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井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

GW前半は旭岳へ!

2014-05-02 20:57:38 | 大雪山系の山
 今年の連休は前半が飛び石となり休みが取りづらい配置となっています。
そこで、4月29日(火曜日)にUchiさんに誘われて旭岳へ行って来ました。
旭岳は2月にパウダーを楽しみに行ったのですが、強風のためロープウェイが動かず温泉を楽しんで帰った来たことがあります。

 4月29日(火曜日)


 前回とは打って変わって今日はいい天気です。
札幌を6時半に立ち、高速を使って旭岳の登山口となる旭岳温泉を目指します。
9時にロープウェイ前にある駐車場に到着。
早速出発の準備をして9時20分発のロープウェイに乗り込みます。
   
   スキーを持っている人がほとんどですが、ザックを持っている人がいません。
2便の乗客はスキーヤーばかりでした。
ロープウェイの窓からは旭岳がクッキリ見えています。

   
   姿見の駅は半分が雪に埋まっています。

 9:40分、早速、スキーを付けて歩き出します。
   
   目の前には噴煙を上げている旭岳がドーンと見えています。
今日はスキーで登るのですが、上部は雪が薄いので半分まで登ってスキーをデポすることにします。

   
   姿見の池にある避難小屋です。
しかし、この小屋の入り口が少し開いています。
小屋の中に雪が吹き込んでいるようです。
大事な避難小屋ですので、雪が吹き込まないようにしっかり入り口の戸は閉めたいものです。
使う者のモラルが問われれます。

   
    噴気孔も間近に見えています。
噴気孔のすぐそばまで行くことが出来ますが、亜硫酸ガスが吹き出ていますので風向きには十分な注意が必要です。

 Uchiさんと快調なペースで登ります。
日差しが強く暑いのでジャケットは脱いでしまいます。
1時間ほど歩いたところでスキーをデポします。
この場所から地獄谷へ向かって滑り降りる計画なので、一番降りやすい場所を選択します。
岩陰にスキーをデポして念のために目印も付けておきます。

 ここからはツボ足で登ります。
   
   トムラウシから十勝連峰がクッキリと見えています。
この景色を楽しみながら登っていくと金庫岩に到着です。
   
    ここまで来ると山頂は目の前です。

 11:30分、山頂に到着です。
   
   ここからの眺めも素晴らしかった!!

   
    登ってきたルートの反対側には熊の岳からお鉢平方面が一望です。
さらに、遠くには阿寒の山々から知床半島の山まで見えています。

   
    トムラウシ山も綺麗に見えています。

 山頂から少し下がったところで一休みします。
同じように休んでいる女性2人が、見えている山を説明してくれないかといいます。
聞けば、福島から来たということなので、グルーッと360度に見える山を説明します。 

 私達は、持ってきたノンアルビールやスイーツを飲んだり食べたりしながら綺麗に見える山を楽しんでいました。
太陽はサンサンと輝きその陽の力で暖かく、風もそれほど強くはないのでノンビリ出来ます。
このあたりが春山のいいところですね。

 12:10分、いつまでもいたい気分ですが、そろそろ、下山することにします。
下山時のスキーを楽しみたいからです。

   
   旭岳の北斜面をスキーで降るという一行も登ってきました。

 降りは早いです。
アッという間にスキーをデポした場所まで降ってしまいました。
ここでスキーを付けて、さあ、地獄谷に向かって降ります。

   
   このスキーが思った以上に楽しかったです。
調子に乗ると噴気孔に吸い込まれそうになります。
あまり近づかないようにコースを取って降ります。
この斜面がパウダーならもっと楽しいでしょう。

 姿見の駅からはスキー場のコースを降ります。
ザラメ雪を快調に滑ると、ほどなく、ロープウェイの駅の横に到着です。

 今日は楽しい登山でした!!

 登山後の楽しみは温泉です。
今日の温泉は、勇駒荘です。
この温泉は、ソチの五輪(ボードのパラレル大回転)で銀メダルを取った竹内選手の実家です。
温泉のロビーには、彼女が使っていたボードや写真のパネルが置かれ、テレビにはソチ五輪の映像が映されていました。

 もちろん、日帰りの温泉も2種類の源泉があるお風呂で満足のいくものでした。
旭岳登山の折りには、ぜひ、立ち寄ってみてください。


今シーズン初めての黒岳!

2013-12-26 19:41:14 | 大雪山系の山
 今年の冬は、昨年と違って雪があまり降りません。
それでも、さすがに大雪山や十勝岳などにはスキーができるくらいの雪が降り積もっています。
そんな事で昨年同様、山スキーのシーズン初めとして黒岳に出かけてきました。

 札幌を朝6時に出発して登山口となる層雲峡温泉に着いたのは8時過ぎです。
コンビニで食料などを買い込み、8時40分のロープウェイで5合目まで上がります。
   
    このロープウェイで5合目まで一気に上ります。

ここからリフトに乗り換えてさらに7合目を目指します。
   
 するとどうでしょう。
雲がどんどん晴れて山頂がうっすらと見えるようになってきました。
この時期の黒岳には4年ほど前から来ていますが、山頂が見えなかったことはありません。
今日もこの天気だと山頂へ行くことができるはずです。

 7合目に着くと早速登山準備をします。
シールをスキーの滑走面に貼り付け身支度も整えます。
この黒岳は、5合目から7合目までがスキー場として整備されています。
   
   このようにきれいに整備されているものの、お客さんの姿が見当たりません。
皆さ~ん、このスキー場を貸し切りで滑ってみませんか!
天気がいいと本当に気持ちよく滑ることのできるスキー場ですよ!

   
    リフトを管理している従業員の方が写真を写してくださいました。
 左から、私、On氏、Sz氏、Hsさん、Sg氏です。

   
    スキー場から見た山頂への斜面です。
さあ、ここからは山ですので自己責任で登らなければなりません。

 今日は、ロープウェイを運営している会社の方が1名先行しているとのことでトレースを使わせてもらいます。

 雪質は最高の粉雪です。
右手の谷から、時折、強い風が吹いてきますが、メンバーの足がそろっているので順調に高度を稼ぎます。
   
    9合目に近づいたあたりの斜面です。
このあたりまで来ると斜面の傾斜がきつくなっているため喘ぎ喘ぎ登ります。
時折、強い風が正面から吹いてきます。
どうやら風が山頂を中心に巻いているようです。
強い風にバランスを失いそうになり、ストックをしっかり雪面に刺し足を踏ん張って耐えます。
     

   
   招き岩が見えて来ると9合目です。
さあ、もう一息で山頂です。
この辺りから斜面は堅くクラストしており、スキーアイゼンの歯を雪面に食い込ませながら慎重に登ります。
   
   
   やっと、山頂に到着です。

 しかし、ここは右手から強い風が吹いています。
左手にある小屋の陰に隠れながらシールを外し滑走の準備をします。
山頂には先行していたりんゆう観光の方が休んでいました。
トレースのお礼を言って私も滑走のための準備をします。

 風が強いので持ち物を吹き飛ばされないように細心の注意を払います。
ヘルメットを被りゴーグルを付けると準備完了です。

 ここからは、仲間の滑走をユーチューブにアップしましたので見てください。

2014年シーズン初めての黒岳!


 山頂から続く沢を滑り降ります。
この沢には、本当に軽い粉雪が降り積もっており、気持ちよく滑ることができます。
あっという間に半分ほど降ってしまいました。
あまり降りすぎると登り返しがきついので、いったん、スキー場が見える斜面まで移動します。

 そこからスキー場まで降り、元気のいいメンバーでもう一度登り返します。
この雪質を目の前にして、このまま帰る気がしなかったのです。
肩と呼ばれる地点のすぐ下まで登り返して、もう1本滑りを楽しみます。

 この1本を滑り降りるには私の足は限界に近づいていました。
太ももの筋肉が悲鳴を上げています。
それをダマしダマし滑るのですが、スキー場を滑っているときは痛くてひざを曲げていられないくらいです。

 何とか、ロープウェイの駅に到着!
足はガタガタでしたが、とても楽しくスキーができたことに満足です。
   
   
    夕日に輝くニセイカウシュッペ山です。
  

憧れのカウンナイ川を遡行する! その3

2013-09-28 20:59:51 | 大雪山系の山
 9月12日(木)

 昨夜は18時過ぎに寝たので睡眠時間は充分ですが、疲れのためか何度も目を覚ましもっと寝ていたい気分が抜けません。
しかし、いつものように4時に起きます。
朝食をチャッチャカ済ませてテントを畳みます。

 5:35分、いよいよ源頭部へ向かってさらにカウンナイ川を詰めます。
   
    まだまだ水量は十分にあります。

 朝一番は身体が固く動きが悪いので慎重に歩きます。
ようやく身体の動きも良くなってきたと思ったら目の前に大きな滝が見えてきました。
   
 この滝は上下2段になっています。
左岸に捲道があるのでそれを使い登ります。
   
    上の段の滝ですがなかなかの迫力です。

 この滝を越えた滝口に大きなテン場がありました。
4~5人用のテントが十分に張れるほどの平らで立派なテン場です。
   

 この先も少し細くなった感はあるものの水量の落ちない沢をドンドン登ります。
   

   

 すると、先の方にオーバーハングした滝が現れます。
   
 ここまで約1時間、この滝は右岸を高捲きます。

 この滝を越えると、そこは、ミニ滝の瀬13丁となっています。
   
   川幅一杯の滑滝となっているのです。

ここまで登ってくると沢の下流を見ると両側の山も見えるようになってきました。
   
 そこは、紅葉が始まっています。
所々赤い色の葉が混じってとても綺麗です。
   
   

   

   
   正面に見える平らな尾根は黄金が原でしょうか?
すっかり紅葉が始まっています。

   
   やっと源流部に到着です。
しかし、ここからトムラウシ山への縦走路までが遠かった。

   
   源流部も登山道ははっきりしています。
この先を右手の山を回り込むように登ります。

 今登ってきたカウンナイ川の源頭部を振り返るとこんな具合です。
   

 源頭部には雪渓が残っています。
このためツガザクラなどの夏の花がまだ咲いています。
   

   

   
 
   

こんな花々と紅葉が混在しています。
   

   

   
    ここは綺麗でした。
小さな流れが溜まって池となっています。
その池に雪渓がありコバルトブルーに輝いています。
流れの両側には苔が深く輝く緑色で目を楽しませてくれます。
まるで、日本庭園のようでした。

   
 ガスってくる登山道を歩いてるとやっと登山道に合流できました。
ここまで3時間ほど掛かりました。
ここで休憩を取り靴を沢靴から夏靴に履き替えます。

 食べ物を少し食べて水分も補給します。
この先の稜線歩きは風が強くなりそうなので雨具も着ます。

 今回は、この稜線との分岐からトムラウシ山を経由して三川台に下山することにしています。
天人峡に降りる方が時間的には早いのですが、途中登山道が水田のようになっている所があることと、On氏が三川台まで歩いたことがなかったためです。

 ここからトムラウシ山へ向かって登るとすぐに右手から強い風が吹いてきます。
周囲はガスに包まれ視界は一気に落ちます。
フードの帽子が風で飛ばされるくらいです。

 汗をかいた身体は一気に冷えてきます。
このままでは低体温症の恐れもあります。

 岩だらけの登山道は視界がないと本当に危険です。
ルート表示があまり無いために注意しながら歩きましたが、時折、ルートが分からなくなります。
この区間は(北沼までの岩場)もう少しルート表示をこまめに付ける必要があると思います。

 やっとの思いで北沼の横まできましたが、右手が風上なので顔を左へ向けて歩いていたのでSz氏に言われなければ湖面が分からなかったです。

 ここで、トムラウシの山頂には登らず南沼のテン場を目指します。
このルートも風に吹かれながら歩きましたのできつかったです。

 10:00分、やっと南沼のテン場に着ましたが視界があまり無いためよく分かりません。
でもとりあえず休憩を取ります。
お腹の中に行動食を流し込んで体力を回復させます。
しかし、体を動かしていないとすぐに震えが来るほどですのですぐに歩き出します。

   
    南沼にある標識です。

 ここから南沼に向かって降ると少し風が収まってきました。
ガスで視界がないのは相変わらずですが、雨も止み風が吹かなくなるとやっと一息付けます。
   
    降るに連れて少し視界が開けてきました。
そこは黄金が原、紅葉が始まっています。

   
    左手はカール壁のような急斜面です。
    ここには大きな雪渓が残っています。

   
   目の下には数個の池があり、まさに「神々の庭」にふさわしい光景です。
   ガスがなければ目の前に大きなオプタテシケ岳が見えているのですが・・・

南沼から休みなしに歩いて11:50分、三川台に到着です。
   
   ここでも休憩を取りましたが、身体が冷えると油の切れたように筋肉の動きが悪くなります。
そうそうに、歩き出します。
この先は辺別川の源頭部に向かって急な降りがあります。
その登山道が笹に覆われて足元がよく見えません。
両側に笹を手で掴み慎重に降ります。

 さらに、降り終えると今度は兜岩の下をトラバース気味に登ります。
この登りが、今日最後の大きな登りと身体に言い聞かせて登ります。
後は細かなアップダウンが続きます。

   
   14:05分、扇沼山に到着です。
しかし、ここも風が強いので少し降ったところで休むことにしてさらに降ります。
すると、下から登ってくる人達の声がします。
登山道の横で待っているとガイドさんを先頭に5人ほどの高齢な女性達でした。
扇沼山へ紅葉を見に来た人達でした。

 笹原を越えると大きな岩が累々と折り重なっている場所があります。
この岩を慎重に降ったところで休憩します。
ここまで来ると後は難しいところはないので、ほっと一息です。

登山口に戻ってきたのは16:30分、日暮れ近くの時間となってしまいました。
今日は天気が悪く身体にはきつい下山でしたが、心の中は満足感で一杯でした。

 今回は、長年憧れていたカウンナイ川を遡上できたのですから満足な山行でした!


憧れのカウンナイ川を遡行する・その2

2013-09-17 20:36:06 | 大雪山系の山
 9月11日 その2

 魚止めの滝下にある釜で十分な釣果を得たのでいよいよ間近に迫った「滝の瀬13丁」に会うために腰を上げます。

 11:40分、まずは左岸に渡渉しなければなりません。
ここで、どうしたことか川の中程でSz氏が転んでしまいました。
幸いに水深はそれほど無いので大事には至りませんでした。
休憩しているうちに身体が冷えてバランスを失ってしまったようです。

 左岸の滝下にテン場がありました。
   
 この場所が増水した時にも安全か微妙な高さですが、平らで広いのは魅力的でした。

 ここから左岸を高捲いて滝上に出ます。
するとすぐ上にもう一つ滝が見えています。 
   
 左にカーブした先に滝が見えています。

   
 近くに来るとなかなかの流れで迫力があります。
でも、この滝は流れの横を登ることができます。

 その先にもう一つ大きな滝が待ち構えています。
   
 この滝は水線沿いには登れないと思い捲道を捜すと右岸にあるのが見つかりました。

   
    この捲道を上がると、そこが、「滝の瀬13丁」の始まりでした。

   
 川幅一杯の滑滝が目に飛び込んできます。

 11:50分、ここから至福の45分間でした。
まずは、滝の瀬13丁の全貌をお楽しみください。

   

   

   

   

   

   
    時にはこのように滝となり水が集まります。
    その水色はコバルトブルーです。

 やがて二股の滝が見えてきます。
   

 左岸の滝も勇壮で良い姿をしています。 
   

   

   
    滝と釜が連続しています。
    釜の水色が何とも言えないくらい綺麗です。

   

   

   

   

   

   

   
    一番奥に見える滝が最後の滝でした。

   
    滝の上です。
    「滝の瀬13丁」はここから流れ降るのです。

 12:55分、目の前にオーバーハングしている滝が見えてきます。

左岸に捲道があるようには見えないので右岸を登ります。
そうすると踏分道がありました。
それを登って行くと垂直の岩が見えてきます。

 この岩の上からフィックスロープが数本下がっています。
そのロープにはかなり古いものがあるので束ねて引っ張ってみます。
信頼できそうか疑問なのですが、岩壁に手がかりがあまり無いので3歩分ほどこのロープに全体重を掛けないと登れそうにありません。
「切れるな!」と祈るような気持ちでロープに手を掛け3歩分ほど腕力で身体を引き上げます。

 手懸かりのあるところまで身体を引き上げほっと一息です。
岩を登り終えてちょっと降るとテン場がありました。
   

 このテン場に着いたのが13:00分、でした。
まだ早い時間といえば早いのですが、ここまで8時間の行動をしています。
今日は早じまいということでこのテン場で1泊することにしました。

 テントを立てるとやることもないのでお酒を飲んでゆったりとした時間を過ごします。
こういう時間がもてる山は最高ですね!      
   
   

憧れのカウンナイ川を遡行する! その1

2013-09-15 21:31:43 | 大雪山系の山
 登山を再開したときからいつかはカウンナイ川の中流域にある「滝の瀬13丁」といわれる滑滝を歩きたいと思っていました。
カウンナイ川は、トムラウシ山を源流として忠別川に注ぎ込む川です。
そして、この川は、一旦、増水すると牙を剥き逃げ場が無くなり事故の多い川ともいわれています。

 事故の多さから入域を禁じられていたのですが、森林管理署への入林届けと警察署への登山届けを必ず提出することを条件に7月から9月中旬までに限って入林を認める取扱がなされています。

 そして、この川に入る要件として一番最初に考えなければいけないのが天気です。
入渓前2日程は雨が降っていないこと、そして、入渓中も雨が降らない天気予報であることを確認してからでなければ、この川の遡行を中止しなければならないのです。

 私達も2週間前の8月下旬にカウンナイへの入渓を計画していましたが、天気予報では雨の予報であり中止してペテガリ岳に行き先を変更したことがあります。

 今回は、天気が味方してくれたのか、夕立が降る程度の天気予報ですので思い切って入渓することとしました。


 9月10日(火)

 札幌市をいつものメンバーで午後に立ち、東神楽町にある上川中部森林管理署に立ち寄ります。
ここに寄った目的は、今回下山口と考えている三川台まで続く林道の鍵を借りるためです。

 鍵を借りたので車を1台駐車しておくために三川台へ向かいます。
三川台の駐車場には車が4台ほど止まっていました。
ここに私達の車を止めて天人峡へ向かいます。

 天人峡温泉手前にある羽衣トンネルを出た所にある駐車場で1泊します。
   
    (この写真は、11日の朝のものです。)

 駐車場に着いた時、夕立が降ってきました。
大粒の雨が車の屋根に音を立てて降ってきます。
この雨音を聞いていると明日は予定とおり入渓できるか心配になるほどの雨が降ってきます。
しかし、この雨も1時間ほどで止みました。
この様子では、増水の心配はないと思います。

 用意したお弁当で夕食を済ませ、軽く飲んでから早めに寝ます。
するとどうでしょう、また夕立が降ってきました。
テントの屋根を打つ雨音はかなり強いものです。
その雨も1時間ほどで止みました。
増水の心配が頭の隅にあるのですが、心配しても仕方がありません。
すべては、明日入渓した時の沢水を見て決めるしかありません。


 9月11日(水)・その1

 前夜遅く(12時頃)車が1台この駐車増へ来たようです。
写真に写っているテントと車がこの人達のものです。
挨拶をすると札幌から来た若いカップルが2組でカウンナイ川へ入渓するようです。

 4:55分、入渓するために駐車場を出発します。
まずは駐車場のすぐ前にある林道の入口へ向かいます。
   
   廃道となっている林道ですので、ここがカウンナイ川への入口だとは思わないでしょう。

 この林道に入ってすぐ、入林心得が書かれた看板がうち捨てられたようにありました。
   

 林道はカウンナイ川の右岸にあります。
15分ほど歩くと左手が開けてきます。
ここがポンカウンナイ川との出合いでした。

 林道は、もう少しポンカウンナイ川に沿って続いているようですが、私達はここから川に降ります。
沢に降るとまずはポンカウンナイ川を渡ります。
ポンカウンナイ川はくるぶしほどの深さしかありません。
水の色を見ると綺麗に澄んでいます。
   
    この河原を右手に向かって進みます。

 そうするとカウンナイ川の本流となります。
   
 本流での最初の渡渉です。
ここも、足首ほどの深さしかありません。
ちょっと安心しました。

 さあ、ここからカウンナイ川との戦いが始まります。

 川原はすぐに狭くなってきます。
川岸をヘツったり渡渉したりしながら上流へ向かって歩きます。
   
    まだ目が覚めきっておらず、身体の動きも今ひとつの中でのヘツリは緊張します。

 出合いから30分ほど歩くと目の前にゴルジュが立ちふさがります。

   
    両岸は切り立っており、左岸は捲道も無いような崖です。
捲道は右岸にしかないと思い捜すとすぐに見つかりました。
しかし、この捲道が怖かった。
   
   岩がゴツゴツした捲道を慎重に進みます。

   ゴウゴウと恐ろしい音を立てて流れています。
   

   
   このゴルジュを15分ほど掛けて慎重に抜けます。

 ゴルジュを抜けて川原に立った時は、本当にホッとしました。
ここから広くなった川原を歩きます。
   

 7:00分、目の前に岩峰が見えてきます。
   

 ここまで、何回かの渡渉を繰り返しているので身体が冷えています。
沢にはまだ陽が当たらず寒いのですが、思ったより順調に歩けているので気持ち的には楽でした。

 しかし、沢水が集まったところは水流の強さもあり膝を越える深さの渡渉は慎重に行います。
   

   

   

 沢の両岸には大きな岩が目立ちます。
この岩を乗り越えたり、流れの静かな場所を選んでの渡渉が続きます。

 今回は3人ともこのカウナイ川に入渓するのは初めてです。
地図読みをしっかりするために左右から入ってくる沢を地図上で確認しながら進みます。

   
    この辺りになると沢に陽が入ってくるの身体に冷えが軽減されます。

   

 微妙なヘツリもあります。
   

   

 渡渉する場合、水流が強そうな所では3人でスクラムを組んで抜けます。

 10:20分、どうやら970mの二股に到着したようです。
   
    左股、カウン沢です。
   
    カウンナイ川の本流です。

 この二股にはテン場があるはずですが、見つけることはできませんでした。
というか、捜しませんでした。

 この二股で休憩を取って軽食などでカロリーの補給もします。

 二股から20分ほどで「魚止めの滝」に到着です。
   
    大きな釜を持っている滝です。

 この滝でOn氏が釣りを試みます。
わずか30分ほどで15センチほどのオショロコマを10匹も釣り上げました。
釣り上げたオショロコマはSz氏がすぐに腹を割いて綺麗に洗います。
見事な連係プレーで今晩のおかずが増えました。

 私は、この時間ゆっくりと行動食でお腹を満たします。

 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
   
 事故発生図が森林管理署から発表されています。
   

2012年12月・今年初めての山スキー・黒岳

2012-12-28 21:04:21 | 大雪山系の山
12月24日(月)

 今日は大雪山・黒岳へ今シーズン初めてとなる山スキーに行ってきました。
折りからの寒波で北海道はすっかり冷え込んでいます。
札幌を6時前に出発して層雲峡へ着いたのは9時を回ったところでした。

 途中にある気温表示を見ると-18度を指しています。
そんな中、層雲峡温泉からまずはロープウェイで5合目まで行きます。
そこから少し歩くのですが、リフトに乗り継いで7合目を目指します。

   
    ロープウェイから見た景色です。真っ青な空に白く輝く大雪の山並みです。
    木々は樹氷に覆われています。

   
    リフト乗り場です。
    正面に黒岳の山頂がクッキリと見えています。

   
    リフトから見た黒岳山頂です。

 今日は快晴無風と今までにない最高の天気です。
しかし、寒いです。
歩く度にギュウ、ギュウ、雪が軋む靴音がします。

 7合目でスキーにシールを貼って登山準備をします。
寒さのためシールの粘着力が弱くなっています。

 9:40分、山頂に向かってジグを切って登ります。
雪質は固く締まっています。
極上の粉雪という雪ではありません。

 石狩川を挟んだ正面にニセイカウシュッペ山が見えています。
   
 もう少し右手の奥には、秋に登った武利岳と武華岳も見えています。

 ジグを切って登っているとクラストした斜面があります。
この斜面を登っているとシールが剥がれているのに気がつきました。
シールをビニールテープで3個所ほどスキーと一緒に巻き付けて応急措置を取ります。
 
   
    まねき岩が見えてくると山頂はもうすぐです。

 11:20分、山頂に到着です。
山頂は風もなく静かに私達を迎えてくれます。
目の前には今までもお目に掛かったことのない大眺望が目に飛び込んできます。
こんなに見えたのは初めてです。
   
    一番奥は白雲岳です。
   
    手前が凌雲岳、奥が北鎮岳です。

 せっかくですので3人で記念写真を写します。
   
    左から私、Sz氏、Sg氏です。

 さあ、シールを外してヘルメットを被り滑降の準備をします。

 ここから7合目までの滑降シーンはユーチューブをご覧ください。

  http://www.youtube.com/watch?v=hoLDvg8dj-c&feature=player_detailpage


紅葉を求めて石狩岳に登る

2012-10-14 18:42:52 | 大雪山系の山
 9月下旬にニペソツ山へ登りましたが紅葉は今一つでした。
今年は9月になってからも気温が高く、この影響で紅葉が遅れているようです。
それならと10月初旬の三連休を使って石狩岳に登ることにしました。

 この石狩岳には大切な思い出があります。
それは40年ほど前のことです。
私がまだ20代初めの頃厳冬期の石狩岳の山頂に立ったことがあります。

 私が住んでいた北見市にある山岳会の厳冬期の縦走目標として三国山から石狩岳までの縦走が持ち上がっていました。
この縦走メンバーに選ばれて水銀の精錬場のあったイトムカから三国山へ登り、稜線を歩いて石狩岳まで縦走したのです。
天気に恵まれ3泊目は十石峠に雪洞を掘り、ここから石狩岳へアタックして無事に山頂へ立つことが出来ました。

 石狩岳へ登るのはこの時以来ということになります。

 10月7日(日)

 前日の午後に札幌を発ち、一旦は石狩岳の登山口(シュナーダーコース)まで行きましたが雨が降っており幌加まで下がることにしました。
幌加には国道脇に除雪センターがあります。
この駐車場で1泊することにしました。
この辺りは雨が止んでいたので駐車場の片隅にテントを張ります。

 7日の朝、小鳥の声がしてきたので起きてみると空が明るくなってきています。
早速朝食を取って出発の準備をします。
除雪センターには立派なトイレがあります。
ここで出発前の用事を終えます。
   
   6時を回ったところで出発します。
国道を十勝三股へ向かい、三股橋の手前から林道へ入ります。
林道は整備されていますので気持ちよく走れます。
25分ほどで登山口に到着です。
山の上の方は雲に隠れていますが、天気は回復してくるはずです。
すでに5~6台の車が止まっています。

 6:35分、私も出発します。
笹藪の中を歩くのですが、笹は乾いています。
この時期は笹などの下草が濡れていることが多いのです。
このためズボンがグズグズになってしまいます。
それがないので本当に気持ちよく歩けます。

 5分も歩かないところに小さいけれども立派な祠があります。
   
    中を見ると天狗神社と書かれています。
まずは登山の安全を祈願して手を合わせます。
ここからは緩い傾斜の笹原をドンドン歩きます。
そして小沢を渡るといよいよ尾根に向かって取り付きます。

   
7:10分、いよいよ尾根に向かって登ります。
まずはジグザグの登山道を登ります。
20分ほどで尾根に出ます。
ここからはひたすら尾根を詰めていきます。

 尾根を登るにしたがって紅葉が目に飛び込んできます。
   
    なかなかいい感じです。
時には白樺の黄色い葉の下を潜ります。
   

 ドンドン綺麗な紅葉が見えてきます。
   
   
 この紅葉を見ていると今が一番いい時期のようです。
紅葉に目がいきますが、傾斜はドンドン増してきます。

   
   上の方の雲がドンドン流れ陽が射してきます。
その日があたる山腹の紅葉が綺麗なのです。
   
    言葉では言い尽くせない美しさです。

   
    10日ほど前に登ったニペソツ山も見えています。

 かくれんぼ岩などとふざけた岩などを越えていくと尾根が細く岩混じりになります。
そこを我慢して登るとようやく前方が開けてきます。

 9:05分、稜線に到着です。
目の前には石狩岳への最後の登りが覆い被さるように見えています。
   
そして、正面には大雪の山並みも見えています。
   
    残念ながら雲に隠れています。
    (この雲に隠れていましたが、前日の雨が初雪になっていました。)

   
    ウラシマツツジも真っ赤になっています。
   
    真っ白い実のようなものを付けているシラタマの木です。
   
    チングルマも葉が真っ赤になっています。

   
    隣にある音更岳です。

   
   石狩岳の山腹の向こうにニペソツ山が山頂を見せてくれています。

 急な斜面をゆっくり登ります。
この斜面を40年前はアイゼンを付けて登ったのを思い出しました。
途中までスキーを使って登っていたことなど結構鮮明に覚えているものです。

 9:35分、石狩岳の山頂に到着です。
40年振りに踏む山頂です。
   
 山頂の奥5分ほど先にあるコブの方が山頂より高いのでそちらへ行って休むことにします。
稜線に吹く風は冷たく耳が痛くなってきます。
コブに着いたら風陰で休み軽く軽食を取ります。
魔法瓶の中から熱いコーヒーを飲みます。
熱いコーヒーがノドを流れていくのが分かります。
目の前に見えるニペソツ山を眺めながら贅沢な時間を過ごします。

 30分ほど休んでから下山します。
今日は天気も良いので隣の音更岳も寄っていくことにします。
石狩岳の山頂を降っていくと数人の方達が登ってきます。
挨拶を交わして冷たい風に背中を押され歩きます。

シュナイダーコースの分岐まで来ると休んでいる人がいます。
ここからは稜線の北側を歩くので北風が横から吹いてきます。
左耳が冷たくなって痛いくらいです。
ウインドブレーカーの帽子を被って風を防ぎます。

 音更岳の山頂手前は岩だらけです。
その岩だらけの登山道がハッキリしないのです。
マーキングもありません。
今日は天気が良いので山頂方向へ適当に歩いてもいいのですが、ガスっている場合には注意が必要です。

 11:10分、音更岳の山頂に到着です。
   
    大雪山方面です。

   
   石狩岳です。

   
    クッキリとニペソツ山も見えています。

 ここから先をどうするか考えました。
このまま引き返してシュナイダーコースを降るか、それとも十石峠を経由して降るか考えました。
その結果、今日はこのまま引き返してシュウナイダーコースを降ることにしました。
というのは、登山口からさらに奥にある岩間温泉がどうなっているか見たかったからです。

 冷たい風に吹かれながら脱兎のごとく降ります。

 13:50分、登山口へ戻ってきました。
ここでテントを干して一服します。
秋の日差しとはいえ20分ほどテントを日に当てると乾いてきます。
  
 さあ、岩間温泉へ向かいます。
車で5分ほど林道を走ると沢があるので手前に駐車します。
そこから10分ほど歩くと岩間温泉です。

 来てみてビックリです!
岩間温泉に入りに来ている人達の車とテントが林道の両側を埋めています。
そして、昔は浴槽だけの温泉が、横には脱衣所が出来ているではありませんか。
   
 温泉のお湯は源泉では熱いので川の水を引き込んで温度調節が出来るようになっています。
ちょっと熱めのお湯が冷えた身体にジンジンしみ込んできます。

 体も温まったところで、次の山を目指します。
ここからイトムカへ移動して明日は武華岳と武利岳に登ります。

   

三川台からトムラウシ山に登る・その2

2012-07-28 21:04:16 | 大雪山系の山
 7月21日(土)
 朝4時に泊まりのテントから声が掛かります。
「山頂へ行きますか?」という、みいちゃんの声です。
空気孔から外を見ると青空が見えます。
テントの入り口を開けて山頂を見ると青空に浮かんでいます。

 「山頂へ行くよ!」といってあわてて準備をします。
みいちゃん達の準備ができるのを待たず先に登ります。

 山陰から太陽が顔を出してきます。
今日も良い天気です。
ゆっくり登っているとピーッ!ピーッ!とナキウサギの声が直ぐ近くから聞こえます。
声のする方を注意深く見ると、何と直ぐ目の前にナキウサギがいます。
ゆっくりカメラを取り出して何枚か写しました。

 山頂へはみいちゃん達より一足先に着きました。
山頂には7~8人の人がいます。
話を聞いているとガイド付きの縦走で十勝岳の方から来たようです。
皆さん60代以上かと思われる人達です。
天気に恵まれいい縦走ができたようです。
このように年齢が高くなってもこのコースのような何泊も必要な縦走ができるのガイド登山のいいところでしょう。
しかし、信頼できるガイドを持つことが重要です。

   
   昨日はガスで見えなかった大雪山方面です。
一番左端が旭岳です。

 そして南側を見ると一面の雲海に十勝連峰が浮かんでいます。
   

 東側にニペソツが見えています。
   

 山頂で一人の女性に会いました。
昨日4時頃にキャンプ地に着いた単独の若い女性です。
カメラを持っていないとのことなので何枚か写してあげます。
彼女は富良野岳から旭岳を目指して縦走していると言います。
若い女性が単独でこの縦走をやり遂げようとしている姿に心を打たれました。
写した写真はメールで送ることを約束しました。

 山頂での至福の時間を終えてテントに戻ります。

 7:05分、南沼キャンプサイトとお別れです。

 南沼が昨日と打って変わった綺麗な姿を見せてくれます。
   
    何という色でしょう!
    コバルトブルーから群青へのグラデーションが何ともいえません。
   
    息を呑む美しさです!

 三川台へ向かって降ります。
途中で後ろを振り返ると昨日がガスで隠れていた山頂部が綺麗に見えています。
   

 8:48分、三川台に着きました。
天気が良いので急いで降る必要はありません。
ノンビリ景観を楽しみながら降ります。

 9:40分、ベベツ川の源流部で休んでいると人の声がします。
ほどなく4人のグループが来ます。
「ストックの先を見ませんでしたか?」と聞くと、直ぐ近くで見たと教えてくれます。
夜行虫さんのストックも誰かが見つけてくれていたようです。

 木の枝に挟んであるストックの先を発見。
これで気にしていた落とし物も見つかりました。

 11:00分、扇沼山に到着です。
ここのは沢山の人が休んでいます。
どうやら大学生でしょうか?
それにしては年齢の高い人もいますが・・・・?

 扇沼山でゆっくり時間を取って休みます。
この先の降りに入ると山を見ることができないので最後の風景を目に刻みます。

 この先が結構辛かったですね。
特に林道へ出てからが長かった。
13:25分、やっと登山口に着いた時はヘロヘロになっていました。

 しかし、今回のトムラウシは天気に恵まれ最高の登山でした!

三川台からトムラウシ山へ登る・その1

2012-07-26 20:39:58 | 大雪山系の山
 神戸に住んでいるみいちゃんから今年の夏はトムラウシ山に登りたいとのリクエストがありました。

 そこで、7月の20日に照準を当てて北海道へ来てもらうことにしました。
この時期だと天気も安定することと何といっても高山植物の花々が真っ盛りだからです。
当初予定していたルートは沼ノ原から五色岳経由でヒサゴ沼へ入ることを考えていました。
しかし、このルートは林道が一昨年秋の豪雨で林道に架かってる橋が損傷を受けて封鎖中。
今年も開通には至らないとのことで三川台から入山することにしたものです。

 三川台からのルートは、東大雪荘からのルートに較べるとなじみにない方が多いと思います。
しかし、このルートは登山口がすでに千メートルを超えているので急登が無く比較的やさしいコースといえます。
とは言ってもコースの全長が長いので侮ることはできません。

 7月19日の朝、友達の夜行虫さんと千歳に着いたみいちゃんをピックアップ。
まずは富良野観光をしてもらいます。
そして、上川中部森林管理署の美瑛事業所で林道の鍵を借ります。
事業所へ行くとドアに鍵が掛かっています。
どうやら職員の皆さんが出張中です。

 4時過ぎにもう一度行って事業所の前で待ちます。
ほどなく帰ってきた職員の人から手続きを行い鍵を借ります。
鍵は上川に10個、美瑛に10個用意してあるそうです。
美瑛で鍵を借りる場合には、事前に何時頃借りに来ればいいか確認した方がいいですね。

 美瑛では美馬牛にある「おかせん里」という民宿に泊まります。
この宿は昨年も泊まりましたが、とても気さくなご主人がいてアットホームな雰囲気です。
料理も美味しく低料金、心安らぐ宿です。


 7月20日(金)
 
 朝6時に宿を出発。
一路三川台の登山口を目指します。
俵真布の集落を過ぎて林道を走るとゲートがあります。
このゲートを借りてきた鍵で開けて登山口へ向かいます。

   
    登山口となる林道です。

 本来の登山口はこの先2キロほどの所にありますが、一昨年の豪雨により路面に一部が流されたので通行止めになっています。

 準備を終えて、6:55分出発です。
まずは林道歩きです。
幸いに天気は上々、すでに陽が射し暑くなってきます。

 林道から40分ほどで以前の登山口に着きます。
ここから先、雨が降ると登山道に水が流れる足場の悪いところを歩きます。
(先日偵察に来た時は川のようになっていました。)

 8:40分、岩がゴロゴロしている場所の少し下で休憩します。
ここに岳樺の幹に咲いているゴゼンタチバナを見つけました。
   

   
    大きな岩が累々と重なり合っています。
 
 ルートはピンクテープがしっかり付けられているので迷うことはありません。
この岩を登ると笹原をジグを切って登ります。
ハイ松がでてくると扇沼山が近いです。

 9:35分、扇沼山に到着です。
ここでやっと視界が開けます。
   
    目の前には旭岳の噴煙が見えています。

 南を見るとオプッテシケ山がドンと大きな山容を見せてくれます。
そして、目の下には青い水を湛えた硫黄沼が見えます。
   
 
 これから歩いていくトムラウシ方面の景観です。
   

 ここまで来ると軽いアップダウンはあるものの快適な稜線歩きとなります。

 ただし1個所だけベベツ川の源流部に掛けてのアップダウンがあります。
   
  
 11:00分、 ベベツ川の源流部へ降ったところで休憩します。
その時、事件が勃発、何と夜行虫さんがザックの横に付けていたストックの先の部分がありません。
どうやら藪漕ぎをしていて取れたようです。
これを探しに行く時間もありませんので帰りに探すことにします。

 ベベツ川の源流部に水は流れていませんでした。
涸沢となっていました。

 ここからの登りがきつかったです。
でも、目を楽しませてくれる花々に助けられて登ります。
   
 やっと源流部を登って稜線に出ます。
上の方に人影が見えます。
そこまで行くと何と犬を連れた女性が休んでいました。
   
 彼女は朝4時半に登山口を出発してトムラウシ山に登り帰る途中とのことでした。

    
    ベベツ川の源流部を振り返ると兜岩が大きく見えています。

 12:10分、三川台に到着です。
      
 この辺りは、右手が急な崖となっており一面のお花畑です。
 そしてその下には雪渓と沼が広がります。 
   
 こんな景色を楽しみながら歩きます。

 トムラウシ山へ近づくにしたがってガスが出てきます。
   
    登山道の両側一面にチングルマが咲いています。

 14:00分、やっと南沼に到着です。
   
    沼の半分は雪渓です。
その雪渓がコバルトブルーに光っています。
とても綺麗な色です。

 最後の斜面を登るとやっと南沼のキャンプ地です。
   
    ガスも晴れてきます。

 14:10分、テントサイトに到着です。

 すでに10張り近くテントが張られています。
私達のテントをどこに張るか少し上の方まで見に行ってみます。

すると雪渓から流れる水の直ぐ脇に砂地のテントサイトが開いています。
先に張っている人に断って私達もこの砂地にテントを張ることにします。

隣のテントは千葉から来た単独の女性です。
もう3ほどここにいるといっています。

 少しテントで休んでから空身で山頂へ出掛けます。
辺り一面お花畑です。
   
    イワブクロの大きな塊がありました。
こんな塊となって咲いているイワブクロは初めて見ました。

   
    山頂に登っている途中から見たテントサイトです。

   
    砂礫地のコマクサが咲いていました。
 
   
     山頂から見た南側です。

 北側はガスで視界がありません。
山頂で記念写真を取り合っていましたが、まだ時間があるので北側に降りることにしました。

 そして、北側に岩場を降っている時です。
とうとうナキウサギを見つけました。
   
    ピーッ、ピーッ、と甲高い声は何度も聞いていましたが、なかなか姿を見せてくれません。
やっとその姿を見ることができました。

   
    北沼です。

 そしてここでもナキウサギを見つけました。
   
    トムラウシ山の山頂部はほとんど岩場です。
ここには沢山のナキウサギがいます。

 そしてお花畑も規模が大きいです。
   
   
   
    アオノツガザクラとエゾツガザクラの混血種でしょうか?
    花の色が不思議でした。
    上の方はクリーム色ですが、下の方が赤くなっています。

 このテントサイトはまさに楽園です。
高山植物にナキウサギ、雪渓があり沼もある。
千葉の女性のように数日ここにいて散歩をするのは最高の贅沢かもしれません。
 
   
    雲がドンドン晴れてきました。
 明日の天気が期待できます。

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  この南沼キャンプ地から山頂部を見ていると本当に楽園のような場所です。
 ここで大量遭難死が発生したことが信じられません。
 逆に考えるとこの美しい景色の底に恐ろしい顔が潜んでいると言うことでしょう。
 そういったことをいつも考えながら山と対峙する必要があります。
 3年前の3月にこの山頂に立った時も快晴無風という最高の天気でした。
 天気一つで最高から最悪にいつでも変わりうることを心に刻みました。

大雪山(黒岳)へ初山スキーに!

2011-12-29 21:29:33 | 大雪山系の山
 年の瀬が間近になって来ましたが、今日は大雪山(黒岳)今シーズン初めての山スキーに行ってきました。
札幌から黒岳の麓にある層雲峡温泉までは250キロほどあります。
朝5時に自宅を出発して、いつも一緒のSz氏と彼の職場仲間のSg氏、Sd氏の4人で出掛けました。

 途中の高速道路を順調に走り、旭川から上川町へ入るあたりで大雪山がクッキリと姿を見せてくれました。
今日の天気は、午後から荒れるという予報です。

 8時40分のロープウェイで登り、そこからさらにリフトに乗り換えます。
リフトの終着駅が7合目となります。
ここから順調に歩ければ2時間ほどで山頂へ行くことが出来ます。

 高曇りの天気とはいえほぼ無風で山頂も見えています。
この天気はいうことのない天気です。
さっそく登山準備をします。
シールをスキーに貼り付けて登ります。

シールを付けて登るSg氏(左)とSd氏(右)です。

 雪質は少し重く、ウインドパックされているようです。
山頂へ向かうのは私達4人のようです。
岳カンバの疎林の中、ジグを切って登ります。

 45分ほど登ったところで一休みします。
石狩川を挟んだ対岸にニセイカウシュッペ山が真っ白な頂を見せてくれます。
北の方には天塩岳も見えます。
   

 傾斜が増してくるとクラストした斜面が多くなってきます。
私はスキーアイゼンを忘れてきたのでツボ足で登ることにします。
この辺りで、下から登ってくる人がいます。
どうやら外人さんが5人ほど登ってきます。
皆さんスノーシューで登ってきます。

 私以外の3人はスキーアイゼンを付けて登りますが、ちょっと不慣れなSd氏が遅れ気味になります。
どうも、スキーアイゼンを上手く使いこなせないようです。
直ぐにSz氏がSd氏の所へ行って登り方を教えます。
私は直登気味に登ります。
横を外人さんが登っていくのですが、スノーシューが帰って徒となって滑り気味です。
私はツボ足の方が歩きやすいことを教えます。

 ここから30分ほどでやっと山頂へ達しました。
山頂は風が強く、直ぐあとから登ってきた外人さんに写真を1枚写してもらって直ぐに下山します。
   

 まだまだ、山頂は雪が少ないです。
ここでスキーを付けてクラストした斜面に足を取られないように降ります。
下にいた3人と合流して雪が柔らかくなるところまで少し降ります。
そこでしばし休憩します。
12時を少し回ったところなのですが、風が強くなってきます。

 休憩後はスキー場の上部まで3回ほどに分けてSz氏が写すビデオに向かって滑ります。
今年で山スキー3年目となります。
ようやく少し自分の重いとおりに滑られるようになってきました。
雪は重いのですが、何とか曲げることが出来ます。
3本を楽しむとスキー場に着きます。
心かロープウェイの駅まではスキー場の林間コースを滑り降ります。

 今年一番目の山スキーとしては上々の滑りが出来ました。

 ユーチューブに動画をアップしています。 
 よろしければ見てください。
 アドレスは、
  http://www.youtube.com/watchv=zFtYzdfViZU&feature=BFa&list=UUOxFW0SWYFmgN3DjDg2LfdA&lf=plcp  です。