るんですね。

犀門も興味を引いた仏像・寺社をしっかりメモしたので、今後の町歩きが更に楽しみになりましたw。

*因みに、プロフィールで掲載してる写真は『阿修羅展』で展示された興福寺八部衆の内の 迦楼羅(カルラ)。

インド神話に登場する神鳥で、蛇や竜と敵対関係にあり、聖鳥として崇拝されている。

『阿修羅』に次いで非常に魅力的な仏像で、すっかりお気に入りになりました。

#005 微視的お宝鑑定団

2010-01-18 | 読書
微視的(ちまちま)お宝鑑定団
東海林さだお
文藝春秋
978-4-16-371930-6
2009/10
★★★★

私は正直言ってサダラーですw。

いやはや相変らず東海林サンの微細に渡る慧眼には恐れ入る。

果たしてこれ迄に誰がベルトの穴に隠された秘密に迫っただろうか?。

そしてまた、殆ど使われる事のない台所道具にも鋭い鑑定の目が向けられたりで、きっと読者は総檜作りの『湯豆腐セット』が欲しくなっちゃうに違いないw。

皆で「う~ん、そうだよなぁ~」とニンマリ笑いましょ。

#004 リストラ屋

2010-01-16 | 読書
リストラ屋
黒木亮
講談社
978-4-06-282103-2
2009/07
★★★

株のカラ売りを専門にするパンゲア社の北川が新しい標的に選んだのは、経営が悪化した為に新しい社長を迎えた極東スポーツ。

この新社長・蛭田ってのが、コストを削減して株価を上げ己の私腹を肥やす事しか脳のない傲慢バカ経営者。

あらゆる手段を使って蛭田の悪巧み(粉飾)を暴く北川達の手法と、株を操る裏の世界が面白くはあるが、いかんせん話に起伏がないのが残念。

#003 情動

2010-01-13 | 読書
情動
新津きよみ
徳間書店
978-4-19-862847-5
2009/11
★★★

様々な家族関係を女性の視線で捉えた短編集。

別れた夫の母(元義母)との友達のような関係。自分に良く似た甥っ子に、自分と同じ絵の才能を見いだした末の悲劇。熟年になってからの別居生活が引き起こす波乱。ずっと『お兄さんが欲しい』と思っていた私に、姉の結婚で遂に『義兄』が出来る…等々。

本来、女性作家の作品は時代物を除き余り読まないのだが、新津きよみ(+数人の話題作)は別枠。

短編乍ら、切れ味も良く『あっ!』と思わせる結末もしっかり用意されています。

#002 後悔と真実の色

2010-01-12 | 読書
後悔と真実の色
貫井徳郎
幻冬舎
978-4-344-01738-2
2009/10
★★★

新年2冊目を漸く読了。

何故にこんなに時間がかかったのか?。

それは、正月ボケしてた頭の所偽じゃありません。

これ迄に貫井本で感じたことがなかった間延びした描写と展開が原因かな。

途中、何度も本を置き、別の本に浮気してしまう程w。

話は…若い女性ばかりがターゲットにされ、指が切り取られ、持ち去られる猟奇的連続殺人事件。

ディーバーの『ボーンコレクター』に通じる面白さがあるかと思いきや…。

今のネット社会の裏側にも焦点を当て、中々特定出来ない犯人像に苛立ちが募るあたりは、何だか気持ちが混沌とし、

後半の展開と犯人の殺人動機には、何だか薄い嘲笑しか出なかった所偽か、全体的にはぼやけた印象になってしまった。

かつてのように、一気に読ませる作品を次に期待だ。