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井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

定山渓天狗岳(札幌近郊の山)に登る

2012-05-21 20:08:20 | 札幌近郊の山
 連休後半も天気が優れず、やっと天気が回復した5月6日は積丹半島へ出掛けましたが、落石のため林道が通れず敗退。

 おまけに翌週に計画していた北日高の神威岳から戸蔦別岳も参加メンバーが次々と体調を崩して流れてしまいました。

 19日はオプタテシケ山へスキーで登る予定でしたが、これまた雪が少ないことと参加メンバーが櫛の歯が抜けるように参加できなくなり、さらに予定変更の憂き目にあいました。
そこで、定山渓天狗岳へ行くことにしました。

 この山は毎年1度は訪れるお気に入りの山です。
この時期だと私のお気に入りの櫻が咲いているはずなのです。
その櫻は、川岸の急な斜面にあります。
誰が見に来るか分からないような場所で懸命に花を付けます。

 誰かに見られるから咲くのではなくて、誰に見せるでもなく精一杯咲くこの櫻に愛着を感じています。
登山口から林道を歩いて10分ほど行くと咲いていました!
   
    2年ぶりの櫻です。


 さて、話は少し遡りますが、登山口となる天狗小屋の両側には数台の車が止まっています。
どうやら山菜取りの人達の車のようです。
この時期ですと「行者ニンニク」通称アイヌネギを取りに来ているのです。
   
    登山準備をしている人もいます。

 林道歩きを30分ほどで本来の登山口に着きます。
ここから熊の沢に沿って登ります。
すでに高山植物が咲き出しています。

 最初に向かえてくれた花はカタクリとエゾエンゴサクです。
   
   
エンレイソウも咲いています。
   

 沢水が流れている陽当たりのいい場所にはエゾリュウキンカが黄色い花を付けています。
   

 これらの花を楽しみながら沢伝いに登っていくと滝があるロープ場になります。
私が最初に登り、次がIwさんです。
   
    この場所は岩が濡れており足場が悪いのですが落ち着いて登ってきます。

 彼女はまだ初心者なのですが安定した登りです。

   
    最後は岩登りは普段からやっているTtさんです。

 今日はこの2人の女性と3人で登ります。

 6百メートルを越える辺りから斜度が一気に増します。
沢に残った雪もあります。
足場が悪いので慎重に登ります。
   

 この沢を登っている時に下山してくる人が落石を起こしました。
ソフトボール大の石がガラガラと音を立てて落ちてきます。
しかし、「落石!」の声が聞こえません。
雪の上の落石は音を立てないので下にいる人に落石を伝えるためにきちんと声を掛けるべきです。
そんなことが守られないのは事故の元です。

 さて、最後は狭いルンゼを登らなければなりません。
今回のハイライトです。
この場所は雪が残っていると思いましたので初心者のIwさん用に軽アイゼンを持ってきています。
彼女の靴に軽アイゼンを付けてストックも使って登ってもらいます。
    

   
    ゆっくり登るように声を掛けます。
   
    さすが経験者、スタンスの取り方に経験が滲みます。

 最後のルンゼも安全に登り終え小さなコブを越えると山頂です。
約3時間で山頂に到着です。
   
    バックの白い山は白井岳です。

 山頂からは無意根山から余市岳、白井岳などまだ雪の残る山々が綺麗な姿を見せてくれています。

 山頂で1時間以上休んでノンビリします。
久し振りにお湯を沸かしてカップ麺を食べます。

 目の下に見えるダム湖を見ながら強い日差しを受けて昼食を食べるのは本当に気持ちの良いものです。
やっと、春山気分を満喫です。

 この日は、札幌の気温が20度を超える予報です。
その予報に違わない暖かいというよりは暑い山頂でした。 

 そうそう、シラニアオイも咲いていました。
   
   

千尺高地(無意根山)から余市岳へ(札幌近郊の山)

2012-04-27 20:58:30 | 札幌近郊の山
 中山峠から無意根山を経て千尺高地へ降りた後、今度はこの先の余市岳まで歩こうという話になってました。
もちろん登山道のない稜線歩きですのでスキーを使ってということになります。

 参加者は、発案者のSz氏の他、南岳に登ったKm氏、Osさんに私の4人で行くことになりました。
今回のコースは、豊羽鉱山(元山)から無意根山の千尺高地へ登り、そこから余市岳を目指し、下山ルートは南岳へ降るというルートを選択しました。
余市岳からは、キロロのスキー場へ降るのが一番早いのですが、車の回送に時間が掛かります。
同じように朝里岳を経由して札幌国際スキー場へ降ることも出来るのですが、キロロと同じように車の回送が必要です。

 そこで、先日登った南岳へ降るなら車の回送は必要ないし下山時間の短縮が図られるとのことから歩いたことはないのですが、このルートを選択しました。

 
 4月25日(水) 天気予報では好天とのこと、残雪量も例年よりは多いのでスキーを上手く使えば10時間ほどで歩けるのではないかと目算していました。

 朝6:05分、準備を終えて豊羽鉱山の登山口を出発します。
快晴無風、最高の天気に恵まれ、足取り軽くクラストした雪の斜面を快調に登ります。

 前回、間違って降った尾根を右手に見ながら木漏れ日の射す雑木林の中を登ります。
稜線下でちょっと休憩します。
ここまで1時間と快調な出だしです。

 そこから30分ほどで千尺高知に到着です。
目の前に羊蹄山がドーンと聳えています。
   

 後ろを振り返るとこれから歩いていく目標の余市岳が真っ白に輝いています。
   
    今回の下山ルートは、山頂から左の尾根を降る予定です。

 この千尺高地から右手に余市岳を見ながらいくつものコブを越えて歩きます。

   
    右手にゴツゴツとした岩山が見えます。これが定山渓天狗岳です。

 稜線上には大きな雪庇があり、所々ひび割れしているのであまり近づかないようにして歩きます。
   
    こんな感じで雪庇が崩れたり割れたりしています。

 今日は長い距離を歩くので1時間ごとに休憩を取るようにして景色を楽しみながら歩きます。
羊蹄山の右横にはニセコ連山、そのさらに右手には積丹の山並みが見えています。
その山々を囲む日本海は雲海の下にあります。

   
    日差しが強く気温も高いのでシャツ1枚になって歩きます。

   
    どんどん遠くなる無意根山です。右手に見えるのが中岳です。

 歩いていくほどに余市岳が姿を変えます。
   

 10:25分、ほぼ半分ほど歩いたところで昼食休憩を取ります。
ここまで順調に歩いていますが、そろそろ疲れが出てきます。
   
    石狩湾の向こうに薄く見えるのが暑寒別岳をはじめとする増毛山塊です。

   
    先日登った余別岳に積丹岳も見えています。

 余市岳の山頂が間近に見える場所からなだらかで大きな斜面が続きます。
12:25分、この斜面を登りきり山頂下部に到着します。
ここまで登ると北側にキロロのスキー場が目の下に見えています。

 ここで休憩を取ってからこの山頂までの約2百メートルの高度差を一気に登ります。
雪面はクラストしており斜度も増しているのでスキーアイゼンを付けて登ります。
慎重にスキーアイゼンを利かして登ります。

 そうして13:25分、やっと山頂に到着です。
    
     山頂での記念写真です。左からSz氏、Km氏、私、
     しゃがんでいるのがOsさんです。
 
 さて、ここからは南岳へ向かって降るのですが、山頂で5メートルほどハイ松を越えて南に広がる斜面に立ちます。
ここから4つほどのコブを越えなければいけないのですが、そのコブを含む尾根には大きな雪庇が張り出しています。
一つ一つのコブを越えての尾根歩きは時間が掛かるので、ここは一気に尾根の東斜面をトラバースしてスキーで滑り降りることにします。

 斜度は40度はあるでしょうか?
表面は融けているもののその下は固くクラストしています。
しかも、もし転んでしまうと3百~4百メートルは流されてしまうでしょう。
緊張しながら次々と斜面を降ります。

 1時間ほどトラバースを続け、最後のコブを回り込もうとした時です。
最後のコブの南側の斜面はガケとなっており雪が崩れ落ちています。
そこで谷底まで降り、そこからシールを付けて南岳へ登り返すことにします。

 谷底で休憩してから南岳へ登り返します。
15:30分、南岳の尾根に登りましたが、南岳は顕著なピークが存在しないのです。
ちょっと迷いそうになったので休憩を取って地図を確認します。
場所は間違いがないようですので下山ルートを確認します。

 南岳から南西の斜面を降り下にある林道まで降り、その林道を歩いて豊羽鉱山へ戻る当初の予定で降ることにします。
南岳から南西尾根を快調に降ります。
無事に林道に到着、ここから1時間ほどで豊羽鉱山へ到着と読んでいました。

 しかし、林道の先にある橋が見つかりません。
地図を読んで地形を確かめ橋を確認するために林道から40~50メートルほど降ります。
確かにそこに橋はあるのですが、朽ち果てたような橋で渡れるかどうか不安を感じる様な橋です。
その先の林道もハッキリしません。

 そこで、全員で相談します。
今いる林道は山鳥橋まで続く林道です。
この林道を歩き、豊羽鉱山の真上から沢に向かって降ることにします。
鉱山施設には橋が架かっています。
その橋を利用しなければ対岸に渡ることが出来ないからです。

 しかし、この林道歩きが長かった!
沢の奥まで歩いて戻らなければならず、直ぐ目の前に見えている対岸に渡るために5百メートルも余分になるかなければなりません。
そんなところを何カ所か歩くために思ったより時間が掛かってしまいます。

 やっと、豊羽鉱山の真上に到着です。
でも、ここから標高差2百メートルの急斜面を降らなければなりません。
その斜面にどのくらい雪が残っているか分かりません。

 慎重に下降を続けます。
雪は思ったより残っているので何とかスキーを付けたまま降ります。
30分ほどで沢に到着です。
沢に掛かっている橋が見えた時には、ホッとしました!

 18:15分、日暮れ前の薄暗くなる寸前に下山することが出来ました。
延々と12時間を超える行動時間を掛けて戻ってくることが出来ました。
長い1日でした!

 最後に苦闘の後の記録としてGPSログを落とした地図を貼っておきます。
   

漁岳(いざりだけ・1,319m・札幌近郊)に登る

2012-04-21 19:45:05 | 札幌近郊の山
 4月21日(土) 今日は札幌近郊にある漁岳(いざりだけ)に登ってきました。

 今年は3月、4月の低温により例年に較べて雪解けが遅いです。
本来ならばこの時期にスキーで登れる山は大雪山や十勝岳など標高の高い山しかだめなのですが、今年はまだまだ札幌近郊の山でも大丈夫です。

 こんな状況ですので自宅から40分ほどで登山口という超お手軽な漁岳ヘスキーで行くことにしました。
この山には数年前の4月にツボ足で途中まで登ったことがあります。
この時には雪が柔らかく足を取られ途中で帰ってきた苦い経験があります。

 朝7時に自宅を出発。
今日は天気も良く気温が16度ほどとなる天気予報が出ています。
登山口のちょっと先にある駐車場に車を止めます。
そこから10分ほど歩いて戻ります。

    
     登山口でまだ40センチほどの深さの雪があります。

 登山口の両側に車が7~8台止まっています。
今日は沢山の人が登っているようです。

 8:00分、スキーで林道を歩きます。
右手には漁沢(いざりさわ)がやさしい音を立てて流れています。
この漁岳には夏道がありません。
この漁沢を登るか残雪期に登るかの選択しかありません。
夏の沢登りも沢山の人が楽しんでいます。

 さて、トレースはしっかりついているのでルートの勉強をさせてもらいます。
30分ほど歩いたところで林道から稜線に向かって登ります。
雪の状態ですが、陽が当たっているところは表面がすでに融けておりシールが十分に効きます。

 登山口から登りだして約1時間、稜線に到着です。
そこからの景色は最高です。
    
 まず、左手の大きな山が恵庭岳です。
山頂部の左に見える黒い角のような岩は溶岩ドームです。
目に下の白く平らな所はオコタンペ湖です。
氷が溶けると何ともいえない碧色の湖水を見せてくれるのですが、今はまだ冬眠中です。
その向こうに見える湖が支笏湖です。
支笏湖は不凍湖ともいわれなかなか湖全面が凍ることがないといわれています。

 稜線に登っても風がなく気温は10度ととても気持ちがいいです。
今日は暑いのでシャツ姿で歩いています。

   
    荒々しい姿の小漁岳です。稜線には雪庇が崩れずに残っています。

 1176mのコブに向かって歩いているとようやく山頂部が見えてきました。
   
   山頂からの大斜面はまだまだ真っ白です。
 
 3月あたりだとこの斜面がクラストしてしまいスキーで登るのが難しくなります。
でも、今日の雪の状態だと大丈夫でしょう。

 山頂下から標高差150mも一気に登ります。
11:00分、山頂に到着です。
山頂から羊蹄山が真っ白な姿を見せてくれます。
   
    ちょっと場違いとの評判の山頂標識です。
 その向こうに杯を伏せたような山は羊蹄山です。
この様子なら羊蹄山はまだまだスキーが楽しめそうです。

   
    先日歩いた喜茂別岳から無意根山の稜線も見えています。

 あらためてこの稜線を見ると長いですね。
よく歩いたものだと思います。

   
    山頂から支笏湖方面を見ると恵庭岳の右手に樽前山が大きく見えています。
外輪山の中に積もった雪や中央に黒い溶岩ドームが見えています。
樽前山は現役の火山なのです。

 山頂で軽く昼食を取ります。
汗をかいているので水分の補給も十分に行います。

 20分ほど休んで、さあ、いよいよスキーで降ります。
まずは150mの斜面を降らなければなりません。
適当に融けだした雪はスキーのエッジが効きます。

 滑り出すとほんの数分で山頂下です。
ここからは登り返しのない様にコースを取りながら快調にスキーを滑らせます。

 登山口について時計を見ると12時です。
登りに約3時間、降りに1時間弱、気持ちよく汗をかいた1日(半日?)でした。


南岳(983m・札幌近郊)に登る!

2012-04-16 20:35:28 | 札幌近郊の山
 4月14日(土曜日)は、札幌近郊にある南岳へ行って来ました。
「南岳」とは、何とも味気ない山名です。
この山は、前回登った来た無意根山の近くにあります。
無意根山と余市岳のほど近く、というか余市岳の真南にある山です。
山の名前もこの余市岳の南に続く尾根にあることに由来しているのかもしれません。


 朝5時半に自宅を出発。
今日は、Ko氏の車に拾ってもらい、OsさんとSz氏を乗せて元豊羽鉱山へ向かいます。
定山渓天狗岳の登山口を過ぎて少し豊羽鉱山へ向かったところが登山口になります。
ここに「山鳥橋」という橋がありますのでこの橋を渡り林道を歩きます。

   
    右手の雪の塊は山鳥橋に積もった雪です。
    まだ背丈ほどの積雪があります。

 ここからスキーを履いて橋を渡り、林道を忠実に歩いて行きます。
今日も天気がいいので軽装で歩きます。
40分ほど歩くと林道は終点となります。
ここから細い尾根に登ると右手に定山渓天狗岳が見えてきます。
   
    定山渓天狗岳の岩肌が荒々しく見えてます。
    でも、まだまだ深い雪が残っているようです。

 広く斜度のない尾根をノンビリ登っていきます。
途中に山鳥峰と名付けられた地点があるのですが、この尾根のどこにその山鳥峰があるか分からずに歩いてしまいました。
山鳥峰を示す標名板もなく、それらしいピークもないので気が付かずに歩いてしまいました。

 高度が上がるに従って左手に無意根山が見えてきました。
   
    尾根からの斜面がよく見えるので先日降りたラインを確認します。

 反対側には白井岳がゆったりした山容を見せています。
   

 どこが南岳の山頂なのか地図もろくに見ないで歩いていました。
傾斜がほとんどない緩斜面ですので取り敢えず登りとなっている尾根を最後まで詰めることにしてドンドン歩きます。
そうすると、やっと木の幹に付けられた「南岳」の標名板を見つけました。
時計を見ると登りだしてから2時間20分です。
   

 そして、目の前には大きな雪の壁となって余市岳が聳えています。
   
    この大きな雪の塊は存在感十分です。

 余市岳は北の麓がキロロのスキー場です。
ゴンドラを使って一気に高度を稼ぐと2時間足らずで山頂へ到達できる山です。
そんな簡単に登れる山としてのイメージしかなかったのですが、この南面から見る余市岳はなかなか立派な顔をしています。
思いがけない余市岳の姿を見て、この次はこの南尾根を登ってみたくなりました。

 さらに、この山頂からは羊蹄山も見えています。
   
   
 春に日差しの中、ノンビリと山頂で軽食を取っての休憩はとても楽しいものです。
これの季節は、虫もいないので快適なスキーを楽しむことが出来ます。

春山のシーズン到来です!

中山峠から無意根山へ!(札幌近郊の山)

2012-03-29 21:10:19 | 札幌近郊の山
 ピリカヌプリから帰ってきて1週間は身体が動かず、ほとほと歳は取りたくないものだと思いました。
身体全体に力が入らず、まるで自分の身体でないような日が続きました。

 その身体で、3月14日から3泊4日で奈良・京都へ出掛けてきました。
奈良での目的は、東大寺二月堂で行われる春の行事「お水取り」を見るためです。
とはいっても、実際のお水取りは深夜に行われるため夕方から行われる「大松明」を見るのが目的です。
その後は、飛鳥の巨石群を見て京都へ移動。
京都では、銀閣寺、仁和寺、竜安寺、下鴨神社、などを見てきました。
まあ、大人の修学旅行といったところでしょうか。


 さて、すっかり山から遠ざかっていましたが、3月28日の水曜日に中山峠から無意根山まで歩いてみないかとの話がSz氏からあり、天気も良さそうなので行くことにしました。

 月曜日の夜に北見山岳会のmocoさんからメールが入り、水曜日が休みなのでどこかへ行く計画があれば参加したいとのこと、さっそく、この計画がある事を話して急遽参加が決定!
3人で行くことになりました。

 3月28日(水)

 午前5時、定山渓手前にある道路情報館に集合。
ここから下山口となる無意根山の登山口、豊羽鉱山に車を1台置いて中山峠へ向かいます。

 中山峠では、除雪センター下の駐車場に車を置いて、さあ出発です。

 6:40分、まずは林道歩きでスタートです。
    
     mocoさんにSZ氏がGPSの使い方を教えているところです。

 1時間半ほど歩くと立派なアンテナがある建物に到着です。
この施設を作った時に造られた道路はここで終わりです。
    

 ここからは広い尾根を喜茂別岳目指して歩きます。
山はすっかり春です。アウターを着ていると暑いので脱いで歩きます。
雑木林から鳥の鳴き声が聞こえてきます。
    
     途中の雑木林は気持ちよく歩けます。
     しかし、所々このように木の上に積もった雪が落ちることがあります。
     頭上に仕掛けられた爆弾のようです。
     時々小さい雪の塊が落ちてくるので注意が必要です。

 雑木林を抜けると広い尾根に出ます。
この広い尾根は視界がなければ目標物がないので歩けないと思います。
しかし、今日は綺麗に晴れているのでその心配はありません。
    
     これから歩いていく山々が見えています。
     一番右端が無意根山です。

    
    ドンドン高度を稼ぎます。
 緩い傾斜の斜面です。
こんな傾斜の斜面ならスキーで滑ってもおもしろくないと思いながら登ります。

 9:55分、喜茂別岳の山頂に到着です。
    
     目の前に大きな羊蹄山が見えています。
 山頂には立派な標柱が立っています。
この標柱がなければどこが山頂か分からない山です。

 山頂は風が強いので、風に吹かれるように次の山を目指します。
何せ、今日は4つの山を登らなければいけないのです。
喜茂別岳からはシールを付けたまま降ります。

    
    喜茂別岳が遙か彼方に見えますが、どこが山頂?といった山です。

 ここら辺から見る羊蹄山は左右対称で立派です。
    

 中岳の登りの途中で昼食休憩を取ります。
11:00分、お腹がすいたので昼食にします。
すでに4時間以上歩いているのでお腹もすきます。

    
    中岳の山頂は岩が折り重なっています。

 11:40分、中岳山頂に到着。
さあ、ここから降って最後の登りとなる無意根山へ向かいます。

    
     中岳と無意根山のコルから中岳を振り返ります。

 ここから無意根山への登りがきつかったです。
しばらく振りのスキーを使ってのハイク、実は足の筋肉が悲鳴を上げています。
特に内太腿が攣りそうになってくるのです。
それを騙し騙し登るのですが、とうとう堪えきれずスキーをあきらめてシートラすることにします。

 幸いに雪の斜面はクラストしているのでツボ足でも歩けます。
ツボ足で歩くと攣りそうな太腿も幾らか落ち着いてきます。

 12:50分、ようやく、無意根山の山頂に到着です。
この山頂は風当たりがまともですので、もう少し降ったところで休むことにします。
ここでスキーを履き直して歩きます。
右手には大きな雪庇が出来ていますので注意しながら歩きます。

   
    山頂部はだだっ広い雪原です。

 左手の雪山は余市岳です。
遠くに見える日本海のさらに遠くには増毛山塊が見えています。

 ここからの行程が辛かった~ぁ!
広い雪原が続き、所々登り返しがありなかなか進みません。
後で考えがえると、シールを付けてしまえば良かったのですが、降りの斜面もあるのでシールを付けずに歩いていました。

 スキーの滑走面に雪が団子状に付いてきます。
これは、日差しで融けた雪の表面が水になりその水がスキーの滑走面に付いて雪を凍らせるのです。
この団子状の雪を時々削り取って進みます。

 14:20分、千尺高原に到着、
ここからは降るだけと思いましたが、ちょっとしたトラブル発生! 
コースミスをしてしまいました。

 尾根から降りすぎて1本隣の尾根へ滑り込んでしまいました。
沢をトラバースするのに時間が掛かり豊羽鉱山に着いたのは16:10分、3人ともヘロヘロになって到着です。

 いや~ぁ、長い1日でした!

 でも、風が強かったとはいえ天気の恵まれ最高のハイクが出来ました。
距離にして23~4キロは歩いたでしょうか?

 これで、4月初旬に挑む北日高への良い訓練が出来ました。

 最後に、ログを貼り付けておきます。
皆さんの中に興味のある方は歩いてみてください。
    

     

豊滝から札幌岳へ!

2012-02-17 22:16:17 | 札幌近郊の山
 今週は羊蹄山へ登り次の日に白井岳、最後は札幌岳と1週間に3日も山登りです。

 2月12日はSz氏が休みの日曜日です。
しかし、天気は最悪です。
どうも天気に恵まれない今週ですが、札幌近郊の札幌岳へ行ってみることにします。
札幌岳へは、一般ルートとして定山渓から冷水小屋のあるルートを登ります。
このルートですと、冷水小屋を使って休憩できるのが魅力です。
冷水小屋は週末は管理人が入り薪ストーブを焚いていてくれます。
そんなことで、絶好の休憩ポイントがあるルートなのです。

しかし、私達はこの一般ルートとはまったく反対側から登る豊滝ルートに入ります。
林道の除雪最終点から長い林道歩きが続きます。
途中までスノーモビルの入った跡がありますのでこの踏み跡を利用させてもらいます。

 林道が途切れるあたりから尾根に取り付きます。
最初はそれほどの傾斜でもないのですが、尾根頭に近づくに従って傾斜が増してきます。
それだけでなくて、下の雪面は固くクラストしておりその上に軽い粉雪の深雪が積もっています。
このため、急な斜面では雪がこの接合面で切れ落ちてしまうのです。
これを騙し騙し何とか登っていきます。
 
   
    この辺りはそれほどの傾斜がないのですが、この上から傾斜が増してきます。

   
   尾根に登りきると平らな斜面もありホット一息です。

 ここから尾根伝いにドンドン先へ進みます。
雪の深さはスネくらいですので、疲れてくると足が重くなってきます。
3時間ほど登るとやっと空沼岳から札幌岳へ続く稜線の下へ到達です。

しかし、この稜線にはビッシリと雪庇が張り出しています。
   
    空沼岳側の稜線です。

   
    札幌岳側の稜線です。

 稜線の上まで20分もあれば登れると思いましたが、端から端まで2メートルを超える雪庇が張り出していては乗り越すことは無理です。
ここで、潔く下山を決めます。

   
    元気なSz氏です。

 ここから少し樹木が込み入った斜面を何とかスキーで降ります。
1時間かかって登った斜面も降りならほんの数分です。

 しかし、林道へ降りてからの方が辛かった!
なぜ、林道歩きは辛く感じるのでしょうか?

 参考のために今回のログを落とした地図を貼り付けます。
   
  
 このコースはほとんど入る人もなく、静かに山歩きをしたい人には最適です。


 ユーチューブに動画がありますので、興味のある方は見てください。

  http://www.youtube.com/watch?v=aIocHsa1JP8


羊蹄山の次は、札幌近郊の白井岳へ

2012-02-12 20:40:52 | 札幌近郊の山
 羊蹄山に登った次の日は札幌近郊にある白井岳へ行って来ました。
当初はもう少し標高のある山を考えていたのですが、低気圧の接近と共に風が強く吹雪の天気予報なのです。
そこで、比較的風の影響を受けにくい白井岳へ行くことにしました。
白井岳は、札幌国際スキー場の真向かいにある山です。
登山口は札幌国際スキー場になります。
山頂からの斜面は北向きでフワフワの新雪が楽しめる場所なのです。

 2月8日、ちょっと遅い時間ですが9時を回ったところでスタートします。
まずはスキー場を少し登ったところから沢に入ります。
沢にはいると風もなくホッとさせられます。

 今日は平日ですので私達の先に登っている人はいません。
膝下ほどの新雪をラッセルしながら登ります。
今日は最強のメンバー3人ですのでドンドン歩きます。

 30分ほど歩いたところから沢を渡渉、いきなりの急斜面を登り一気に尾根の上に出ます。
ここからは細い尾根を歩きます。
トップを順次交代しながら快調に飛ばします。
時折強い風が吹き身体が煽られますが、何とか堪えて進みます。
約2時間、歩き通したところでちょっと休憩です。

 標高が上がるに従って風の影響がでてきます。
吹きだまりの雪は重く厚く、行く手を阻みます。
その雪に負けないようにラッセルを頑張ります。

 白井岳の山頂下にある池の横から稜線に向かう急斜面はジグを切って進みます。
稜線は強風が吹きすさんでいます。
ここまで2時間半ほどで登りました。
山頂は左手にあるのですが、吹雪のため姿が見えません。

 稜線下でシールを外してさあここからはスキーを楽しむぞ!と意気込んだのですが・・・
吹きだまりと重い雪に苦しめられて思うようなスキー操作ができません。
重い雪に突っ込んで転ぶとスキーが雪の中に刺さってまったく身動きが出来ないのです。
これには参りました!
芋虫のように身体をよじって何とか起きあがります。
こんな有様では、楽しい気持ちも吹き飛んでしまいます。

 でも、何とか午後1時過ぎに下山出来ました。
あまりに早い下山でしたので久し振りにスキー場のレストランでラーメンを食べます。
冷えた身体にラーメンは最高です。
美味しかった~!!

 今日は写真がまったく撮れなかったのですが、Sz氏がビデオを写してくれていましたのでユーチューブにアップしました。

 アドレスは、http://youtu.be/f64qvLM3tl4 です。

興味のある方は見てください。

超お手軽山スキー(ネオパラ)へ!

2012-02-09 22:44:35 | 札幌近郊の山
 2月4日(土) 今日は天気も良いので来週に登る羊蹄山の足慣らしを札幌近郊にあるネオパラと呼ばれている山へ出掛けます。

 この山は手稲山の一部であり山頂にはスキーコースがありましたが、スキー客の減少により現在は閉じられています。
自宅から登山口まで15分もあれば到着するという超お手軽な山なのです。
   
    左奥が手稲山の山頂です。(TVなどの中継用アンテナが林立しています。)
    右にある丸いピークがネオパラです。

 この斜面には山頂の直ぐ下に開けた斜面があるのが魅力的です。
しかし、この斜面の上部には亀裂が入っていることがあり、雪崩れる恐れのある斜面ですのでその点には十分な注意が必要です。

 今日は、野のネオパラの登山口近くに住んでいるKo氏の自宅前に駐車させてもらいます。
というのは、この登山口に駐車スペースがほとんど無いため路上駐車しなければいけないのですが、それさえもままならないほど人気の山なのです。

 9時頃にKo氏の自宅前に車を止めて直ぐに山へ入ります。
ここからだと直線で500mほど歩けば登山口に到着です。
駐車場からは疎林の中にある林道を歩きます。
   
    この辺りは傾斜もないので気持ちよく歩けます。

 40分ほど歩くと林道との境目に段差が出来ている場所があります。
ここには下山時に気が付かずこの段差に突っ込んでケガをしないようにテープが張られています。
   

 ここから山頂へ向かってドンドン林の中を歩きます。
傾斜が増してきます。
山スキーに来ているという雰囲気になってきます。
急斜面をトラバース気味に登ると目の前に広い斜面が見えてきます。
   
    この斜面がこの山の魅力となっています。

 ここからは急な斜面をドンドン登ります。
登り終えると大きなエゾ松が向かえてくれます。
   

 ここまで約2時間ほどの行程です。
でも、いい汗をかくことが出来ます。
目の下には札幌の町並みが広がり、後ろには手稲山のスキー場が広がっています。

   
    直ぐ横には、スキー所で使っているロッジとリフトがうち捨てられたように眠っています。
    
 帰りは登山口へ向かって一気に滑り降ります。
ノンビリ降っても1時間は掛かりません。
Ko氏の自宅前へ戻って時計を見ると丁度12時、約3時間での楽しみでした。

 このようにお手軽に山スキーが楽しめる町が札幌です。
皆さん、ぜひ、遊びに来てください。

う~ん、握力が・・・(美笛の滝でアイスクライミング)

2012-01-25 20:52:43 | 札幌近郊の山
 1月24日(火)

 今日は、アイスクライミングに初挑戦です。
場所は、美笛の滝です。
札幌から2時間強、支笏湖にほど近い場所です。

 私は、クライミング系のものはほとんど経験がありません。
Ko氏の誘いもあり、アイスクライミング初体験となりました。
バイルはいつも一緒に登山をしているOn氏から借りました。
アイゼンは、秀岳荘のレンタルを利用しました。
最新のアイゼンが2泊3日で1,500円とお手軽な値段です。
前日に靴を持っていくとアイゼンを最良のポイントに調整してくれます。

 このアイゼンとバイルを持って、いざ、美笛の滝です!
美笛の滝には駐車場から20分ほど歩かなければなりません。
滝の手前にある山肌が実に嫌なところです。
何と雪崩の巣のような所なのです。
この斜面の前を70~80mはトラバースしなければなりません。

 一人ずつ間隔を取ってトラバースします。
2~3日前に降った雪が30センチほどはあり嫌らしい感じがします。
ここを何とか渡りきって、やっと、滝の下に到着です。

 しかし、滝を見ると雪に覆われておりブルーアイスが見あたりません。
私のイメージでは、青い色をした氷の滝が目の前にあるはずですが・・・・
目の前には白く雪まみれの急斜面があるだけです。

 この雪の下にブルーアイスが隠されていました。
トップが登って行くにしたがってブルーアイスが顔を出します。
トップは除雪をしながらクライミングをしなければならないという難行苦行を強いられています。
このトップを行く人のお陰で私が登れる氷が顔を出したのです。

 私は3番目に登りました。
バイルを凍りに打ち込むのは思ったより力がいります。
アイゼンの前歯を凍りに向けて蹴り込むのですが、なかなか上手く刺さってくれません。
いきおい、バイルを打ち込んだ両手の力に頼って登ります。
お陰で、1本目は何とかのぼれましたが、腕の筋肉がパンパンになってしまいました。

 次は、1本目に登ったさらに上にある滝を登ります。
最後が垂直になった氷で1本目よりは難易度が高くなっています。
この滝を登り出しましたが、何としても最後の3mくらいが登れません。

腕の力というより握力が無くなってきてバイルを握っていることが出来ません。
ここでギブアップです。
私の力ではこの最後の垂直の氷を登ることは出来ません。

 クライミングは足で登らなければいけないといわれています。
そのことは頭では理解できていますが、現実のものとするのはもう少し本数を重ねなければいけないようです。

 危険を承知でもう少し頑張ってみようかと思っています。

 (今回は写真を写す余裕がありませんでした。悪しからず・・・)

今日は小樽の塩谷丸山へ

2012-01-22 20:57:50 | 札幌近郊の山
 1月22日(土)
 今日はKo氏に誘われて札幌山の会のツアーに入れてもらいました。
小樽市の郊外にある塩谷丸山へ山スキーに出掛けました。

 今日は午後から天気が崩れて来るという予報です。
しかし、曇り空の中、雪は降っていないので予定どうり出掛けます。

 Ko氏宅で車を乗り換えて塩谷を目指します。
1時間強で塩谷駅に到着です。
駅の駐車場はすでに満杯の状態です。
   

 ここでメンバーが揃うのを待ちます。
塩谷丸山は札幌からしか居場所にあること、海の見える山であること、雪質もまあまあ野山であることなどから人気のある山です。
札幌などからもガイドツアーで沢山の人が入っています。

 しかし、登山口に駐車場が整備されていないため、塩谷駅の駐車場を利用しているのです。
ここから登山口まで15分ほど歩きます。
登山口から山頂までは約1時間半~2時間ほどです。

   
    今日もこのように沢山に人が登っています。

 山頂からは余市や塩谷の町が見えています。
   
    余市方面です。一番奥に積丹の山並みが見えています。
   
    塩谷の市街方面です。この右手に小樽の町が見えるのですが、今日は雲の中です。

   
    積丹の海をバックに記念写真です。

 山頂で写真を写すとサッサと下山です。
天気が崩れない内に下山してしまいます。
少し湿って重い雪ですが、木々が少なく広い斜面を一気に降ります。
そして、樹木が混み合った急な斜面の谷を降るとあとは固く踏み固められた林道を滑ります。

 林道を快調に飛ばすともう登山口に着いてしまいます。
9時を少し回った時間に歩き出して12時半には駐車場へ戻ってしまいました。
軽く汗をかいて、楽しんだ1日でした。

 参考のために地図を添付しておきます。
   

 くれぐれも、車の駐車場所には気を付けてください。
また、道路をスキーで降らないように注意してください。